TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025063176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2025004802,2022513171
出願日2025-01-14,2020-08-27
発明の名称KRAS G12D阻害剤
出願人ミラティ セラピューティクス, インコーポレイテッド,MIRATI THERAPEUTICS, INC.,アレイ バイオファーマ インコーポレイテッド
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類C07D 519/00 20060101AFI20250408BHJP(有機化学)
要約【課題】KRas G12Dを阻害する化合物、その化合物を含む医薬組成物、およびその使用方法を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025063176000880.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">47</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">158</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)の化合物、
TIFF
2025063176000839.tif
47
158
またはその薬学的に許容される塩であって、
式中、


が、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3シアノアルキル、C1-C3ヒドロキシアルキル、HC(=O)-、-CO



、-CO

N(R



、または5~6員ヘテロアリールであり、
Yが、結合、O、またはNR

であり、


が、水素、-N(R



、ヘテロシクリル、C1-C6アルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R



、-L-NHC(=NH)NH

、-L-C(O)N(R



、-L-C1-C6ハロアルキル、-L-OR

、-L-(CH

OR

)(CH



OR

、-L-NR

C(O)-アリール、-L-COOH、または-LC(=O)OC1-C6アルキルであり、-L-NR

C(O)-アリールのヘテロシクリルおよびアリール部分ならびに-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分ならびに前記-L-シクロアルキルのシクロアルキル部分が、任意選択で、1つ以上のR

で置換されてもよく、前記-L-アリールおよび前記-L-ヘテロアリールのアリールまたはヘテロアリールが、任意選択で、1つ以上のR

で置換されてもよく、
各Lが独立して、任意選択で、ヒドロキシ、C1-C4ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールで置換されたC1-C4アルキレンであり、


が、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールまたは前記ヘテロアリールが、任意選択で、1つ以上のR

で置換されており、


が、水素、ハロゲン、またはC1-C3アルキルであり、
各R

が独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
各R

が独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C3ヒドロキシアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルコキシ、シアノ、-Q-フェニル、-Q-フェニルSO

F、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニルSO

F、C1-C3アルキル置換ピラゾリル、アラC1-C3アルキル-、tert-ブチルジメチルシリルオキシCH

-、-N(R



、(C1-C3アルコキシ)C1-C3アルキル-、(C1-C3アルキル)C(=O)、オキソ、(C1-C3ハロアルキル)C(=O)-、-SO

F、(C1-C3アルコキシ)C1-C3アルコキシ、-CH

OC(O)N(R



、-CH
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】


が、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C3アルキル、C1-C3シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、HC(=O)-、-CO



、または-CO

N(R



である、請求項1に記載の化合物または塩。
【請求項3】


が、水素、C1-C3アルキルまたはC1-C3シアノアルキルである、請求項2に記載の化合物または塩。
【請求項4】
Yが、Oであり、R

が、任意選択で、1つ以上のR

で置換されたC1-C6アルキルまたは-L-ヘテロシクリルである、請求項2に記載の化合物または塩。
【請求項5】
前記C1-C6アルキルが、メチル、エチル、イソプロピル、またはイソブチルである、請求項4に記載の化合物または塩。
【請求項6】
Lが、メチレンであり、前記ヘテロシクリルが、ヘキサヒドロ-1H-ピロリジニル、ヘキサヒドロ-3H-ピロリジン-3-オン、ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]オキサジニル、オクタヒドロインドリジニル、ヘキサヒドロピロリジン4(1H)-オキシド、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリジン-2-オン、オキセタニル、ピペリジニル、1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、モルホリニル、オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル、チオピラニル、6-オキサ-
TIFF
2025063176000840.tif
5
161
-アザスピロ[3.4]オクタニル、7-オキサ-
TIFF
2025063176000841.tif
5
153
-アザスピロ[3.5]ノナニル、2’,3’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,1’-インデニル]、(2S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、またはテトラヒドロフラニルであり、各々が任意選択で1つ以上のR

で置換されている、請求項4に記載の化合物または塩。
【請求項7】
Lが、メチレンであり、前記ヘテロシクリルが、ヘキサヒドロ-1H-ピロリジニルである、請求項4に記載の化合物または塩。
【請求項8】
ヘテロシクリルが、1つのR

