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公開番号
2025064166
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023173707
出願日
2023-10-05
発明の名称
ヒートポンプおよびその運転方法
出願人
東洋エンジニアリング株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F25B
21/00 20060101AFI20250410BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】磁気熱量効果を利用したヒートポンプにおいて、磁性体に対する磁場の変動を簡潔な構成で実現する。
【解決手段】ヒートポンプ10は、吸熱部11と、放熱部12と、吸熱部11で熱を吸収した作動流体を受け入れて放熱部12に送り出し、かつ、放熱部12で熱を放出した作動流体を受け入れて吸熱部に送り出す熱輸送装置20と、を有し、熱輸送装置20が、互いに隣接する2つの空間21,22であって、磁場が印加され、熱を吸収した作動流体を流通させる第1の空間21と、磁場が印加されていないか、または、第1の空間21に印加された磁場よりも弱い磁場が印加され、熱を放出した作動流体を流通させる第2の空間22とを含む2つの空間21,22と、少なくとも一部が磁性体からなり、磁性体からなる部分が2つの空間21,22のうち一方の空間から他方の空間に移動した後に一方の空間に移動するように構成された可動部材26と、を有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
作動流体により熱を移動させるヒートポンプであって、
前記作動流体に熱を吸収させる吸熱部と、
前記熱を吸収した作動流体に熱を放出させる放熱部と、
前記熱を吸収した作動流体を前記吸熱部から受け入れて前記放熱部に送り出し、かつ、前記熱を放出した作動流体を前記放熱部から受け入れて前記吸熱部に送り出す熱輸送装置と、を有し、
前記熱輸送装置が、
互いに隣接する2つの空間であって、磁場が印加され、前記熱を吸収した作動流体を流通させる第1の空間と、磁場が印加されていないか、または、前記第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加され、前記熱を放出した作動流体を流通させる第2の空間とを含む2つの空間と、
少なくとも一部が磁性体からなり、前記磁性体からなる部分が前記2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動した後に前記一方の空間に移動するように構成された可動部材と、を有する、ヒートポンプ。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記熱を吸収した作動流体を前記熱輸送装置から受け入れて前記放熱部に送り出し、かつ、前記熱を放出した作動流体を前記放熱部から受け入れて前記熱輸送装置に送り出す、前記熱輸送装置と同じ構成の少なくとも1つの他の熱輸送装置を有し、
前記熱輸送装置は、前記熱を吸収した作動流体を、前記少なくとも1つの他の熱輸送装置を介して前記放熱部に送り出し、前記熱を放出した作動流体を、前記少なくとも1つの他の熱輸送装置を介して前記放熱部から受け取る、請求項1に記載のヒートポンプ。
【請求項3】
複数の作動流体により熱を移動させるヒートポンプであって、
前記複数の作動流体のうち1つの作動流体に熱を吸収させる吸熱部と、
前記複数の作動流体のうち他の1つの作動流体に熱を放出させる放熱部と、
前記複数の作動流体のうち残りの作動流体を用いて、前記熱を吸収した作動流体から前記熱を放出した作動流体に熱を移動させる複数の熱輸送装置と、を有し、
前記各熱輸送装置が、
互いに隣接する2つの空間であって、磁場が印加された第1の空間と、磁場が印加されていないか、または、前記第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加された第2の空間とを含み、前記第1の空間は、前記複数の熱輸送装置のうち前記放熱部に最も近接する熱輸送装置では、前記熱を放出した作動流体を流通させ、残りの熱輸送装置では、該残りの熱輸送装置に前記放熱部側で隣接する熱輸送装置の前記第2の空間から流出した作動流体を流通させ、前記第2の空間は、前記複数の熱輸送装置のうち前記吸熱部に最も近接する熱輸送装置では、前記熱を吸収した作動流体を流通させ、残りの熱輸送装置では、該残りの熱輸送装置に前記吸熱部側で隣接する熱輸送装置の前記第1の空間から流出した作動流体を流通させる、2つの空間と、
