TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025079040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191447
出願日2023-11-09
発明の名称ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及びそれらの製造方法
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20250514BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリアリーレンスルフィド(PAS)樹脂の機械的特性を維持しながらも制振性に優れるPAS樹脂成形品及び当該成形品を提供可能なPAS樹脂組成物並びにそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】PAS樹脂(A)と、熱可塑性エラストマー(B)とを配合してなるPAS樹脂組成物であって、前記熱可塑性エラストマー(B)が末端がアミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーであり、かつ、スチレン含有量が10~40質量部の範囲であり、前記熱可塑性エラストマー(B)の配合量が、PAS樹脂(A)100質量部に対して10~70質量部である、PAS樹脂組成物及び成形品ならびに製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、熱可塑性エラストマー(B)とを配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、
前記熱可塑性エラストマー(B)が末端がアミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーであり、かつ、スチレン含有量が10~40質量部の範囲であり、
前記熱可塑性エラストマー(B)の配合量が、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して10~70質量部である、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記熱可塑性エラストマー(B)のガラス転移点が-40℃以下である、請求項1記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性エラストマー(B)の密度が0.95g/cm

以下である、請求項1又は2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)を含む連続相中に、前記熱可塑性エラストマー(B)を含む島相が分散した海島構造を形成し、前記島相の分散径が5μm以下である、請求項1又は2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の溶融粘度(V6)が35Pa・s以上かつ175Pa・s以下である、請求項1又は2のいずれか一項記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
(ただし、溶融粘度(V6)はフローテスターを用いて300℃、荷重1.96×10

Pa、L/D=10mm/1mmにて、6分間保持した後に測定した値を示す。)
【請求項6】
請求項1又は2のいずれか一項記載の樹脂組成物を溶融成形してなる成形品。
【請求項7】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、熱可塑性エラストマー(B)とを配合し、ポリアリーレンスルフィド樹脂の融点以上で溶融混練する工程を有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、
前記熱可塑性エラストマー(B)が末端がアミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーであり、かつ、スチレン含有量が10~40質量部の範囲であり、
前記熱可塑性エラストマー(B)の配合量が、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して10~70質量部である、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項8】
前記熱可塑性エラストマー(B)のガラス転移点が-40℃以下である、請求項7記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
前記熱可塑性エラストマー(B)の密度が0.95g/cm

以下である、請求項7又は8記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項10】
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)を含む連続相中に、前記熱可塑性エラストマー(B)を含む島相が分散した海島構造を形成し、前記島相の分散径が5μm以下である、請求項7又は8記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及びそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSという)樹脂に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、PASという)樹脂は、耐熱性、機械的強度、耐薬品性、成形加工性、寸法安定性に優れ、さらに軽量であることから、金属代替材料として電気、電子機器や車載用等の部材としての利用が拡大している。
【0003】
一方、部材の振動による劣化防止や、部材を搭載した車両や電子機器等の静音性を目的として、PAS樹脂部材には制振性の向上が求められている。例えば、特許文献1では、ポリアミド系樹脂及び/またはポリフェニレンスルフィド系樹脂50~90重量%、ポリフェニレンエーテル系樹脂1~30重量%、ビニル系芳香族単量体及び共役ジエン単量体から成る実質的にブロック構造を有する共重合体を配合してなる樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2では、液晶ポリマーとPPS樹脂を配合した制振性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、液晶ポリマーを配合する場合、機械的特性が低下したり、バリ等により加工性が乏しくなることがあり、新たな制振性PAS樹脂組成物が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-287197号公報
特開2002-294041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、PAS樹脂の機械的特性を維持しながらも制振性に優れるPAS樹脂成形品及び当該成形品を提供可能なPAS樹脂組成物並びにそれらの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、末端がアミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーを配合することで、得られるPAS樹脂組成物及び成形品が制振性に優れ、機械的特性を維持することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本開示は、PAS樹脂(A)と、熱可塑性エラストマー(B)とを配合してなるPAS樹脂組成物であって、前記熱可塑性エラストマー(B)が末端がアミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーであり、かつ、スチレン含有量が10~40質量部の範囲であり、前記熱可塑性エラストマー(B)の配合量が、PAS樹脂(A)100質量部に対して10~70質量部である、PAS樹脂組成物に関する。
【0008】
また、本開示は、前記記載の樹脂組成物を溶融成形してなる成形品に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、PAS樹脂の機械的特性を維持しながらも制振性に優れるPAS樹脂成形品及び当該成形品を提供可能なPAS樹脂組成物並びにそれらの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について詳細に説明するが、本開示の範囲はここで説明する一実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。また、特定のパラメータについて、複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値の内、任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

DIC株式会社
カード遊具
1か月前
DIC株式会社
積層体、包装材
11日前
DIC株式会社
カードシステム
1か月前
DIC株式会社
導電性粘着テープ
5日前
DIC株式会社
フレキシブル銅張積層板
1か月前
DIC株式会社
パンチ補助具及び補助具付きパンチ
1か月前
DIC株式会社
ウレタン樹脂組成物及び湿式成膜物
15日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
12日前
DIC株式会社
強化繊維樹脂複合材料及び樹脂成形体
3日前
DIC株式会社
超音波素子及びアレイ構造の超音波素子
1か月前
DIC株式会社
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
22日前
DIC株式会社
トウプリプレグ用樹脂組成物及びトウプリプレグ
22日前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
1か月前
DIC株式会社
硬化性樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
26日前
DIC株式会社
液晶素子、プロジェクター及びヘッドアップディスプレイ
15日前
DIC株式会社
繊維処理剤組成物、繊維加工品、及び繊維加工品の製造方法
1か月前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
11日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
11日前
DIC株式会社
硬化性樹脂組成物、硬化物、ワニス、プリプレグ及び回路基板
11日前
DIC株式会社
情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
1か月前
DIC株式会社
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及びそれらの製造方法
3日前
DIC株式会社
バッテリーセル用包装材、バッテリーセルおよびバッテリーセルモジュール
22日前
DIC株式会社
表面処理フォルステライト粒子、及び表面処理フォルステライト粒子の製造方法
15日前
DIC株式会社
インクジェットインク及びインクセット
11日前
DIC株式会社
ポリコハク酸イミドの製造方法、ポリコハク酸イミド組成物、及びポリアスパラギン酸組成物
1か月前
DIC株式会社
粘着テープ、接合体、および接合体の解体方法
1か月前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、ソルダーレジスト用樹脂材料、硬化物、絶縁材料及びレジスト部材
1か月前
DIC株式会社
水生生物付着抑制用防汚剤、水生生物付着抑制用防汚剤組成物、水生生物付着抑制用防汚剤硬化物及び防汚塗膜
5日前
DIC株式会社
ポリマレイミド化合物、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
11日前
DIC株式会社
樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物、並びにかかる硬化物を用いたプリント配線基板、半導体封止材料及びビルドアップフィルム
1か月前
DIC株式会社
プラスチックフィルムからインキ層を除去する方法及び洗浄液のリサイクル方法、並びに、再生プラスチックペレット及びその製造方法
1か月前
東ソー株式会社
摺動部材
1日前
東レ株式会社
多孔質構造体
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
続きを見る