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公開番号
2025068526
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-28
出願番号
2023178494
出願日
2023-10-16
発明の名称
精製システム
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B01D
11/00 20060101AFI20250421BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】温和な温度調整により物質の精製が可能であり、蒸留を利用することなく溶媒の再利用が可能な精製システムを提供する。
【解決手段】成分Aおよび成分Bを含み臨界共溶温度を有する溶媒を用いて、目的化合物Cを含む物質を精製する精製システムであって、温度T
1
における前記溶媒に前記物質を溶解させ、前記物質に含まれる前記目的化合物C以外の成分を分離する第一分離部と、前記目的化合物Cが前記溶媒に溶解した溶液の温度を前記温度T
1
から温度T
2
にすることで、前記溶媒を相転移させるとともに、前記目的化合物Cを前記溶媒から分離する第二分離部と、を有する、精製システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
成分Aおよび成分Bを含み臨界共溶温度を有する溶媒を用いて、目的化合物Cを含む物質を精製する精製システムであって、
温度T
1
における前記溶媒に前記物質を溶解させ、前記物質に含まれる前記目的化合物C以外の成分を分離する第一分離部と、
前記目的化合物Cが前記溶媒に溶解した溶液の温度を前記温度T
1
から温度T
2
にすることで、前記溶媒を相転移させるとともに、前記目的化合物Cを前記溶媒から分離する第二分離部と、
を有する、精製システム。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記溶媒は、前記温度T
1
において相分離状態かつ前記温度T
2
において相溶状態であり、
前記目的化合物Cは、前記温度T
1
における前記成分Aに対して可溶であり、かつ、前記温度T
2
における前記溶媒に対して不溶である、請求項1に記載の精製システム。
【請求項3】
前記成分Aの前記温度T
1
における比重は、前記成分Bの前記温度T
1
における比重よりも低く、
前記成分Bの前記温度T
1
における比重は、前記目的化合物Cの前記温度T
1
における比重以上である、請求項2に記載の精製システム。
【請求項4】
前記成分Aの前記温度T
1
における比重は、前記成分Bの前記温度T
1
における比重よりも高く、
前記成分Bの前記温度T
1
における比重は、前記目的化合物Cの前記温度T
1
における比重以下である、請求項2に記載の精製システム。
【請求項5】
前記溶媒は、前記温度T
1
において相溶状態かつ前記温度T
2
において相分離状態であり、
前記目的化合物Cは、前記温度T
1
における前記溶媒に対して可溶であり、かつ、前記温度T
2
における前記成分A及び前記成分Bに対して不溶である、請求項1に記載の精製システム。
【請求項6】
前記成分Bは、炭酸エチレンを含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の精製システム。
【請求項7】
前記目的化合物Cは、ポリオレフィン樹脂であり、
前記成分Aは、芳香族炭化水素類を含む、請求項6に記載の精製システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、精製システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境負荷の低減等から再利用が求められ、成分を分離する技術について種々検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には「再生ポリエチレンを精製するための方法が開示される。一実施形態において、本方法は、再生ポリエチレンを得ること、再生ポリエチレンを第1の流体溶媒と接触させて、抽出された再生ポリエチレンを生成すること、及び次いで、抽出された再生ポリエチレンを溶媒中に溶解させて、ポリエチレンを含む第1の溶液を生成することを伴う。第1の溶液を沈殿させ、次いで濾過する。得られた溶液から、より高純度のポリエチレンを分離する再生ポリエチレンを精製するための方法。」が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、「発泡ポリスチレンをグリコールエーテル酢酸エステル系化合物、グリコールエーテル系化合物、アセチルアセトン、炭酸ジエチルおよびオルトギ酸エチルよりなる群から選ばれた溶解溶剤に溶解することを特徴とする発泡ポリスチレンの減容化方法。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2021-527727号公報
特開平11-80418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、回収ポリエチレンを高圧条件下で低沸点溶媒に溶解させ不純物と分離することで、高純度な再生ポリエチレンが得られるとしている。不純物除去後に圧力を低下させることで、ポリエチレンから低沸点溶媒を容易に分離することが可能となっている。
しかし、特許文献1の手法では、高圧条件下での処理が必要となり、設備コスト増大に繋がる。また、使用後の溶媒が常圧下で気化し易いことから、溶媒の回収又は再利用が困難となる。リサイクルコストを低減する上で、常圧下で実施可能であり、かつ溶媒の回収及び再利用が効率的に行える手法が求められる。
【0007】
一方、特許文献2では、ポリスチレンを良溶媒に溶解させることで減容化し、貧溶媒により再沈殿させポリスチレンの再利用が可能となるとしている。また、特許文献2では、再沈殿後に残った混合溶媒を蒸留により分離し再利用する。
しかし、特許文献2で採用する蒸留法は、混合溶媒における成分分離手法としてよく用いられるが、加熱に要するコストが大きいことが知られている。再沈殿後の混合溶媒を低コストで再利用する手法が求められる。
【0008】
そこで、本開示の課題は、温和な温度調整により物質の精製が可能であり、蒸留を利用することなく溶媒の再利用が可能な精製システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段は、下記態様を含む。
<1>
成分Aおよび成分Bを含み臨界共溶温度を有する溶媒を用いて、目的化合物Cを含む物質を精製する精製システムであって、
温度T
1
における前記溶媒に前記物質を溶解させ、前記物質に含まれる前記目的化合物C以外の成分を分離する第一分離部と、
前記目的化合物Cが前記溶媒に溶解した溶液の温度を前記温度T
1
から温度T
2
にすることで、前記溶媒を相転移させるとともに、前記目的化合物Cを前記溶媒から分離する第二分離部と、
を有する、精製システム。
<2>
前記溶媒は、前記温度T
1
において相分離状態かつ前記温度T
2
において相溶状態であり、
前記目的化合物Cは、前記温度T
1
における前記成分Aに対して可溶であり、かつ、前記温度T
2
における前記溶媒に対して不溶である、<1>に記載の精製システム。
<3>
前記成分Aの前記温度T
1
における比重は、前記成分Bの前記温度T
1
における比重よりも低く、
前記成分Bの前記温度T
1
における比重は、前記目的化合物Cの前記温度T
1
における比重以上である、<2>に記載の精製システム。
<4>
前記成分Aの前記温度T
1
における比重は、前記成分Bの前記温度T
1
における比重よりも高く、
前記成分Bの前記温度T
1
における比重は、前記目的化合物Cの前記温度T
1
における比重以下である、<2>に記載の精製システム。
<5>
前記溶媒は、前記温度T
1
において相溶状態かつ前記温度T
2
において相分離状態であり、
前記目的化合物Cは、前記温度T
1
における前記溶媒に対して可溶であり、かつ、前記温度T
2
における前記成分A及び前記成分Bに対して不溶である、<1>に記載の精製システム。
<6>
前記成分Bは、炭酸エチレンを含む、<1>~<5>のいずれか1つに記載の精製システム。
<7>
前記目的化合物Cは、ポリオレフィン樹脂であり、
前記成分Aは、芳香族炭化水素類を含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載の精製システム。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、温和な温度調整により物質の精製が可能であり、蒸留を利用することなく溶媒の再利用が可能な精製システムを提供することできる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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