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公開番号2025065642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023174987
出願日2023-10-10
発明の名称冷却庫
出願人フクシマガリレイ株式会社
代理人個人
主分類F25D 21/14 20060101AFI20250415BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】蒸発用ファンを含むドレン水蒸発構造を備える冷却庫において、ドレン水を効率的に蒸発させながら、機械室内の熱風の排熱促進を図る。
【解決手段】蒸発用ファン25を、送風方向が斜め下方に指向する傾斜姿勢で蒸発皿24の上方に配して、蒸発用ファン25から送出された熱風に、蒸発皿24内のドレン水23に向かう後方の送風域と、蒸発皿24よりも前方の排熱孔21に向かう前方の送風域とが形成されるようにする。後方の送風域を構成する熱風を蒸発皿24内のドレン水23に吹き付けることで、ドレン水23を効率的に蒸発させることができる。また、前方の送風域を構成する熱風については、これを排熱孔21から機械室2の外部へスムーズに排気させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貯蔵物が収容される貯蔵室(1)と、貯蔵室(1)を冷却する蒸発器(4)と、貯蔵室(1)に隣接して設けられた機械室(2)とを備え、
機械室(2)の内部に、凝縮器(10)と圧縮機(12)と、機械室(2)の外部から空気を吸い込む凝縮器ファン(11)と、貯蔵室(1)で発生したドレン水(23)を蒸発処理するドレン水蒸発構造(13)とを備える冷却庫において、
ドレン水蒸発構造(13)は、機械室(2)の前方に配されてドレン水(23)が貯留される蒸発皿(24)と、蒸発皿(24)の上方に配されて、当該蒸発皿(24)に貯留されたドレン水(23)に対して凝縮器(10)から排熱された熱風を吹き付ける蒸発用ファン(25)とを備え、
機械室(2)を区画するフロントパネル(6)には、機械室(2)内の熱風を機械室(2)の外部に排気するための排熱孔(21)が形成されており、
蒸発用ファン(25)は、送風方向が斜め前下方に指向する傾斜姿勢で蒸発皿(24)の上方に配されており、蒸発用ファン(25)から送出された熱風に、蒸発皿(24)内のドレン水(23)に向かう後方の送風域と、蒸発皿(24)よりも前方の排熱孔(21)に向かう前方の送風域とが形成されるようになっていることを特徴とする冷却庫。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
蒸発用ファン(25)は、後方側の吸気面から前方側の排気面に至る通風路(40)を有するハウジング(41)と、通風路(40)内に組み付けられた回転翼体(42)と、回転翼体(42)を回転させるモータ(43)とを含み、吸気面から吸込んだ熱風を排気面から送り出す軸流ファンであり、モータ(43)の出力軸(44)の伸び方向で規定される送風方向が斜め下方向に指向するように、蒸発皿(24)の上方に配されており、
モータ(43)の出力軸(44)の伸び方向を軸心方向(d1)と規定し、当該軸心方向(d1)と直交する平面を仮想平面(VP)と規定し、通風路(40)の開口縁を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影した領域を送風域(Va)と規定し、蒸発皿(24)の前下端のコーナー部(C1)を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影したポイントを第1投影ポイント(P1)と規定し、蒸発皿(24)から離れた位置に存する排熱孔(21)の開口縁(E1)を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影したポイントを第2投影ポイント(P2)と規定したとき、これら第1・第2の投影ポイント(P1・P2)が送風域(Va)内に存するように構成されている、請求項1記載の冷却庫。
【請求項3】
蒸発皿(24)は、底壁(27)と、底壁(27)の外周から立ち上がる周側壁(28)と、前方に位置する周側壁(28a)の上端から外方向に張り出し形成された水平状のフランジ壁(29)とを含み、
フランジ壁(29)がフロントパネル(6)に接触する状態で、蒸発皿(24)が機械室(2)内に固定されている、請求項1又は2記載の冷却庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵ショーケースや業務用冷蔵庫などの冷却庫において、庫内で生じた結露水、除霜水、あるいは庫内洗浄水などのドレン水を蒸発させるドレン水蒸発構造の改良に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
本発明に係るドレン水蒸発構造では、蒸発皿への送風を担う蒸発用ファンが傾斜姿勢に設置されるが、当該構成は特許文献1に公知である。特許文献1の冷却庫(冷却貯蔵庫)のドレン水蒸発構造は、凝縮器等を収容する機械室の底壁の下面に設けられた蒸発皿と、機械室の内部に配されて、機械室の底壁に形成された通気孔を通じて蒸発皿に対して送風を行う蒸発用ファンとで構成される。特許文献1の実施形態8(図25)の蒸発用ファンは、後端縁が前端側よりも下方に位置する傾斜姿勢とされており、当該ファンにより生起された空気流は、斜め前下方に向かって送出されるようになっている。蒸発用ファンの送風方向と、通気孔の開口領域とは一致しておらず、蒸発用ファンにより生起された空気流のうち、後方側の大部分は蒸発皿に向かい、ドレン水の蒸発に供されるものの、空気流の前方側の一部は、底壁の上面に衝突して、底壁に沿って機械室の前方に向かうようになっている。蒸発皿は、左右一対の支持レールを介して底壁の下面に取り付けられており、これら支持レールの底壁との境界には、蒸発皿から発生した蒸気を排気するための切欠部が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-185062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように特許文献1では、蒸発用ファンで生起された空気流のうち、後方側の大部分は蒸発皿に向かうものの、空気流の前方側の一部は底壁に沿って前方に向かうようになっている。このため、かかる底壁に沿って前方に向かう空気流はドレン水の蒸発に全く寄与しない領域に流れることとなる。一方、機械室内の空気は、凝縮器により加熱された熱風となっているため、この熱風を機械室の外部に確実に排気・排熱する構造であることも必要であり、より効率的な排熱構造を構築することも、この種の冷却庫では重要な課題である。
