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公開番号
2025062719
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-15
出願番号
2023171919
出願日
2023-10-03
発明の名称
繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
D06M
15/03 20060101AFI20250408BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】本発明によれば、吸水性、保湿性、吸湿性および放湿性に優れ、肌触りの良く、防汚性、帯電防止性にも優れる繊維加工品が得られる繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法を提供することができる。
【解決手段】本発明の繊維処理剤組成物は、繊維処理剤と、水と、を含む。前記繊維処理剤が硫酸化多糖類を含み、前記繊維処理剤組成物における前記硫酸化多糖類の含有量が、0.001~5.0質量%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維処理剤と、水と、を含む繊維処理剤組成物であって、
前記繊維処理剤が硫酸化多糖類を含み、
前記繊維処理剤組成物における前記硫酸化多糖類の含有量が、0.001~5質量%である、繊維処理剤組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記硫酸化多糖類が藻類を起源とする硫酸化多糖類である、請求項1に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項3】
前記繊維処理剤組成物が、更にバインダーを含む、請求項1又は2に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項4】
前記繊維処理剤が、さらに水を含み、分散処理により得られた分散性繊維処理剤であり、
前記分散性繊維処理剤は、下記式(1)で表される、分散処理の前後における繊維処理剤に対する粘度の変化率(%)が、20%以上である、請求項1に記載の繊維処理剤組成物。
[(A-B)/A]×100……(1)
(式(1)中、Aは、分散処理前の繊維処理剤に対する粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))であり、Bは、分散処理後の前記分散性繊維処理剤に対する粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))である。)
【請求項5】
前記硫酸化多糖類の含有量が、前記分散性繊維処理剤の全質量に対し、3.0%以下である、請求項4に記載の繊維処理剤組成物。
【請求項6】
少なくとも硫酸化多糖類と水とを混合し、得られた混合組成物を撹拌機により撹拌する工程と、
撹拌した前記混合組成物を分散機により分散して分散性繊維処理剤とする工程と、
前記分散性繊維処理剤を用いて、繊維処理剤組成物を調製する工程と、
を含む繊維処理剤組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項4に記載の繊維処理剤組成物の製造方法であって、
前記硫酸化多糖類と水とを混合し、得られた混合組成物を撹拌機により撹拌する工程と、
撹拌した前記混合組成物を分散機により分散して前記分散性繊維処理剤とする工程と、
前記分散性繊維処理剤を用いて、繊維処理剤組成物を調製する工程と、
を含む繊維処理剤組成物の製造方法。
【請求項8】
前記撹拌機が、ホモディスパー、乳化機、ラインミキサー、スリーワンモーター、およびマグネティックスターラーの群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6または請求項7に記載の繊維処理剤組成物の製造方法。
【請求項9】
前記分散機が、サンドミル、ビーズミル、ペブルミル、ボールミル、パールミル、バスケットミル、アトライター、ダイノーミル、ボアミル、ビスコミル、モーターミル、SCミル、ドライスミル、ペイントコンディショナー、超音波分散機(超音波ホモジナイザー)、高圧ホモジナイザー、ナノマイザー、アルティマイザー、ロールミル、ヘンシェルミキサー、加圧ニーダー、インテンシブミキサー、バンバリーミキサー、およびプラネタリーミキサーの群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6または請求項7に記載の繊維処理剤組成物の製造方法。
【請求項10】
繊維基材と、前記繊維基材に付着する繊維処理剤と、を含む繊維加工品であって、
前記繊維処理剤が、請求項1又は4に記載繊維処理剤組成物に含まれているものであり、
前記繊維基材が、レーヨンを含まず、
