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公開番号
2025063203
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-15
出願番号
2025005978,2023027183
出願日
2025-01-16,2018-12-18
発明の名称
靭性、延性及び強度に優れた鋼板及びその製造方法
出願人
アルセロールミタル
代理人
弁理士法人川口國際特許事務所
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250408BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】延性と強度の高い組合せを有する冷間圧延及び熱処理された鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板は、0.1%≦C≦0.4%、3.5%≦Mn≦8.0%、0.1%≦Si≦1.5%、Al≦3%、Mo≦0.5%、Cr≦1%、Nb≦0.1%、Ti≦0.1%、V≦0.2%、B≦0.004%、0.002%≦N≦0.013%、S≦0.003%、P≦0.015%を含む組成を有する。その組織は、表面分率で、8~50%の間の、少なくとも0.4%の平均C含有率を有する残留オーステナイト、最大80%の変態区間フェライト(フェライト粒は、あったとしても、最大で1.5μmの平均サイズを有する。)、最大で1%のセメンタイト(セメンタイト粒は、あったとしても、50nm未満の平均サイズを有する。)、マルテンサイト及び/又はベイナイトからなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼板を製造する方法であって、以下の工程、
- 重量パーセントで、
0.1%≦C≦0.4%
3.5%≦Mn≦8.0%
0.1%≦Si≦1.5%
Al≦3%
Mo≦0.5%
Cr≦1%
Nb≦0.1%
Ti≦0.1%
V≦0.2%
B≦0.004%
0.002%≦N≦0.013%
S≦0.003%
P≦0.015%
を含み、残部が鉄及び製錬から生じる不可避的不純物である組成を有する鋼を鋳造して、鋼半製品を得る工程、
- 該鋼半製品を1150℃~1300℃の間に含まれる温度T
reheat
に再加熱する工程、
- 該再加熱した半製品を800℃~1250℃の間に含まれる温度で熱間圧延する工程であって、最終圧延温度T
FRT
が800℃以上であり、それにより熱間圧延鋼板を得る工程、
- 該熱間圧延鋼板を1℃/秒~150℃/秒の間に含まれる冷却速度V
c1
で650℃以下の巻取り温度T
coil
まで冷却し、該熱間圧延鋼板を巻取り温度T
coil
で巻き取る工程、その後
- T
ICAmin
~T
ICAmax
の間に含まれる連続焼鈍温度T
ICA
で該熱間圧延鋼板を連続焼鈍する工程であって、T
ICAmin
=650℃、T
ICAmax
は加熱時に30%のオーステナイトが生成する温度であり、該熱間圧延鋼板は該連続焼鈍温度T
ICA
で3秒~3600秒の間に含まれる連続焼鈍時間t
ICA
の間保持される工程、その後、
- 該熱間圧延鋼板を室温まで冷却する工程であって、該熱間圧延鋼板は600~350℃の間の、少なくとも1℃/秒の平均冷却速度V
ICA
で冷却されて、それにより熱間圧延及び焼鈍された鋼板を得る工程、
- 冷間圧延圧下比30~70%で該熱間圧延及び焼鈍された鋼板を冷間圧延して、それにより冷間圧延鋼板を得る工程
を含む、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記熱間圧延及び焼鈍された鋼板が、表面分率で
- フェライトであって、フェライト粒は最大3μmの平均サイズを有するフェライト、
- 最大30%のオーステナイト、
- 最大8%のフレッシュマルテンサイト、及び
- 25%より低い平均Mn含有率を有するセメンタイト
からなる組織を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱間圧延及び焼鈍された鋼板が、400HVより低いビッカース硬さを有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記熱間圧延及び焼鈍された鋼板が、20℃において少なくとも50J/cm
2
のシャルピーエネルギーを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記巻取りと前記連続焼鈍の間、及び/又は前記連続焼鈍の後に、前記熱間圧延鋼板を酸洗する工程をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記連続的焼鈍時間t
ICA