少なくとも一部が磁性体からなり、前記磁性体からなる部分が前記2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動した後に前記一方の空間に移動するように構成された可動部材と、を有する、ヒートポンプ。
【請求項4】
複数の作動流体により熱を移動させるヒートポンプであって、
前記複数の作動流体のうち1つの作動流体に熱を吸収させる吸熱部と、
前記複数の作動流体のうち他の1つの作動流体に熱を放出させる放熱部と、
前記複数の作動流体のうち残りの作動流体を用いて、前記熱を吸収した作動流体から前記熱を放出した作動流体に熱を移動させる複数の熱輸送装置と、を有し、
前記各熱輸送装置が、
互いに隣接する2つの空間であって、磁場が印加された第1の空間と、磁場が印加されていないか、または、前記第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加された第2の空間とを含み、前記第1の空間は、前記複数の熱輸送装置のうち前記放熱部に最も近接する熱輸送装置では、前記熱を放出した作動流体を流通させ、残りの熱輸送装置では、該残りの熱輸送装置に前記放熱部側で隣接する熱輸送装置の前記第2の空間と共に1つの空間を形成して内部に作動流体を収容し、前記第2の空間は、前記複数の熱輸送装置のうち前記吸熱部に最も近接する熱輸送装置では、前記熱を吸収した作動流体を流通させ、残りの熱輸送装置では、該残りの熱輸送装置に前記吸熱部側で隣接する熱輸送装置の前記第1の空間と共に1つの空間を形成して内部に作動流体を収容する、2つの空間と、
少なくとも一部が磁性体からなり、前記磁性体からなる部分が前記2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動した後に前記一方の空間に移動するように構成された可動部材と、を有する、ヒートポンプ。
【請求項5】
前記1つの空間内に設けられ、前記1つの空間に収容された前記作動流体を撹拌する撹拌翼を有する、請求項4に記載のヒートポンプ。
【請求項6】
前記可動部材が、前記2つの空間に跨って回転する回転板である、請求項1から5のいずれか1項に記載のヒートポンプ。
【請求項7】
前記回転板の外周面と、前記外周面に対向する前記各空間の内面との間に、前記作動流体を流通させる隙間が形成されている、請求項6に記載のヒートポンプ。
【請求項8】
前記熱輸送装置が、前記2つの空間に対して固定された位置に設けられ、前記第1の空間に磁場を印加する磁場発生部を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のヒートポンプ。
【請求項9】
前記磁場発生部が永久磁石からなる、請求項8に記載のヒートポンプ。
【請求項10】
作動流体により熱を移動させるヒートポンプの運転方法であって、
吸熱部において、前記作動流体に熱を吸収させる工程と、
放熱部において、前記熱を吸収した作動流体に熱を放出させる工程と、
互いに隣接する2つの空間を有する熱輸送装置において、前記熱を吸収した作動流体を前記吸熱部から受け入れて前記放熱部に送り出し、かつ、前記熱を放出した作動流体を前記放熱部から受け入れて前記吸熱部に送り出す工程と、を含み、
前記作動流体を受け入れて送り出す工程が、
前記2つの空間のうち、磁場が印加された第1の空間に、前記熱を吸収した作動流体を流通させ、磁場が印加されていないか、または、前記第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加された第2の空間に、前記熱を放出した作動流体を流通させる工程と、
少なくとも一部が磁性体からなる可動部材を、前記2つの空間内で移動させる工程であって、前記可動部材のうち前記磁性体からなる部分を、前記2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動させた後に前記一方の空間に移動させる工程と、を含む、ヒートポンプの運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気熱量効果を利用したヒートポンプおよびその運転方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
磁気熱量効果を利用したヒートポンプ(以下、「磁気ヒートポンプ」という)は、磁性体に印加される磁場を変動させることで磁気熱量効果を生じさせ、その磁性体との熱交換により、作動流体の加熱または冷却を行うものである。磁場を変動させる方法として、代表的には、磁性体が充填された流路、あるいは、磁性体によって形成された流路に対して、永久磁石などの磁場発生部を相対的に移動(回転)させる方法がある(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-509461号公報
