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公開番号2025065889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175403
出願日2023-10-10
発明の名称情報処理装置、運転支援方法およびプログラム
出願人ENEOS株式会社
代理人個人
主分類B01J 8/00 20060101AFI20250415BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】触媒反応装置を効率的に運転させるための推奨運転条件をより柔軟に生成する。
【解決手段】情報処理装置10は、触媒反応装置の反応温度以外の運転条件を示す複数のパラメータの値から、触媒反応装置を所定期限まで運転させた場合に所定期限において要求される反応温度である期限温度を算出するための期限温度予測式と、期限温度予測式によって算出される期限温度を触媒反応装置の許容温度以下とする制約条件とを用いて、触媒反応装置の推奨運転条件を示す複数のパラメータの推奨値を生成する推奨値生成部16と、推奨運転条件を出力する出力部18と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
触媒反応装置の反応温度以外の運転条件を示す複数のパラメータの値から、前記触媒反応装置を所定期限まで運転させた場合に前記所定期限において要求される反応温度である期限温度を算出するための期限温度予測式と、前記期限温度予測式によって算出される前記期限温度を前記触媒反応装置の許容温度以下とする制約条件とを用いて、前記触媒反応装置の推奨運転条件を示す前記複数のパラメータの推奨値を生成する生成部と、
前記推奨運転条件を出力する出力部と、を備える、
情報処理装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記期限温度予測式は、前記複数のパラメータの多項式を含む、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項３】
前記期限温度予測式は、前記複数のパラメータのうちの少なくとも一つのパラメータの非線形項を含む、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項４】
前記生成部は、前記複数のパラメータのうちの少なくとも一つのパラメータの値に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項５】
前記生成部は、前記複数のパラメータのうちの少なくとも一つのパラメータの値を所定範囲内にする制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項６】
前記複数のパラメータは、前記触媒反応装置の処理量に関する少なくとも一つのパラメータを含み、
前記生成部は、前記処理量に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項７】
前記複数のパラメータは、前記触媒反応装置に入力される原料油に関する少なくとも一つのパラメータを含み、
前記生成部は、前記原料油に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項８】
前記複数のパラメータは、前記触媒反応装置に入力される原料油に関する少なくとも一つのパラメータを含み、
前記生成部は、前記原料油に含まれる特定成分に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項９】
前記複数のパラメータは、前記触媒反応装置に入力される原料油に関する少なくとも一つのパラメータを含み、
前記生成部は、前記原料油を前記反応温度まで加熱するために必要な加熱量に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項１０】
前記複数のパラメータは、前記触媒反応装置から出力される生成油に関する少なくとも一つのパラメータを含み、
前記生成部は、前記生成油に関する制約条件をさらに用いて、前記推奨値を生成する、
請求項１に記載の情報処理装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、情報処理装置、運転支援方法およびプログラムに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
石油精製工場等のプラントでは、原料油を触媒に通して生成油を得るための触媒反応装置が用いられる。触媒反応装置に充填される触媒は、使用とともに劣化していくことが知られている。所望の触媒活性を維持するためには、例えば、触媒の劣化量に応じて触媒の反応温度を上げる必要がある。触媒反応装置には運転可能な上限温度である許容温度が定められる。所望の触媒活性を得るために要求される反応温度が許容温度を超えてしまうと、所望の触媒活性を得るような運転ができなくなるため、触媒の寿命となる。寿命を迎えた触媒は、交換が必要となる。
【０００３】
触媒反応装置に充填された触媒を交換するためには、触媒反応装置に関連する装置を全て停止しなければならない。そのため、予定された触媒反応装置の法定点検のタイミングに触媒を交換することが一般的である。触媒反応装置を経済的に運用する観点では、触媒の交換が予定されている所定期限まで触媒が寿命を迎えないようにしつつ、触媒を寿命ぎりぎりまで使いきるように、触媒反応装置を運転させることが重要である。例えば、ユーザに固有の触媒劣化関数を作成し、触媒劣化関数と予定運転条件とに基づいて、法定期限まで目いっぱい触媒を使うための推奨運転条件を算出する技術が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開第２０１８／２１６７４６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述の先行技術では、予定運転条件を基準として、処理量の増加、生成油の硫黄濃度の低減、軽質留分の得率の増加、または、水素や燃料の消費量の低減のいずれかの手法を使って、ユーザにとって効率的に触媒を使用できる推奨運転条件を算出する。そのため、予定運転条件から大きく異なるような推奨運転条件を算出することができず、運転条件を柔軟に算出することが困難である。
【０００６】
本開示のある態様の例示的な目的の一つは、触媒反応装置を効率的に運転させるための推奨運転条件をより柔軟に生成するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示のある態様の情報処理装置は、触媒反応装置の反応温度以外の運転条件を示す複数のパラメータの値から、触媒反応装置を所定期限まで運転させた場合に所定期限において要求される反応温度である期限温度を算出するための期限温度予測式と、期限温度予測式によって算出される期限温度を触媒反応装置の許容温度以下とする制約条件とを用いて、触媒反応装置の推奨運転条件を示す複数のパラメータの推奨値を生成する生成部と、推奨運転条件を出力する出力部と、を備える。
【０００８】
本開示の別の態様は、運転支援方法である。この方法は、触媒反応装置の反応温度以外の運転条件を示す複数のパラメータの値から、触媒反応装置を所定期限まで運転させた場合に所定期限において要求される反応温度である期限温度を算出するための期限温度予測式と、期限温度予測式によって算出される期限温度を触媒反応装置の許容温度以下とする制約条件とを用いて、触媒反応装置の推奨運転条件を示す複数のパラメータの推奨値を生成するステップと、推奨運転条件を出力するステップと、を備える。
【０００９】
本開示の別の態様は、プログラムである。このプログラムは、触媒反応装置の反応温度以外の運転条件を示す複数のパラメータの値から、触媒反応装置を所定期限まで運転させた場合に所定期限において要求される反応温度である期限温度を算出するための期限温度予測式と、期限温度予測式によって算出される期限温度を触媒反応装置の許容温度以下とする制約条件とを用いて、触媒反応装置の推奨運転条件を示す複数のパラメータの推奨値を生成する機能と、推奨運転条件を出力する機能と、をコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【００１０】
本開示によれば、触媒反応装置を効率的に運転させるための推奨運転条件をより柔軟に生成できる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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