【0005】
本発明は、以上のような従来の冷却庫の抱える問題を解決することを目的としてなされたものであり、蒸発用ファンを含むドレン水蒸発構造を備える冷却庫において、ドレン水を効率的に蒸発させながら、機械室内の熱風の排熱促進を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の冷却庫は、貯蔵物が収容される貯蔵室1と、貯蔵室1を冷却する蒸発器4と、貯蔵室1に隣接して設けられた機械室2とを備え、機械室2の内部に、凝縮器10と圧縮機12と、機械室2の外部から空気を吸い込む凝縮器ファン11と、貯蔵室1で発生したドレン水23を蒸発処理するドレン水蒸発構造13とを備える。ドレン水蒸発構造13は、機械室2の前方に配されてドレン水23が貯留される蒸発皿24と、蒸発皿24の上方に配されて、当該蒸発皿24に貯留されたドレン水23に対して凝縮器10から排熱された熱風を吹き付ける蒸発用ファン25とを備える。機械室2を区画するフロントパネル6には、機械室2内の熱風を機械室2の外部に排気するための排熱孔21が形成されている。そして、蒸発用ファン25が、送風方向が斜め前下方に指向する傾斜姿勢で蒸発皿24の上方に配されており、蒸発用ファン25から送出された熱風に、蒸発皿24内のドレン水23に向かう後方の送風域と、蒸発皿24よりも前方の排熱孔21に向かう前方の送風域とが形成されるようになっていることを特徴とする。
【0007】
蒸発用ファン25は、後方側の吸気面から前方側の排気面に至る通風路40を有するハウジング41と、通風路40内に組み付けられた回転翼体42と、回転翼体42を回転させるモータ43とを含み、吸気面から吸込んだ熱風を排気面から送り出す軸流ファンであり、モータ43の出力軸44の伸び方向で規定される送風方向が斜め下方向に指向するように、蒸発皿24の上方に配されている。モータ43の出力軸44の伸び方向を軸心方向(d1)と規定し、当該軸心方向(d1)と直交する平面を仮想平面(VP)と規定し、通風路40の開口縁を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影した領域を送風域(Va)と規定し、蒸発皿24の前下端のコーナー部(C1)を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影したポイントを第1投影ポイント(P1)と規定し、蒸発皿24から離れた位置に存する排熱孔21の開口縁(E1)を軸心方向(d1)に伸ばして仮想平面(VP)上に投影したポイントを第2投影ポイント(P2)と規定したとき、これら第1・第2の投影ポイント(P1・P2)が送風域(Va)内に存するように構成されている。
【0008】
蒸発皿24は、底壁27と、底壁27の外周から立ち上がる周側壁28と、前方に位置する周側壁28aの上端から外方向に張り出し形成された水平状のフランジ壁29とを含む。フランジ壁29がフロントパネル6に接触する状態で、蒸発皿24が機械室2内に固定されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明のように、蒸発用ファン25が、送風方向が斜め下方に指向する傾斜姿勢で蒸発皿24の上方に配されており、蒸発用ファン25から送出された熱風に、蒸発皿24内のドレン水23に向かう後方の送風域と、蒸発皿24よりも前方の排熱孔21に向かう前方の送風域とが形成されるようになっていると、後方の送風域を構成する熱風を蒸発皿24内のドレン水23に吹き付けることで、ドレン水23を効率的に蒸発させることができるとともに、前方の送風域を構成する熱風については、これを排熱孔21から機械室2の外部へスムーズに排気させることができる。以上のように、本発明によれば、蒸発用ファン25にドレン水23の蒸発促進作用だけでなく、機械室2内の熱風を機械室2の外部に排気する排熱促進作用を付与することができるので、蒸発皿24内のドレン水23を効率的に蒸発させながら、機械室2内の熱風の排熱促進を図ることができる。
【0010】
具体的には、図7に示すように、蒸発用ファン25を構成するハウジング41の通風路40の開口縁で規定される仮想平面(VP)上の送風域(Va)の内部に、蒸発皿24の前下端のコーナー部(C1)に係る第1投影ポイント(P1)と、蒸発皿24から離れた位置に存する排熱孔21の開口縁(E1)に係る第2投影ポイント(P2)とが存するように構成されていると、蒸発皿24内のドレン水23に対してより確実に熱風を吹き付けることができるとともに、排熱孔21を介して機械室2内の熱風をより確実に排気することができる。なお、第1投影ポイント(P1)が送風域(Va)よりも後方寄りに外れていると、蒸発皿24内の底部に残ったドレン水23に対して、直接的に熱風を吹き付けることができず、蒸発効率の低下を招く。第2投影ポイント(P2)が送風域(Va)から前方寄りに外れていると、排熱孔21の開口領域外に、より多くの熱風が向かうこととなり、排熱効率の低下を招く。
(【0011】以降は省略されています)

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