TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025082702
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196205
出願日2023-11-17
発明の名称水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類C09D 5/16 20060101AFI20250522BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】水生生物の付着を防止する水生生物付着抑制用防汚剤を提供する。
【解決手段】金属又は金属水酸化物と、ポリフェノール化合物とがレーキ化された金属-有機複合体を含有する、水生生物の付着を抑制する水生生物付着抑制用防汚剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属又は金属水酸化物と、ポリフェノール化合物とがレーキ化された金属-有機複合体を含有する、水生生物の付着を抑制する水生生物付着抑制用防汚剤。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記水生生物は、フジツボ類、カワヒバリガイ類又はムラサキガイ類である、請求項1に記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
【請求項3】
前記ポリフェノール化合物の分子量は、150~10000である、請求項1に記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
【請求項4】
前記ポリフェノール化合物が、フェルラ酸、バニリン、リグニン、葉酸、タンニン酸、ルチン及び没食子酸からなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の水生生物付着抑制用防汚剤と、バインダー樹脂と、溶剤とを有する、水生生物付着抑制用防汚剤組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の水生生物付着抑制用防汚剤組成物を硬化した、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物。
【請求項7】
請求項6に記載の水生生物付着抑制用防汚剤硬化物から形成された防汚塗膜。
【請求項8】
基材と、前記基材表面に設けられた請求項7に記載の防汚塗膜とを有する、防汚塗膜付き基材。
【請求項9】
前記基材が、船舶、水中構造物、漁業資材及び給排水管から選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の防汚塗膜付き基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自然環境下で長期間水(海洋、河川、湖沼等)に曝される基材(船舶、水中構造物、漁網、工場等の海水の給排水管等)の表面には、多種多様な水生生物が付着しやすく、水生生物が基材表面に付着すると、外観を損ねたり、様々な不具合を生じたりする。
例えば、基材が船舶である場合、水生生物が船舶に付着すると水流による付着面への抵抗が増大することから、船舶速度の低下及び燃費の増大を招くことがある。また、基材が水中構造物である場合、水中構造物の基材表面に塗布された防食用塗膜が損傷して、強度及び機能の低下、寿命の著しい短縮化といった被害を生じることがある。
他にも、基材が養殖網、定置網等の漁網である場合、水生生物によって網目が閉塞し、養殖生物及び漁獲生物の酸欠致死等の重大な問題を生じることがある。また、工場及び火力・原子力発電所等における海水の給排水管に水生生物が付着及び繁殖すると、給排水管の閉塞や流速の低下を引き起こす原因となりうる。
このような不具合を引き起こす水生生物の付着を防止するために、基材の表面に防汚塗料を塗布して防汚塗膜を形成することが行われている。
【0003】
防汚塗料に用いる防汚剤として、水生生物の付着に対して優れた防汚性能を発揮できることから、亜酸化銅が広く用いられていたが、近年では亜酸化銅に代わる代替物質が検討されている。例えば特許文献1では、メデトミジンを防汚剤に用いた防汚塗料の開発が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2022-028627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
亜酸化銅に代わる防汚剤の物質としては、上記メデトミジンの他にも、イルガロール(シブトリン)といった物質も検討されている。本発明者らは、従来公知の防汚剤に用いられている物質に代わる新たな防汚剤を検討した。そこで本発明は、水生生物の付着を防止する水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、金属又は金属水酸化物と、ポリフェノール化合物とがレーキ化された金属-有機複合体が、フジツボ、ムラサキイガイ等の動物性汚損生物に対してバイオサイド(Biocide)効果を奏するため、水生生物付着抑制用防汚剤として有効であることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
【0007】
[1] 金属又は金属水酸化物と、ポリフェノール化合物とがレーキ化された金属-有機複合体を含有する、水生生物の付着を抑制する水生生物付着抑制用防汚剤。
【0008】
[2] 前記水生生物は、フジツボ類、カワヒバリガイ類又はムラサキイガイ類である、[1]に記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
【0009】
[3] 前記ポリフェノール化合物の分子量は、1000~10000である、[1]又は[2]に記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
【0010】
[4] 前記ポリフェノール化合物が、フェルラ酸、バニリン、リグニン、葉酸、タンニン酸、ルチン及び没食子酸からなる群から選択される1種又は2種以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の水生生物付着抑制用防汚剤。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

DIC株式会社
カード遊具
1か月前
DIC株式会社
カードシステム
1か月前
DIC株式会社
積層体、包装材
20日前
DIC株式会社
導電性粘着テープ
14日前
DIC株式会社
ロボット用保護具・プロテクタ
4日前
DIC株式会社
ロボット用保護具・プロテクタ
4日前
DIC株式会社
パンチ補助具及び補助具付きパンチ
1か月前
DIC株式会社
ウレタン樹脂組成物及び湿式成膜物
24日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
21日前
DIC株式会社
強化繊維樹脂複合材料及び樹脂成形体
12日前
DIC株式会社
超音波素子及びアレイ構造の超音波素子
1か月前
DIC株式会社
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
1か月前
DIC株式会社
エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び解体方法
5日前
DIC株式会社
エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び解体方法
5日前
DIC株式会社
トウプリプレグ用樹脂組成物及びトウプリプレグ
1か月前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
1か月前
DIC株式会社
硬化性樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
1か月前
DIC株式会社
液晶素子、プロジェクター及びヘッドアップディスプレイ
24日前
DIC株式会社
積層体、回収方法及び再生プラスチックペレットの製造方法
5日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
20日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
20日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
20日前
DIC株式会社
情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
1か月前
DIC株式会社
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及びそれらの製造方法
12日前
DIC株式会社
バッテリーセル用包装材、バッテリーセルおよびバッテリーセルモジュール
1か月前
DIC株式会社
多価不飽和脂肪酸合成能を有する微生物、及び多価不飽和脂肪酸の製造方法
5日前
DIC株式会社
表面処理フォルステライト粒子、及び表面処理フォルステライト粒子の製造方法
24日前
DIC株式会社
インクジェットインク及びインクセット
20日前
DIC株式会社
粘着テープ、接合体、および接合体の解体方法
1か月前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、ソルダーレジスト用樹脂材料、硬化物、絶縁材料及びレジスト部材
1か月前
DIC株式会社
水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜
14日前
DIC株式会社
抗菌抗ウイルス剤、抗菌抗ウイルス性コーティング組成物、積層体、抗菌抗ウイルス性樹脂組成物および成形体
7日前
DIC株式会社
水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜
4日前
DIC株式会社
ポリマレイミド化合物、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
20日前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物、並びにかかる硬化物を用いたプリント配線基板、半導体封止材料及びビルドアップフィルム
1か月前
DIC株式会社
プラスチックフィルムからインキ層を除去する方法及び洗浄液のリサイクル方法、並びに、再生プラスチックペレット及びその製造方法
1か月前
続きを見る