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公開番号2025064061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173480
出願日2023-10-05
発明の名称物品検査装置
出願人アンリツ株式会社
代理人弁理士法人有我国際特許事務所
主分類G01N 23/18 20180101AFI20250410BHJP(測定;試験)
要約【課題】搬送速度の高速化やX線発生器の低出力化を図りながらも、ラインセンサの検出信号レベルの低下影響を有効に抑制し、良好な検査を実行できる物品検査装置を提供する。
【解決手段】X線検出器22から検出信号を取り込んで検出データを出力する検出データ出力部31と、その検出データを基に検査画像を生成する画像生成部34と、検査画像データを基に物品Wの品質状態を検査する検査処理を実行する検査処理部35とを備えており、検査画像の画像品質を低下させる特定検査条件が成立することが検出されたとき、検査画像の画像品質を高めるよう検出データを調整するレベル変換処理部32をさらに備え、特定検査条件が成立すると、画像生成部34が、調整済みの検出データを基に濃度値の範囲を拡大した検査画像を生成するとともに、検査処理部35が、濃度値の範囲を拡大した検査画像のデータを基に検査処理を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被検査物品(W)を所定の搬送速度で搬送する搬送路(11a)を有する物品搬送部(10)と、
前記搬送路上の所定区間(Zx)内の前記被検査物品に対して放射線を照射する放射線源(21)と、
前記放射線源に対し前記搬送路を間に挟んで対向する複数の検出素子(22

