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公開番号
2025069703
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2023179592
出願日
2023-10-18
発明の名称
推論装置、推論モデルの生成方法、および演算装置
出願人
日本光電工業株式会社
代理人
弁理士法人信栄事務所
主分類
A61B
5/00 20060101AFI20250423BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】被観測パラメータについて安定的な時系列データの確保が困難な環境下において観測値を補間した値を入力に用いる推論モデルの推論精度の低下を抑制する。
【解決手段】対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて異なる時点で当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データTSが受け付けられる。時系列データTSを推論モデルに入力することにより、前記複数の観測値を補間する値がとりうる範囲が推論結果として出力される。前記複数の観測値を第一の方法で補間することにより少なくとも一つの第一補間値を含む第一補間データセットIT1が生成される。前記複数の観測値を前記第一の方法と異なる第二の方法で補間することにより少なくとも一つの第二補間値を含む第二補間データセットIT2が生成される。前記第一補間値と前記第二補間値のうち最大値MXと最小値MNにより規定される範囲RGが、前記推論結果として特定される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて異なる時点で当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データを受け付けるインタフェースと、
前記時系列データを推論モデルに入力することにより前記複数の観測値を補間する値がとりうる範囲を、推論結果として出力するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記複数の観測値を第一の方法で補間することにより少なくとも一つの第一補間値を生成し、
前記複数の観測値を前記第一の方法と異なる第二の方法で補間することにより少なくとも一つの第二補間値を生成し、
前記第一補間値と前記第二補間値のうち最大値と最小値により規定される範囲を、前記推論結果として特定する、
推論装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第一の方法と前記第二の方法は、補間方法の種別が異なる、
請求項1に記載の推論装置。
【請求項3】
対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて異なる時点で当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データを受け付けるインタフェースと、
前記時系列データを推論モデルに入力することにより前記複数の観測値を補間する値がとりうる範囲の推論を少なくとも一度行なうプロセッサと、
を備えており、
前記推論モデルは、機械学習により生成された前記異なる時点の間隔に対応して相違する複数の推論モデルを含んでおり、
前記プロセッサは、前記間隔に応じて前記複数の推論モデルのいずれかを使用する、
推論装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記範囲を出力装置に可視化させる、
請求項1または3に記載の推論装置。
【請求項5】
生体情報を推論する推論モデルを演算装置により生成する方法であって、
前記生体情報を得るための被観測パラメータについて第一時間間隔で生体から取得された複数の観測値を含む観測データを取得し、
前記複数の観測値の少なくとも一つを間引くことにより、前記第一時間間隔よりも長い第二時間間隔で複数の観測値を含む学習用データを生成し、
前記学習用データを用いて前記間引かれた観測値を正解とする教師あり学習を実行し、
前記被観測パラメータについて前記第二時間間隔で生体から取得された複数の観測値の入力に対し、当該複数の観測値を補間する少なくとも一つの値がとりうる範囲を推論するように構成し、
前記第二時間間隔を変化させることにより、前記観測データから複数種の学習用データを生成する、
推論モデルの生成方法。
【請求項6】
生体情報を推論する推論モデルを生成する演算装置であって、
前記生体情報を得るための被観測パラメータについて第一時間間隔で生体から取得された複数の観測値を含む観測データを受け付けるインタフェースと、
プロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記複数の観測値の少なくとも一つを間引くことにより、前記第一時間間隔よりも長い第二時間間隔で複数の観測値を含む学習用データを生成し、
前記学習用データを用いて前記間引かれた観測値を正解とする教師あり学習を実行し、
前記被観測パラメータについて前記第二時間間隔で生体から取得された複数の観測値の入力に対し、当該複数の観測値を補間する少なくとも一つの値がとりうる範囲を推論するように前記推論モデルを構成し、
前記第二時間間隔を変化させることにより、前記観測データから複数種の学習用データを生成する、
演算装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データを推論モデルに入力することにより、当該複数の観測値を補間する値がとりうる範囲を推論する推論装置に関連する。本開示は、当該推論モデルを生成する方法および演算装置にも関連する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
医療臨床の現場で医療従事者の臨床判断を代替または支援するために機械学習技術を用いて生成された推論モデルが知られている。例えば、非特許文献1は、被観測パラメータの時系列データに基づいて、特定の生体情報を推論するモデルを開示している。特定の生体情報の例としては、集中治療室(ICU)の残存滞在時間などが挙げられる。非特許文献1は、心拍数などの頻繁に取得される非観測パラメータに対しては当該推論モデルが優れた性能を示す一方、白血球数などの断続的に取得される(十分な数の時系列データを確保できない)非観測パラメータに対しては当該推論モデルが良好な性能を示さないことを報告している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
