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公開番号
2025068193
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-25
出願番号
2023177940
出願日
2023-10-15
発明の名称
面心立方構造金属板及びその製造方法
出願人
国立大学法人 名古屋工業大学
,
日本金属株式会社
代理人
個人
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20250418BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】表面近傍において{001}繊維集合組織を有する面心立方構造金属板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】面心立方構造金属板は、金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、金属板の表面を含む少なくとも一部の領域において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている。金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、金属板の表面を含む少なくとも一部の領域において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている面心立方構造金属板の製造方法は、金属板の表面に投射材を投射して表面加工処理を行う。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、前記金属板の表面を含む少なくとも一部の領域において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている、面心立方構造金属板。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、前記金属板の表面を含む少なくとも一部の領域における結晶方位分布の測定において、結晶の<001>方向について、板面法線方向から75°~105°の間に形成されたピーク群よりも高い強度のピークが、板面法線方向から0°~15°の間に少なくとも1つ検出される結晶方位分布を有する、請求項1に記載の面心立方構造金属板。
【請求項3】
前記測定において、結晶の<111>方向について、板面法線方向から0°~15°の間と、板面法線方向から39°~85°の間と、に形成されるピーク群が検出される結晶方位分布を有する、請求項2に記載の面心立方構造金属板。
【請求項4】
前記金属板を構成する金属材料は、積層欠陥エネルギーが80J/m
2
以上になるように組成制御された面心立方構造を持つ金属材料である、請求項1~3のいずれか1項に記載の面心立方構造金属板。
【請求項5】
金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、前記金属板の表面を含む少なくとも一部の領域において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている面心立方構造金属板の製造方法であって、
前記金属板の表面に投射材を投射して表面加工処理を行う、面心立方構造金属板の製造方法。
【請求項6】
前記表面加工処理における前記投射材の投射圧力及び投射時間の少なくとも一方を調整し、前記金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、前記金属板の表面を含む少なくとも一部の領域における結晶方位の配向状態を制御する、請求項5に記載の面心立方構造金属板の製造方法。
【請求項7】
前記表面加工処理を行った後、さらに熱処理を行う、請求項5又は6に記載の面心立方構造金属板の製造方法。
【請求項8】
前記金属板を構成する金属材料は、積層欠陥エネルギーが80J/m
2
以上になるように組成制御された面心立方構造を持つ金属材料である、請求項5に記載の面心立方構造金属板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、面心立方構造金属板及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
面心立方構造金属板にショットピーニングを施すと、材料表面の結晶面方位が配向分布する。例えば、非特許文献1には、面心立方構造を持つ純Cu圧延板にショットピーニングを施すと、Cuの結晶格子の<110>方向と圧延板の板面法線方向が平行となり、その<110>方向を軸として結晶格子が回転するようにランダムに分布している{110}繊維集合組織が材料表面から深さ方向に50μm程度まで得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Hisashi Sato et al., Crystallographic texture and applications of pure Cu formed by shot peening, Physica Status Solidi B, Vol. 259 (2022), pp. 2100550-1 - 2100550-10.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アルミニウムをはじめとした面心立方構造金属板の表面には、結晶格子の<001>方向と板面法線方向が平行関係となる{001}面を持つことを求められることが多い。例えば、電解コンデンサ用アルミニウム薄膜の表面には、アルミニウムの結晶格子の{001}面が配向分布していることが求められている。さらに、飲料缶用アルミニウム板の表面にも、同様の結晶方位分布を持つことが求められている。
【0005】
従来、材料の深さ方向全体に渡って、結晶格子の<001>方向と板面法線方向が平行関係になった結晶方位分布を持つ面心立方構造金属板は、圧延と熱処理を複雑に組み合わせることで製造が可能であった。しかしながら、材料表面から深さ方向に50μmの範囲といった材料表面近傍のみに結晶格子の<001>方向と板面法線方向が平行関係になった結晶方位分布を持たせることは困難であった。
【0006】
本発明は、表面近傍において{001}繊維集合組織を有する面心立方構造金属板及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様である面心立方構造金属板は、金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、金属板の表面を含む少なくとも一部の領域において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている。
【0008】
上記面心立方構造金属板によれば、金属板の表面近傍において、結晶の<001>方向が板面法線方向に対して略平行に配向されている。そのため、金属板の表面近傍において、結晶の<001>方向を軸として結晶格子が回転するようにランダムに分布した{001}繊維集合組織を有する。これにより、表面近傍において{001}繊維集合組織を有することが求められる、例えば、電解コンデンサ用アルミニウム薄膜、飲料缶用アルミニウム板等に用いられる金属板として適用できる。
【0009】
上記面心立方構造金属板において、金属板の表面から深さ50μmまでの領域のうち、金属板の表面を含む少なくとも一部の領域における結晶方位分布の測定において、結晶の<001>方向について、板面法線方向から75°~105°の間に形成されたピーク群よりも高い強度のピークが、板面法線方向から0°~15°の間に少なくとも1つ検出される結晶方位分布を有していてもよい。この場合には、表面近傍において{001}繊維集合組織を有する金属板となる。
【0010】
また、上記測定において、結晶の<111>方向について、板面法線方向から0°~15°の間と、板面法線方向から39°~85°の間と、に形成されるピーク群が検出される結晶方位分布を有していてもよい。この場合には、表面近傍において{001}繊維集合組織を有する金属板となる。
(【0011】以降は省略されています)
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