で置換されたヘキサヒドロ-1H-ピロリジニルであり、R

が、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C3ヒドロキシアルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、フェニル、またはピラゾリルである、請求項7に記載の化合物または塩。
【請求項9】
前記ハロゲンが、フッ素である、請求項8に記載の化合物または塩。
【請求項10】
前記ヘテロシクリルが、2つの追加のR

基でさらに置換されたヘキサヒドロ-1H-ピロリジニルであり、前記2つの追加のR

基が独立して、C1-C3アルキルである、請求項6に記載の化合物または塩。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、KRas G12Dを阻害する化合物に関する。特に、本発明は、KRas G12Dの活性を阻害する化合物、その化合物を含む医薬組成物、およびその使用方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
カーステンラット肉腫2ウイルスがん遺伝子ホモログ(「KRas」)は、低分子量GTPaseであり、がん遺伝子のRasファミリーのメンバーである。KRasは、非活性(GDP結合)状態と活性(GTP結合)状態との間を循環する分子スイッチとして機能し、複数のチロシンキナーゼから受け取った上流の細胞シグナルを下流のエフェクターに形質導入して、細胞増殖を含む様々なプロセスを制御する(例えば、Alamgeer et al.,(2013)Current Opin Pharmcol.13:394-401を参照されたい)。
【0003】
悪性腫瘍における活性化KRasの役割は、30年以上前に観察された(例えば、Santos et al.,(1984)Science 223:661-664を参照されたい)。KRasの異常な発現は、すべてのがんの最大20%を占め、GTP結合を安定化し、かつKRasの構成的活性化および下流のシグナル伝達をもたらす発がん性KRas変異は、肺腺がんの25~30%で報告されている(例えば、Samatar and Poulikakos(2014)Nat Rev Drug Disc 13(12):928-942 doi:10.1038/nrd428を参照されたい)。KRas一次アミノ酸配列のコドン12および13でミスセンス変異をもたらす単一ヌクレオチド置換は、肺腺がんにおけるこれらのKRasドライバー変異の約40%を含む。KRAS G12D変異は、すべての膵臓導管腺がん患者の25.0%、すべての大腸がん患者の13.3%、すべての直腸がん患者の10.1%、すべての非小細胞肺がん患者の4.1%、およびすべての小細胞肺がん患者の1.7%に存在する(例えば、The AACR Project GENIE Consortium,(2017)Cancer Discovery;7(8):818-831.Dataset Version 4を参照されたい)。
【0004】
悪性腫瘍におけるKRasの周知の役割と、様々な腫瘍タイプのKRasにおけるこれらの頻繁な変異の発見により、KRasはがん療法の製薬業界の非常に魅力的な標的となった。がん療法のためのKRasの阻害剤を開発するための30年間の大規模な発見努力にもかかわらず、KRas阻害剤は規制当局の承認を得るのに十分な安全性および/または有効性をまだ示していない(例えば、McCormick(2015)Clin Cancer Res.21(8):1797-1801を参照されたい)。
【0005】
KRas活性を阻害する化合物は、グアニンヌクレオチド交換因子(例えば、Sun et al.,(2012)Agnew Chem Int Ed Engl.51(25):6140-6143 doi:10.1002/anie201201358を参照されたい)などのエフェクターを破壊するものを含め、依然として非常に望ましく、調査中であり、KRas G12Cのアロステリックポケットの共有結合標的化における最近の進歩でもある(例えば、Ostrem et al.,(2013)Nature 503:548-551およびFell et al.,(2018)ACS Med.Chem.Lett.9:1230-1234を参照されたい)。明らかに、KRasの阻害剤、具体的には、KRas変異体、特にKRas G12Dを活性化する阻害剤を開発するための継続的な関心および努力が残っている。
【0006】
したがって、KRas G12D媒介性がんを治療するのに十分な有効性を示す新しいKRas G12D阻害剤を開発する必要がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Alamgeer et al.,(2013)Current Opin Pharmcol.13:394-401
Santos et al.,(1984)Science 223:661-664
Samatar and Poulikakos(2014)Nat Rev Drug Disc 13(12):928-942 doi:10.1038/nrd428
The AACR Project GENIE Consortium,(2017)Cancer Discovery;7(8):818-831.Dataset Version 4
McCormick(2015)Clin Cancer Res.21(8):1797-1801
Sun et al.,(2012)Agnew Chem Int Ed Engl.51(25):6140-6143 doi:10.1002/anie201201358
Ostrem et al.,(2013)Nature 503:548-551
Fell et al.,(2018)ACS Med.Chem.Lett.9:1230-1234
【発明の概要】
【0008】
本発明の一態様では、KRas G12Dキナーゼ活性を阻害する化合物が提供される。ある特定の実施形態では、化合物は、式(I)によって表されるか、
TIFF
2025063176000001.tif
51
158
【0009】
またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、