前記繊維基材における前記硫酸化多糖類の付着量は、前記繊維基材100質量部に対して、0.003~20.0質量部である、繊維加工品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、繊維に保湿性などの機能性を付与するため、各種機能剤を繊維表面に付着させること又は繊維内部に含ませることが行われている。例えば、特許文献1には、吸湿性、吸水性および速乾性に優れたレーヨン繊維を得るために、レーヨン100質量部あたりスイゼンジノリ由来多糖体0.01~0.5質量部の割合でスイゼンジノリ由来多糖体を含有するレーヨン繊維が提案されている。吸湿性、吸水性および速乾性に優れたレーヨン繊維が得られると報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-11542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、レーヨンの繊維原料液にスイゼンジノリ由来多糖体を溶解させた後に紡糸することが記載されている。繊維の内部にも繊維処理剤を含ませるため、繊維本来の特性の維持と、吸湿性などの新たに付与する特性との両立に問題があった。また、レーヨン以外の植物繊維、動物繊維、および合成繊維などに対しては、各種繊維の原料液や繊維自身にスイゼンジノリ由来多糖類を混合することが難しく、レーヨン以外の繊維への展開に問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、硫酸化多糖類を含む繊維処理剤組成物を用いることで、吸水性、保湿性、吸湿性および放湿性に優れ、肌触りの良い繊維加工品が得られる繊維処理剤組成物を提供することを目的とする。また、前記特性に加え、防汚性、帯電防止性を付与した繊維加工品が得られる繊維処理剤組成物を提供することを目的とする。更に、前記特性に加え、洗濯後でも機能性が消失しない耐洗濯性を付与した繊維加工品を提供することを目的とする。また、繊維処理剤組成物を用いて得られた繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の内容は、以下の実施態様[1]~[13]を含む。
[1] 繊維処理剤と、水と、を含む繊維処理剤組成物であって、
前記繊維処理剤が硫酸化多糖類を含み、
前記繊維処理剤組成物における前記硫酸化多糖類の含有量が、0.001~5質量%である、繊維処理剤組成物。
[2] 前記硫酸化多糖類が藻類を起源とする硫酸化多糖類である、[1]に記載の繊維処理剤組成物。
[3] 前記繊維処理剤組成物が、更にバインダーを含む、[1]又は[2]に記載の繊維処理剤組成物。
[4] 前記繊維処理剤が、さらに水を含み、分散処理により得られた分散性繊維処理剤であり、
前記分散性繊維処理剤は、下記式(1)で表される、分散処理の前後における繊維処理剤に対する粘度の変化率(%)が、20%以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の繊維処理剤組成物。
[(A-B)/A]×100……(1)
(式(1)中、Aは、分散処理前の繊維処理剤に対する粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))であり、Bは、分散処理後の前記分散性繊維処理剤に対する粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))である。)
[5] 前記硫酸化多糖類の含有量が、前記分散性繊維処理剤の全質量に対し、3.0%以下である、[4]に記載の繊維処理剤組成物。
[6] 少なくとも硫酸化多糖類と水とを混合し、得られた混合組成物を撹拌機により撹拌する工程と、
撹拌した前記混合組成物を分散機により分散して分散性繊維処理剤とする工程と、
前記分散性繊維処理剤を用いて、繊維処理剤組成物を調製する工程と、
を含む繊維処理剤組成物の製造方法。
[7] [4]~[5]のいずれかに記載の繊維処理剤組成物の製造方法であって、
前記硫酸化多糖類と水とを混合し、得られた混合組成物を撹拌機により撹拌する工程と、
撹拌した前記混合組成物を分散機により分散して前記分散性繊維処理剤とする工程と、
前記分散性繊維処理剤を用いて、繊維処理剤組成物を調製する工程と、
を含む繊維処理剤組成物の製造方法。
[8] 前記撹拌機が、ホモディスパー、乳化機、ラインミキサー、スリーワンモーター、およびマグネティックスターラーの群から選ばれる少なくとも1種である、[6]又は[7]に記載の繊維処理剤組成物の製造方法。
[9] 前記分散機が、サンドミル、ビーズミル、ペブルミル、ボールミル、パールミル、バスケットミル、アトライター、ダイノーミル、ボアミル、ビスコミル、モーターミル、SCミル、ドライスミル、ペイントコンディショナー、超音波分散機(超音波ホモジナイザー)、高圧ホモジナイザー、ナノマイザー、アルティマイザー、ロールミル、ヘンシェルミキサー、加圧ニーダー、インテンシブミキサー、バンバリーミキサー、およびプラネタリーミキサーの群から選ばれる少なくとも1種である、[6]~[8]のいずれかに記載の繊維処理剤組成物の製造方法。