が200秒~3600秒の間に含まれる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
冷間圧延後に、
- 前記冷間圧延鋼板を650~1000℃の間に含まれる焼鈍温度T
anneal
まで加熱し、及び
- 前記冷間圧延鋼板を焼鈍温度T
anneal
に30秒~10分の間に含まれる焼鈍時間t
anneal
の間保持する
ことをさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記焼鈍温度T
anneal
が、T
ICAmin
~Ae3の間に含まれる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記焼鈍温度T
anneal
が、Ae3~1000℃の間に含まれる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記冷間圧延鋼板を焼鈍温度T
anneal
から室温まで1℃/秒~70℃/秒の間に含まれる冷却速度V
c2
で冷却して、冷間圧延及び熱処理された鋼板を得る工程をさらに含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い冷間圧延性及び靭性を有し、延性及び強度の高い組み合わせを有する冷間圧延及び熱処理された鋼板の製造に好適な熱間圧延及び焼鈍された鋼板の製造方法、及び本方法により製造された熱間圧延及び焼鈍された鋼板に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【0002】
本発明は、延性と強度の高い組合せを有する冷間圧延及び熱処理された鋼板の製造方法、及びこの方法によって得られる冷間圧延及び熱処理された鋼板に関する。
【背景技術】
【0003】
特に自動車産業においては、地球環境保全の観点から燃費向上のための車両の軽量化、及び高い引張り強さを有する鋼の使用による安全性の向上が継続的に求められている。このような鋼は、実際に、同じ又は改善された安全性レベルを保証しながら、より薄い厚さを有する部品を製造するために使用され得る。
【0004】
そのために、析出及び結晶粒サイズの微細化によって同時に硬化が得られる微小合金元素を有する鋼が提案されている。このような鋼の開発に続いて、良好なレベルの強度及び良好な冷間成形性を保持する先進高張力鋼と呼ばれるより高い強度の鋼が開発された。
【0005】
さらに高い引張強さレベルを得る目的で、特性(引張強さ/変形性)の高度に有利な組み合わせを持つTRIP(変態誘起塑性)挙動を示す鋼が開発された。これらの特性は、ベイナイト及び残留オーステナイトを含むフェライトマトリックスからなるこのような鋼の組織と関連している。残留オーステナイトはケイ素又はアルミニウムの添加によって安定化され、これらの元素はオーステナイト中及びベイナイト中の炭化物の析出を遅らせる。残留オーステナイトの存在により、未変形板に高延性が与えられる。その後の変形の効果の下で、例えば一軸方向に応力を加えると、TRIP鋼で作られた部品の残留オーステナイトはマルテンサイトに徐々に変態し、結果として実質的な硬化がもたらされ、ネッキングの出現が遅れる。
【0006】
強度及び延性の改良された組合せを達成するために、板がオーステナイト又は変態区間ドメインで焼鈍され、Ms変態点未満の焼入れ温度まで冷却され、その後炭素濃化温度まで加熱され、所定の時間この温度に維持される、いわゆる「焼入れ及び炭素濃化」方法によって板を製造することがさらに提案された。得られた鋼板は、マルテンサイト及び残留オーステナイト、及び任意でベイナイト及び/又はフェライトを含む組織を有する。残留オーステナイトは、炭素濃化中のマルテンサイトからの炭素の炭素濃化に起因する高いC含有率を有し、マルテンサイトは低い割合の炭化物を含む。
【0007】
これらの鋼板はすべて、抵抗及び延性の良好なバランスを示す。
【0008】
しかし、このような板の製造に関しては新たな課題が出てくる。特に、このような鋼板の製造方法は、一般に、鋼に最終的な特性を付与する熱処理前に、鋼半製品を鋳造し、この半製品を熱間圧延して熱間圧延鋼板を作製し、その後、この熱間圧延鋼板を巻取りすることを含む。次いで、熱間圧延鋼板は所望の厚さに冷間圧延され、所望の最終組織及び特性に応じて選ばれた熱処理が施され、冷間圧延及び熱処理された鋼板を得る。
【0009】
これらの鋼の組成のために、製造方法を通して高いレベルの抵抗に到達する。特に、熱間圧延鋼板は、冷間圧延前に、その冷間圧延性を損なう高い硬さを発揮する。その結果、冷間圧延板の利用可能なサイズの範囲が狭まる。
【0010】
この問題を解決するために、冷間圧延の前に、熱間圧延鋼板を、一般に500℃~700℃の間に含まれる温度で数時間バッチ焼鈍することが提案された。
(【0011】以降は省略されています)
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