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公開番号
2025067693
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023177858
出願日
2023-10-13
発明の名称
酪酸又は乳酸の産生量増強剤
出願人
キッコーマン株式会社
,
国立大学法人千葉大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12P
7/52 20060101AFI20250417BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】酪酸又は乳酸の産生量を増強させることが可能な新規成分を提供すること。
【解決手段】醤油様調味液又は醤油様調味液のエタノール沈殿物を含む、酪酸又は乳酸の産生量増強剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
醤油様調味液又は醤油様調味液のエタノール沈殿物を含む、酪酸又は乳酸の産生量増強剤。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
醤油様調味液に由来する多糖類を含む、請求項1に記載の酪酸又は乳酸の産生量増強剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の酪酸又は乳酸の産生量増強剤を含む、食品組成物。
【請求項4】
醤油様調味液又は醤油様調味液のエタノール沈殿物を用いて、酪酸菌の生育を促進する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酪酸又は乳酸の産生量増強剤に関する。また、本発明は、酪酸菌の生育を促進する方法にも関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
酪酸、酢酸、プロピオン酸等の短鎖脂肪酸は、腸に様々な効用をもたらすことが知られており、例えば、非特許文献1には、腸のバリア機能を維持すること、腸内のpHを低下させることで病原性細菌の増殖を抑えること、抗炎症効果を有すること、免疫調節機能を有すること、また、インスリンの感受性を高めたり、満腹感の維持を向上させたりすることで、肥満を抑制する効果を有すること等が開示されている。
【0003】
短鎖脂肪酸が腸にもたらす効用の中でも、腸のバリア機能の維持は非常に重要である。腸は、水分や栄養成分といった生体の維持に必要な物質を吸収する機能を有する一方で、有害物質や病原細胞等の不要な物質を適切に排除する機能を有しており、異物の侵入を制限するバリアとして重大な役割を持つ。この腸のバリア機能が破綻し、腸管が損傷すると、異物が粘膜内に侵入して過度な免疫反応が惹起され、炎症を引き起こし、さらに異物が血流に乗ることで全身性の炎症状態にもつながる。
非特許文献2には、腸に穴が開き、血中に漏れ出す状態にある腸のことをリーキーガットと呼び、リーキーガットは慢性炎症を引き起こすとして問題視されていることが開示されている。したがって、腸のバリア機能は、動物が健康を維持するために不可欠な機能である。
【0004】
ここで、非特許文献1及び非特許文献2には、短鎖脂肪酸の中でも特に酪酸が、タイトジャンクションを増強し、ムチンや抗微生物ペプチドを産生することで、腸のバリア機能を高めることが開示されている。したがって、酪酸には、微生物や異物が粘膜固有層へ通過するのを制限し、リーキーガットを未然に防ぐことが期待される。
さらに、非特許文献3には、酪酸が、アレルギーや炎症性腸疾患(IBD)の抑制に効果を有する制御性T細胞(Treg)の分化に必須であることが開示され、非特許文献4には、酪酸が腸管上皮細胞によって代謝されるとき、腸内の酸素消費が増加することが開示されている。したがって、酪酸には、IBDの抑制や腸のバリア機能を高めることの他に、腸内の免疫応答を維持する効果や、腸内を嫌気状態に保つことで、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やし、腸内フローラを改善する効果も期待される。
以上から、腸において酪酸は、腸のバリア機能の強化をはじめとした様々な重要な役割を果たしている。
【0005】
ここで、酪酸は、食物繊維が腸内細菌によって資化されたり、又はフルクトース、オリゴフルクトース若しくはイヌリンがEubacterium rectale(現在は、Agathobacter rectalisと呼ばれる。)等の酪酸菌によって資化されたりすることで、産生される(非特許文献5を参照)。
【0006】
そして、酪酸菌の中でも、Agathobacter rectalisは腸管上皮を覆う粘液層に定着しているため、腸管上皮細胞の近くで酪酸を産生し、酪酸による腸のバリア機能強化等の生理作用を効率よく発揮させることができる(非特許文献6を参照)。また、IBD患者においてAgathobacter rectalisを含む微生物群の減少が確認されることから、Agathobacter rectalisのIBD抑制への関与が示唆されている(非特許文献7を参照)。
【0007】
さらに、特許文献1には、腸内の酪酸を効果的に増加させることを目的とした、オリゴ糖の一種である1-ケストースを有効成分とする腸内酪酸増加剤や酪酸菌増殖剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2017/159643号
【非特許文献】
【0009】
Riviere et al. Bifidobacteria and Butyrate-Producing Colon Bacteria: Importance and Strategies for Their Stimulation in the Human Gut. Frontiers in Microbiology. 2016, 7, Article 979.
小林杏輔・浅見幸夫. 腸管バリア機能に対するヨーグルトの効果. Jpn. J. Food Microbiol. 2019, 36(1), 32‐35.
Furusawa et al. Commensal microbe-derived butyrate induces the differentiation of colonic regulatory T cells. Nature. 2013, 504, 446-450.
鈴木卓弥. 腸管タイトジャンクションバリアの重要性と食品成分による制御. Milk Science. 2020, 69(3), 180-186.
F. Moens & De Vuyst.Inulin-type fructan degradation capacity of Clostridium cluster IV and XIVa butyrate-producing colon bacteria and their associated metabolic outcomes. Beneficial Microbes. 2017, 8(3), 473-490.
P Van den Abbeele et al. Butyrate-producing Clostridium cluster XIVa species specifically colonize mucins in an in vitro gut model. The ISME Journal. 2013, 7, 949-961.
Heinken et al. Systematic assessment of secondary bile acid metabolism in gut microbes reveals distinct metabolic capabilities in inflammatory bowel disease. Microbiome. 2019, 7, Article 75.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、酪酸又は乳酸の産生量を増強させることが可能な新規成分を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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