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公開番号2025063594
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172941
出願日2023-10-04
発明の名称吸収エネルギー算出方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G01M 7/08 20060101AFI20250409BHJP(測定;試験)
要約【課題】衝突体に試験車両を衝突させた際に生じる吸収エネルギーを正確かつ詳細に求めることが可能な吸収エネルギー算出方法を提供する。
【解決手段】衝突体15のポール部83の上下方向に配置させた複数のロードセルLC1~LC12によって、試験車両11をポール部83に衝突させた際の試験車両11の高さ方向の衝突部位毎の荷重L1~L12を計測する荷重計測工程と、ポール部83への試験車両11の衝突時の映像に基づいて、ポール部83に衝突させた試験車両11の衝突部位毎の変位D1~D12を抽出する変位抽出工程と、試験車両11の衝突部位毎の荷重L1~L12及び変位D1~D12に基づいて、ポール部83に衝突させた際の試験車両11の衝突部位毎に生じた吸収エネルギーE1~E12を演算する吸収エネルギー演算工程と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
衝突体へ衝突させた試験車両における吸収エネルギーを求める吸収エネルギー算出方法であって、
前記衝突体の上下方向に配置させた複数の荷重計によって、前記試験車両を前記衝突体に衝突させた際の前記試験車両の高さ方向の衝突部位毎の荷重を計測する荷重計測工程と、
前記衝突体への前記試験車両の衝突時の映像に基づいて、前記衝突体に衝突させた前記試験車両の前記衝突部位毎の変位を抽出する変位抽出工程と、
前記試験車両の前記衝突部位毎の荷重及び変位に基づいて、前記衝突体に衝突させた際の前記試験車両の前記衝突部位毎に生じた吸収エネルギーを演算する吸収エネルギー演算工程と、
を含む、
吸収エネルギー算出方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記変位抽出工程は、前記衝突体への前記試験車両の衝突時の映像に基づいて、前記試験車両の前記衝突部位における少なくとも2箇所の特定の衝突部位の変位を抽出し、これらの衝突部位の変位から他の衝突部位の変位を推定する、
請求項1に記載の吸収エネルギー算出方法。
【請求項3】
前記特定の衝突部位の変位は、前記試験車両における上面及び底面に設けた計測点の変位である、
請求項2に記載の吸収エネルギー算出方法。
【請求項4】
前記吸収エネルギー演算工程によって演算した前記試験車両の前記衝突部位毎の吸収エネルギーに基づいて、前記試験車両の部品毎のエネルギー吸収量を抽出するエネルギー吸収量抽出工程を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収エネルギー算出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収エネルギー算出方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
実車もしくは実大の試作部材を用いた衝突試験は、自動車など車両の安全性能を総合的に評価するために必要な手法であり、車両の交通事故をより詳細に解析する目的においても、有効な手段として認識されている。各国の公的もしくは民間の試験評価機関により幾つかの衝突試験の手法が規定されており、それら試験規定に基づいて実施された試験評価結果が公開され、自動車や車両の開発に多大な影響を与えている。衝突試験を実際に行うための衝突試験設備として、ワイヤロープで車両を牽引し、剛体壁に取付けたアタッチメント、もしくは別の車両に衝突させる、汎用の衝突試験設備が用いられている。
【0003】
この様な衝突試験設備において、ワイヤロープで車両を牽引する動力として、例えば、ワイヤを巻取る巻取ドラムを回転駆動するモータ(電動機等)を用いた牽引機構が知られている(特許文献1)。他方で、ワイヤロープが繋がれた車両を、大型落錘の落下運動を動力源として牽引し、衝突体に衝突させて車両の衝突試験を行う落下錘水平牽引方式の衝突試験装置も知られている(特許文献2)。特許文献2の衝突試験装置では、大型落錘の内部に設けた重錘と衝突試験用の台車とがワイヤロープを介して接続され、重錘を自由落下させると、滑車により牽引の向きを変えたワイヤロープにより台車が引き込まれる。これにより、台車と大型落錘の中間位置にある衝突体に向かって試験車両が衝突する仕組みとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-46918号公報
特開2016-114384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自動車等の車両では、他の車両や障害物などとの衝突の際の機能損傷を抑制する機能を備えるだけでなく、乗員や歩行者の生命を守り、その損傷を抑制するために、衝突で生じるエネルギーを吸収する構造の開発が要求される。したがって、車両衝突試験では、衝突体に試験車両を衝突させた際に生じる吸収エネルギーを正確かつ詳細に求めることが重要である。
【0006】
そこで本発明は、衝突体に試験車両を衝突させた際に生じる吸収エネルギーを正確かつ詳細に求めることが可能な吸収エネルギー算出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は下記の構成からなる。
衝突体へ衝突させた試験車両における吸収エネルギーを求める吸収エネルギー算出方法であって、
前記衝突体の上下方向に配置させた複数の荷重計によって、前記試験車両を前記衝突体に衝突させた際の前記試験車両の高さ方向の衝突部位毎の荷重を計測する荷重計測工程と、
前記衝突体への前記試験車両の衝突時の映像に基づいて、前記衝突体に衝突させた前記試験車両の前記衝突部位毎の変位を抽出する変位抽出工程と、
前記試験車両の前記衝突部位毎の荷重及び変位に基づいて、前記衝突体に衝突させた際の前記試験車両の前記衝突部位毎に生じた吸収エネルギーを演算する吸収エネルギー演算工程と、
を含む、
吸収エネルギー算出方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、衝突体に試験車両を衝突させた際に生じる吸収エネルギーを正確かつ詳細に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、車両衝突試験装置の概略構成図である。
図2は、試験車両が衝突される衝突体を構成する衝突試験体の概略側面図である。
図3は、衝突体に対する試験車両の衝突箇所を上面側から見た平面図である。
図4は、衝突体に対する試験車両の衝突箇所を底面側から見た背面図である。
図5は、試験車両の衝突時に受けるポール部での荷重の変化の例を示すグラフである。
図6は、衝突時における試験車両の各衝突部位の変位の例を示すグラフである。
図7は、衝突時における試験車両の衝突部位毎の吸収エネルギーの変化を示すグラフである。
図8は、衝突部位毎の吸収エネルギーと、車両の各衝突対応部品との対応関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、落錘の落下運動を動力源として用いて実施する落下錘水平牽引方式の車両衝突試験装置を例として述べるが、電動機を用いた牽引方式の車両衝突試験装置であってもよい。両者の衝突試験装置は、動力が異なるだけであり、ワイヤで試験車両を牽引して衝突試験を実現することに関しては共通している。
(【0011】以降は省略されています)

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