は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3シアノアルキル、C1-C3ヒドロキシアルキル、HC(=O)-、-CO



、-CO

N(R



、または5~6員ヘテロアリールであり、
Yは、結合、O、またはNR

であり、


は、水素、-N(R



、ヘテロシクリル、C1-C6アルキル、-L-ヘテロシクリル、-L-アリール、-L-ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、-L-N(R



、-L-NHC(=NH)NH

、-L-C(O)N(R



、-L-C1-C6ハロアルキル、-L-OR

、-L-(CH

OR

)(CH



OR

、-L-NR

C(O)-アリール、-L-COOH、または-LC(=O)OC1-C6アルキルであり、-L-NR

C(O)-アリールのヘテロシクリルおよびアリール部分ならびに-L-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分ならびに-L-シクロアルキルのシクロアルキル部分は、任意選択で、1つ以上のR

で置換されてもよく、-L-アリールおよび-L-ヘテロアリールのアリールまたはヘテロアリールは、任意選択で、1つ以上のR

で置換されてもよく、
各Lは独立して、任意選択で、ヒドロキシ、C1-C4ヒドロキシアルキル、またはヘテロアリールで置換されたC1-C4アルキレンであり、


は、アリールまたはヘテロアリールであり、アリールまたはヘテロアリールは、任意選択で、1つ以上のR

で置換されており、


は、水素、ハロゲン、またはC1-C3アルキルであり、
各R

は独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、
各R

は独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C3ヒドロキシアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルコキシ、シアノ、-Q-フェニル、-Q-フェニルSO

F、-NHC(O)フェニル、-NHC(O)フェニルSO

F、C1-C3アルキル置換ピラゾリル、アラC1-C3アルキル-、tert-ブチルジメチルシリルオキシCH

-、-N(R



、(C1-C3アルコキシ)C1-C3アルキル-、(C1-C3アルキル)C(=O)、オキソ、(C1-C3ハロアルキル)C(=O)-、-SO

F、(C1-C3アルコキシ)C1-C3アルコキシ、-CH

OC(O)N(R



、-CH

NHC(O)OC1-C6アルキル、-CH

【0010】
本発明の別の態様では、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
1か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
1か月前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
2か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
1か月前
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
12日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
1か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
1か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
1か月前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
6日前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
2か月前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
2か月前
ダイキン工業株式会社
分離方法
2か月前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
6日前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
6日前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
2か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
11日前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
5日前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
1か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
1か月前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
2か月前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
2か月前
株式会社トクヤマ
精製第4級アンモニウム化合物水溶液の製造方法
24日前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
2か月前
国立大学法人九州大学
重水素化化合物の製造方法
2か月前
キッコーマン株式会社
ナノポアタンパク質
2か月前
四国化成工業株式会社
トリアジン化合物、その合成方法およびその利用
2か月前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
1か月前
国立大学法人京都大学
新規アミド化反応
2か月前
国立大学法人鳥取大学
ストロビルリンA類縁体化合物
2か月前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
1か月前
大阪ガスケミカル株式会社
フルオレン化合物及びその製造方法
10日前
日産化学株式会社
アリールテトラヒドロピリジン化合物及び有害生物防除剤
1か月前
国立大学法人高知大学
ギ酸の製造方法
2か月前
続きを見る