[10] 繊維基材と、前記繊維基材に付着する繊維処理剤と、を含む繊維加工品であって、
前記繊維処理剤が、[1]~[5]のいずれかに記載繊維処理剤組成物に含まれているものであり、
前記繊維基材が、レーヨンを含まず、
前記繊維基材における前記硫酸化多糖類の付着量は、前記繊維基材100質量部に対して、0.003~20.0質量部である、繊維加工品。
[11][1]~[5]のいずれかに記載の繊維処理剤組成物を用いて繊維基材を処理し、繊維加工品を得る工程を有する、繊維加工品の製造方法であって、
前記繊維基材に前記繊維処理剤組成物を付着する付着工程と、繊維処理剤組成物が塗布された繊維基材から水を除く乾燥工程と、を含むことを特徴とする、繊維加工品の製造方法。
[12][1]~[5]のいずれかに記載の繊維処理剤組成物を用いて繊維基材を処理し、繊維加工品を得る工程を有する、繊維加工品の製造方法であって、
前記製造方法が、前記繊維基材に前記繊維処理剤組成物を付着する付着工程と、繊維処理剤組成物が塗布された繊維基材から水を除く乾燥工程と、を含み、
下記(I)~(III)からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、繊維加工品の製造方法。
(I)前記付着工程の前に、更にカチオン樹脂を含む繊維予備処理剤組成物を用いて繊維基材を予備処理してからなる予備処理繊維基材を得る工程を含み、
前記付着工程は、前記予備処理繊維基材に前記繊維処理剤組成物を付着する工程である。
(II)前記繊維処理剤組成物が更に架橋剤を含み、前記乾燥工程が、温度範囲80℃~260℃の加熱処理工程を含む。
(III)前記乾燥工程が、温度範囲120℃以上の高温水蒸気による熱処理工程を含含む。
[13] [12]に記載の、繊維加工品の製造方法を用いて、製造された繊維加工品であって、
前記繊維基材における前記硫酸化多糖類の付着量は、前記繊維基材100質量部に対して、0.003~20.0質量部である、繊維加工品。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、吸水性、保湿性、吸湿性および放湿性に優れ、肌触りの良い繊維加工品が得られる繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法を提供することができる。また、防汚性、帯電防止性を付与した繊維加工品が得られる繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法を提供することができる。更に、洗濯しても機能性が低下しない耐洗濯性を付与した繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
【0009】
「~」は「~」という記載の前の値以上、「~」という記載の後の値以下を意味する。
【0010】
(繊維処理剤組成物)
本実施形態の繊維処理剤組成物は、繊維処理剤と、水と、を含む。前記繊維処理剤が硫酸化多糖類を含む。前記繊維処理剤組成物における前記硫酸化多糖類の含有量は、0.001~50.0質量%であり、0.002~20.0質量%であることが好ましく、0.003~10.0質量%であることがより好ましく、0.01~5.0質量%であることがさらに好ましく、0.02~3.0質量%であることが特に好ましく、0.03~1.0質量%であることが最も好ましい。また、必要に応じてバインダー、その他の添加剤を含んでもよい。バインダーを含む場合、前記繊維処理剤組成物におけるバインダーの含有量は、0.1~30質量%であることが好ましく、0.5~20質量%であることがより好ましく、1~10質量%であることがさらに好ましい。前記繊維処理剤組成物におけるバインダーの含有量が0.5質量%以上である場合、このバインダーを介して硫酸化多糖類を繊維に十分に固着できるため、特に好ましく、質量20%以下である場合、硫酸化多糖類による吸水性、保湿性、吸湿性および放湿性、防汚性、帯電防止性などの機能性や耐洗濯性を妨げないため、特に好ましい。また、前記繊維処理剤組成物におけるバインダーの含有量は、硫酸化多糖類100質量部に対して、0.5~100質量部であることが好ましく、1~50質量部であることがより好ましく、3~30質量部であることがさらに好ましい。硫酸化多糖類100質量部に対してバインダーの含有量が1質量部以上である場合、バインダーを介して硫酸化多糖類を繊維に十分に固着できるため、好ましく、50質量部以下である場合、バインダーを介して固定化された硫酸化多糖類の機能性が発揮できるため、好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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