G. Harerimana, et al. "A Multi-Headed Transformer Approach for Predicting the Patient’s Clinical Time-Series Variables From Charted VitalSigns", IEEE Access (Volume 10), 105993-106004, October 3, 2022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被観測パラメータについて安定的な時系列データの確保が困難な環境下において観測値を補間した値を入力に用いる推論モデルの推論精度の低下を抑制することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示により提供される第一の態様例は、推論装置であって、
対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて異なる時点で当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データを受け付けるインタフェースと、
前記時系列データを推論モデルに入力することにより前記複数の観測値を補間する値がとりうる範囲を、推論結果として出力するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記複数の観測値を第一の方法で補間することにより少なくとも一つの第一補間値を生成し、
前記複数の観測値を前記第一の方法と異なる第二の方法で補間することにより少なくとも一つの第二補間値を生成し、
前記第一補間値と前記第二補間値のうち最大値と最小値により規定される範囲を、前記推論結果として特定する。
【0006】
一般に、被観測パラメータについて複数の観測値が取得される時間間隔が短いほど、当該複数の観測値の間の値を推定値により補間する必要性が薄くなり、結果として被観測パラメータの時系列データを入力に用いた推論モデルによる推論精度の低下を抑制できる。他方、例えば腋下温は、臨床医療の現場では数時間に一度といった頻度で測定されることが一般的であり、被観測パラメータについて十分な数の時系列データの確保が困難な場合もありうる。しかしながら、第一の態様例に係る構成によれば、複数の相違する方法を通じて生成された複数の補間値から選ばれた最大値と最小値により規定される範囲が、最終的に補間値がとりうる妥当な範囲として特定される。これにより、特定の補間方法に依拠することに起因して生じうる補間傾向の偏りを抑制できる。したがって、被観測パラメータについて安定的な時系列データの確保が困難な環境下において観測値を補間した値を入力に用いる推論モデルの推論精度の低下を抑制できる。
【0007】
本開示により提供される第二の態様例は、推論装置であって、
対象者の生体情報を得るための被観測パラメータについて異なる時点で当該対象者から取得された複数の観測値を含む時系列データを受け付けるインタフェースと、
前記時系列データを推論モデルに入力することにより前記複数の観測値を補間する値がとりうる範囲の推論を少なくとも一度行なうプロセッサと、
を備えており、
前記推論モデルは、機械学習により生成された前記異なる時点の間隔に対応して相違する複数の推論モデルを含んでおり、
前記プロセッサは、前記間隔に応じて前記複数の推論モデルのいずれかを使用する。
【0008】
一般に、被観測パラメータについて複数の観測値が取得される時間間隔が一定であれば、当該複数の観測値の間に補間される非観測値がとりうる範囲の推論モデルによる推論精度の低下を抑制できる。他方、例えば腋下温は、臨床医療の現場では医療従事者によって手作業で測定されることが一般的であり、被観測パラメータについて観測値が取得される時間間隔が一定でない場合もありうる。しかしながら、第二の態様例に係る構成によれば、当該時間間隔に対応して相違する機械学習により生成された複数の推論モデルから適切ないずれかが選択されて補間値の推論がなされるので、被観測パラメータの観測値が取得される時間間隔が一定でない場合において観測値を補間した値を入力に用いる推論モデルの推論精度の低下を抑制できる。
【0009】
本開示により提供される第三の態様例は、生体情報を推論する推論モデルを演算装置により生成する方法であって、
前記生体情報を得るための被観測パラメータについて第一時間間隔で生体から取得された複数の観測値を含む観測データを取得し、
前記複数の観測値の少なくとも一つを間引くことにより、前記第一時間間隔よりも長い第二時間間隔で複数の観測値を含む学習用データを生成し、
前記学習用データを用いて前記間引かれた観測値を正解とする教師あり学習を実行し、
前記被観測パラメータについて前記第二時間間隔で生体から取得された複数の観測値の入力に対し、当該複数の観測値を補間する少なくとも一つの値がとりうる範囲を推論するように構成し、
前記第二時間間隔を変化させることにより、前記観測データから複数種の学習用データを生成する。
【0010】
本開示により提供される第四の態様例は、生体情報を推論する推論モデルを生成する演算装置であって、
前記生体情報を得るための被観測パラメータについて第一時間間隔で生体から取得された複数の観測値を含む観測データを受け付けるインタフェースと、
プロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記複数の観測値の少なくとも一つを間引くことにより、前記第一時間間隔よりも長い第二時間間隔で複数の観測値を含む学習用データを生成し、
前記学習用データを用いて前記間引かれた観測値を正解とする教師あり学習を実行し、
前記被観測パラメータについて前記第二時間間隔で生体から取得された複数の観測値の入力に対し、当該複数の観測値を補間する少なくとも一つの値がとりうる範囲を推論するように前記推論モデルを構成し、
前記第二時間間隔を変化させることにより、前記観測データから複数種の学習用データを生成する。
(【0011】以降は省略されています)
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