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公開番号
2025061800
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025010657,2021084509
出願日
2025-01-24,2021-05-19
発明の名称
鋼材ダンパー
出願人
日本鋳造株式会社
,
鉄建建設株式会社
,
青木あすなろ建設株式会社
,
西松建設株式会社
,
飛島建設株式会社
代理人
個人
主分類
F16F
7/12 20060101AFI20250403BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】地震等による振動発生時にダンパーパネルが確実に塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができ、振動による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる鋼材ダンパーを提供する。
【解決手段】鋼材ダンパー10Aのダンパーパネル13aは、前面20において楕円の凹面形状に成形されて前面20からダンパーパネル13aの後面に向かって凹む第1凹面エリア24と、後面において楕円の凹面形状に成形されて後面からダンパーパネル13aの前面20に向かって凹む第2凹面エリアとを有する。鋼材ダンパー10Aでは、楕円の凹面形状の第1凹面エリア24がダンパーパネル13aの前面20の略全域に形成され、楕円の凹面形状の第2凹面エリアがダンパーパネル13aの後面の略全域に形成され、振動発生時に振動による外力が鋼材ダンパー10Aに加わると、楕円の第1凹面エリア24と楕円の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
所定厚みを有する第1連結パネルと、所定厚みを有して前記第1連結パネルの反対側に位置する第2連結パネルと、所定厚みを有して前記第1及び第2連結パネルの間に位置し、所定面積の前面及び後面を有するダンパーパネルとから形成された鋼材ダンパーであって、
前記ダンパーパネルは、上下方向へ延びる両外側縁と幅方向へ延びる上下端縁とを備え、前記上端縁と前記下端縁との間の縦寸法が前記両外側縁の間の横寸法よりも大きい縦長に成形され、又は、前記上端縁と前記下端縁との間の縦寸法が前記両外側縁の間の横寸法よりも小さい横長に成形され、
前記ダンパーパネルが、前記前面において所定の凹面形状に成形されて該前面から該ダンパーパネルの後面に向かって凹み、前記前面から前記後面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第1凹面エリアと、前記後面において所定の凹面形状に成形されて該後面から該ダンパーパネルの前面に向かって凹み、前記後面から前記前面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第2凹面エリアとを有し、
前記鋼材ダンパーでは、振動発生時に振動による外力が前記鋼材ダンパーに加わると、前記ダンパーパネルの前面に形成された第1凹面エリアと該ダンパーパネルの後面に形成された第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮することを特徴とする鋼材ダンパー。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、長軸と短軸とを有する楕円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記楕円の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記楕円の第1凹面エリアの長軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記楕円の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記楕円の第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記楕円の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの後面の中心に一致し、前記楕円の第2凹面エリアの長軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記楕円の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記楕円の第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
【請求項3】
前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、互いに対向する長辺と互いに対向する短辺とを有して角部が面取りされた長方形であり、前記鋼材ダンパーでは、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの長辺又は短辺が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの長辺又は短辺が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている請求項1に記載の鋼材ダンパー。
【請求項4】
前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、上下方向又は幅方向へ長い多角形であり、前記鋼材ダンパーでは、前記多角形の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記多角形の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、前記多角形の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの後面の中心に一致し、前記多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記多角形の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている請求項1に記載の鋼材ダンパー。
【請求項5】
前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記真円からなる第1凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態で前記ダンパーパネルの前面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ前記複数の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記真円のそれら第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記真円からなる第2凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態で前記ダンパーパネルの後面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ前記複数の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記真円のそれら第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
【請求項6】