特開2019-143938号公報
特開2020-041742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した方法には、以下のような課題がある。例えば、有意な磁気熱量効果を生じさせるためには、磁性体に印加される磁場の強度を高めることが考えられるが、これを永久磁石で実現しようとすると、重量の大きな永久磁石が必要になる。そのような高重量の永久磁石を回転させる場合、十分な機械的強度を有する支持機構と強力な駆動源が必要になり、大幅なコストアップが避けられない。また、永久磁石の回転に同期して、磁性体に対する作動流体の流れ方向を切り替える必要があり、そのための弁機構や制御装置が必要になる。これにより、装置が複雑化し、故障リスクが高まってしまう。一方で、磁性体が充填された流路、あるいは、磁性体によって形成された流路を回転させる場合、回転部分と固定部分との接続部にロータリーバルブなどの特殊な部品が必要になる。これもコストアップにつながり、漏液などの不具合の発生につながる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、磁気熱量効果を利用したヒートポンプにおいて、磁性体に対する磁場の変動を簡潔な構成で実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明のヒートポンプは、作動流体により熱を移動させるヒートポンプであって、作動流体に熱を吸収させる吸熱部と、熱を吸収した作動流体に熱を放出させる放熱部と、熱を吸収した作動流体を吸熱部から受け入れて放熱部に送り出し、かつ、熱を放出した作動流体を放熱部から受け入れて吸熱部に送り出す熱輸送装置と、を有し、熱輸送装置が、互いに隣接する2つの空間であって、磁場が印加され、熱を吸収した作動流体を流通させる第1の空間と、磁場が印加されていないか、または、第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加され、熱を放出した作動流体を流通させる第2の空間とを含む2つの空間と、少なくとも一部が磁性体からなり、磁性体からなる部分が2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動した後に一方の空間に移動するように構成された可動部材と、を有している。
【0007】
また、本発明のヒートポンプの運転方法は、作動流体により熱を移動させるヒートポンプの運転方法であって、吸熱部において、作動流体に熱を吸収させる工程と、放熱部において、熱を吸収した作動流体に熱を放出させる工程と、互いに隣接する2つの空間を有する熱輸送装置において、熱を吸収した作動流体を吸熱部から受け入れて放熱部に送り出し、かつ、熱を放出した作動流体を放熱部から受け入れて吸熱部に送り出す工程と、を含み、作動流体を受け入れて送り出す工程が、2つの空間のうち、磁場が印加された第1の空間に、熱を吸収した作動流体を流通させ、磁場が印加されていないか、または、第1の空間に印加された磁場よりも弱い磁場が印加された第2の空間に、熱を放出した作動流体を流通させる工程と、少なくとも一部が磁性体からなる可動部材を、2つの空間内で移動させる工程であって、可動部材のうち磁性体からなる部分を、2つの空間のうち一方の空間から他方の空間に移動させた後に一方の空間に移動させる工程と、を含んでいる。
【0008】
このようなヒートポンプによれば、少なくとも一部が磁性体からなる可動部材を移動させるだけで、磁場に対する磁性体の相対位置を変化させ、磁性体に印加される磁場を変動させることができる。すなわち、磁性体に印加される磁場を変動させるために、磁場発生部や流路室を移動させる必要がないため、複雑な構造や制御を必要とすることがない。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、磁気熱量効果を利用したヒートポンプにおいて、磁性体に対する磁場の変動を簡潔な構成で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1の実施形態に係る磁気ヒートポンプの概略構成図である。
本実施形態の回転板の一構成例を示す斜視図および平面図である。
本発明の第2の実施形態に係る磁気ヒートポンプの概略構成図である。
本発明の第3の実施形態に係る磁気ヒートポンプの概略構成図である。
本発明の第4の実施形態に係る磁気ヒートポンプの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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