~22

)を有し、該複数の検出素子により前記被検査物品を透過した放射線を順次検出してそれぞれの検出信号を出力する放射線検出部(22)と、
前記放射線検出部からの前記それぞれの検出信号を所定周期で取り込んで、前記被検査物品の放射線画像を生成可能な検出データを出力する検出データ出力部(31)と、
前記被検査物品について前記検出データ出力部から出力される前記検出データに基づいて、それぞれの濃度値を有する複数の画素からなる検査画像を生成する画像生成部(34)と、
前記被検査物品の前記検査画像のデータを基に、前記被検査物品の所定の品質状態を検査する検査処理を実行する検査処理部(35)と、を備えた物品検査装置であって、
前記検査画像の画像品質を低下させる特定検査条件が成立することを検出する検査条件検出手段(33、37)と、
前記検査条件検出手段により前記特定検査条件の成立が検出されたとき、前記検査画像の画像品質を高めるよう、前記検出データ出力部から出力される前記検出データを調整する画像データ調整手段(32)と、をさらに備え、
前記特定検査条件の成立が検出されたとき、前記画像生成部が、前記画像データ調整手段で調整された調整済みの検出データを基に前記濃度値の範囲を拡大した検査画像を生成するとともに、前記検査処理部が、前記濃度値の範囲を拡大した検査画像のデータを基に前記検査処理を実行することを特徴とする物品検査装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記検出データが、前記放射線画像の複数の画素について前記それぞれの検出信号に基づく濃度値を有する放射線画像データであり、
前記画像データ調整手段は、前記放射線画像中で隣接する所定画素数の画素群をそれぞれ1画素に変換する画像処理を実行することで、前記検査画像を所要の画像品質とすることを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
【請求項3】
前記特定検査条件は、前記搬送路上の所定区間を通過する前記被検査物品の搬送速度が所定速度以上に達している、もしくは、前記放射線源から前記被検査物品に対して照射される放射線の照射強度が所定強度未満に低下している、という条件を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項4】
前記特定検査条件は、前記放射線の透過方向における前記被検査物品の透過率が、予め設定された複数の透過率範囲のうち低透過率範囲内にある、という条件を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項5】
前記放射線検出部の検出感度の有意の低下状態を検出する感度低下検出手段(33)が設けられており、
前記特定検査条件は、前記感度低下検出手段により前記検出感度の前記有意の低下状態が検出されている、という条件を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項6】
前記特定検査条件は、前記搬送路上の所定区間を通過する前記被検査物品の搬送速度が所定速度に等しい第1搬送速度以上で、かつ、該第1搬送速度より高搬送速度である第2搬送速度未満である第1の特定搬送条件と、前記第2搬送速度以上の高搬送速度域となる第2の特定搬送条件とのうち任意の一方が成立するときに成立し、
前記画像データ調整手段は、前記被検査物品の前記検出データの調整量が、前記第1の特定搬送条件が設定されたことが前記検査条件検出手段によって検出されたときより、前記第2の特定搬送条件が設定されたことが前記検査条件検出手段によって検出されたときの方が増加するように、前記被検査物品の前記検出データを調整することを特徴とする請求項2に記載の物品検査装置。
【請求項7】
前記画像データ調整手段は、前記被検査物品のX線画像を複数の小領域(S1a、S1b、S1c、S1d)に分割したときの、各小領域の画像データを単位とするビニング処理により、前記被検査物品の前記検出データを調整することを特徴とする請求項2に記載の物品検査装置。
【請求項8】
前記画像データ調整手段は、前記被検査物品の検出データを前記検出データ出力部で取得させるときに、該検出データ中における前記被検査物品の画像領域の内外の画像濃度比を基に前記被検査物品の透過率を算出して、該透過率の算出値に応じ前記放射線源の放射線照射条件を可変設定する自動設定機能を有していることを特徴とする請求項4に記載の物品検査装置。
【請求項9】
前記放射線源は、X線管(23)を有するX線発生器であり、
前記第1の特定搬送条件と前記第2の特定搬送条件との切換え前または切換え後の特定の搬送速度域で、前記X線管の管電圧を他の搬送速度域とは異なる電圧値に制御する請求項6に記載の物品検査装置。
【請求項10】
前記放射線源は、X線発生器であり、
前記放射線検出部および前記検出データ出力部と、前記ビニング処理が可能な画像処理回路とを含んだX線ラインセンサカメラ(22)をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の物品検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物品検査装置に関し、特に搬送物品を透過した放射線の線量分布に応じた画像データをラインセンサ型のX線検出器の周期的な検出動作により取得し、その画像データを基に被検査物品の品質状態を判定する物品検査装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
食品等の物品の品質状態、例えば混入異物の有無や欠品、内部の形状等を検査する物品検査装置においては、搬送中の物品にその物品を透過可能な放射線、例えばX線を照射するとともに、搬送物品を透過したその放射線をラインセンサの周期的な検出動作(主走査)により検出して画像データを取得し、その画像データに対する所定の画像処理結果を基に被検査物品の品質状態を判定するものが知られている。
【0003】
また、X線検査方式の物品検査装置では、被検査物の物性情報を含む透過X線画像データに対し、人の目の感度に応じた階調濃度データへの対数変換処理、被検査物品の品質状態を判定するためにノイズを低減する画像フィルタ処理、異物らしさを強調し誤判定を防止するための画像フィルタ処理等を必要に応じて適用し、更にしきい値処理を適用して、混入異物の有無判定を行うといった検査処理がなされている。
【0004】
従来のこの種の物品検査装置としては、例えば検査対象物品の品種情報に関連付けた設定時のX線画像を圧縮画像等の形でメモリに記憶させておき、品種選択検査時に選択すべき品種の物品を視覚的に把握容易にしたり、検査条件を含めた設定品種の照合・判定の容易化を図ったりしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この装置では、検査対象物品の品種ごとにX線検出手段およびX線画像生成部の動作条件が設定されるとき、そのX線画像生成部で生成されたX線画像を、品種ごとの設定情報、例えば品種番号、品名、内容物の個数、重さ、形状、管電流、管電圧、搬送速度、判定閾値、マスク処理条件等に関連付けて、設定時X線画像情報として記憶するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-232586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような物品検査装置にあっては、検査性能の向上のみならず、省エネ化や長寿命化の要求が高度化するのに伴って、次のような課題が顕在化してきた。
【0008】
すなわち、生産性向上要求に応えるべく物品搬送速度の高速化を図り、さらに、省エネ化や長寿命の要求に応え得るべくX線発生器の低出力化を図ると、そのライセンサの検出信号の出力レベルが低下することになる。
【0009】
例えば、シンチレータ(scintillator)タイプのライセンサでは、物品搬送速度の高速化に対して所要の画像分解能を確保するために走査周期が短くなると、低速領域での物品搬送時に比べ、シンチレータが受ける検出対象部位ごとの透過X線量が減少することで、フォトダイオードで受けるシンチレータ光量が低下し、ライセンサの各検出素子の検出信号レベル(検出素子の出力の範囲(ダイナミックレンジ))が低減されてしまい、X線画像の濃度分解能が悪化してしまうことになる。
【0010】
また、シンチレータの残光特性により搬送速度の高速化に対応するラインセンサの走査周期ではシンチレータの残光が次周期の検出信号にかぶってしまうことで画像がぼけるような、X線画像の空間分解能の悪化という問題も生じてしまう。
(【0011】以降は省略されています)

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