前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記真円からなる第1凹面エリアの複数が前記ダンパーパネルの前面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、前記第1凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記ループを画く複数の第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記真円からなる第2凹面エリアの複数が前記ダンパーパネルの後面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、前記第2凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記ループを画く複数の第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震等による振動発生時にダンパーパネルが塑性変形することで制震機能を発揮する鋼材ダンパーに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
上部構造の鉛直荷重を支持するために上下部構造間に設置される可動支承と、上部構造の水平変位を拘束して可動支承を固定支承として機能させるために、可動支承と組み合わせて上下部構造間に設置される変位拘束装置とから形成され、変位拘束装置が、上下部構造の一方に設置される低降伏点鋼を用いたせん断パネル型ダンパーと、上下部構造の他方に設置され、せん断パネル型ダンパーの両端部に常に当接してダンパーを上下部構造間に固定する1対のストッパとを備えた橋梁における固定支承部の支承構造が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
前記特許文献1に開示のせん断パネル型ダンパーの問題点を解決するために改良された低降状点鋼材製の橋梁用変厚剪断パネル型制御装置が開示されている(特許文献2参照)。この橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、橋梁下部構造の橋梁上部構造との対向部に連結される下部連結パネルと、橋梁上部構造の橋梁下部構造との対向部に連結される上部連結パネルと、下部連結パネルと上部連結パネルとの間に位置するダンパーパネルと、ダンパーパネルの前面及び後面に形成された塑性変形可能な正面視真円形の一対の曲面状凹部とを備えている。それら曲面状凹部は、その中心に向かうにつれて凹み寸法が次第に大きくなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3755886号公報
特開2008-179950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に開示の支承構造は、それに利用されているせん断パネル型ダンパーがH型の鋼材から作られ、せん断パネル型ダンパーが所定厚みを有するパネル状のウェブとそのウェブの両側縁に連接されてウェブの変形を防止する一対のフランジとから形成されている。支承構造のせん断パネル型ダンパーは、地震が発生し、それに水平荷重が作用すると、それが塑性変形することで制震機能を発揮するが、ウェブやフランジが塑性変形し難いことから、地震等による振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができない。
【0006】
前記特許文献2に開示の橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、地震が発生し、それに水平荷重が作用すると、ダンパーパネルの真円の曲面状凹部が塑性変形して制震機能を発揮し、地震発生時に地震エネルギーを減衰させる。橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、下部連結パネル及び上部連結パネルの間に延びるダンパーパネルの両外側縁が幅方向内方へ向かって弧を画くように括れており、例えばダンパーパネルの長さ寸法が上下方向へ長い場合や幅方向へ長い場合、ダンパーパネルの全域に真円形の曲面状凹部を形成することができず、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効に利用することができない。
【0007】
本発明の目的は、地震等による振動発生時にダンパーパネルが確実に塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができ、振動による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる鋼材ダンパーを提供することにある。本発明の他の目的は、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効に利用することができ、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる鋼材ダンパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための本発明の前提は、所定厚みを有する第1連結パネルと、所定厚みを有して第1連結パネルの反対側に位置する第2連結パネルと、所定厚みを有して第1及び第2連結パネルの間に位置し、所定面積の前面及び後面を有するダンパーパネルとから形成された鋼材ダンパーである。
【0009】
前記前提における本発明の特徴は、ダンパーパネルは、上下方向へ延びる両外側縁と幅方向へ延びる上下端縁とを備え、上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも大きい縦長に成形され、又は、上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも小さい横長に成形され、ダンパーパネルが、前面において所定の凹面形状に成形されて前面からダンパーパネルの後面に向かって凹み、前面から後面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第1凹面エリアと、後面において所定の凹面形状に成形されて後面からダンパーパネルの前面に向かって凹み、後面から前面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第2凹面エリアとを有し、鋼材ダンパーでは、振動発生時に振動による外力が鋼材ダンパーに加わると、ダンパーパネルの前面に形成された第1凹面エリアとダンパーパネルの後面に形成された第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮することにある。
【0010】
本発明の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、長軸と短軸とを有する楕円であり、鋼材ダンパーでは、楕円の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、楕円の第1凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、楕円の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、楕円の第2凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している。
(【0011】以降は省略されています)
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