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公開番号2025061108
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2025002851,2022571283
出願日2025-01-08,2021-02-25
発明の名称単回使用ディスポーザブル参照センサ
出願人ノヴァ バイオメディカル コーポレイション
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類G01N 27/30 20060101AFI20250403BHJP(測定;試験)
要約【課題】安定した電位を提供することによって信頼性があり、環境的な要因の影響を受け難い単回使用の電位差測定参照センサを提供する。
【解決手段】単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサは、絶縁ベース基体20と、絶縁ベース基体上に配置され、銀-塩化銀電極である参照電極70と、参照電極上に配置された非晶質多糖と、等移動度カチオン及びアニオンを有する塩とを含む非晶質塩層である電位差測定参照電極試薬マトリックス60と、電位差測定参照電極試薬マトリックス覆うように配置され、水蒸気及びイオン透過性を有する半透性カバー膜と、を備えている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサであって、
絶縁ベース基体と、
前記絶縁ベース基体上に配置され、銀-塩化銀電極である参照電極と、
前記参照電極上に配置された内部層であって、非晶質多糖と、等移動度カチオン及びアニオンを有する塩とを含む非晶質塩層である、内部層と、
前記内部層を覆うように配置された半透性カバー膜であって、水蒸気透過性及びイオン透過性を有する半透性カバー膜と、を備えている
単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記非晶質多糖は、前記塩と過飽和されると、前記内部層が形成されたときに前記非晶質多糖と前記塩とが分離しないような非晶質特性を有する
請求項1に記載の単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサ。
【請求項3】
前記非晶質多糖は、プルラン、デキストラン、及び、アミロースからなる群から選択される
請求項1に記載の単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサ。
【請求項4】
前記塩は塩化カリウムである
請求項1に記載の単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサ。
【請求項5】
前記半透性カバー膜は、クロロスルホン化ポリエチレン及びセルロースアセテートブチレートのうちの1つから作られる
請求項1に記載の単回使用ディスポーザブル電位差測定参照センサ。
【請求項6】
ディスポーザブルな単回使用の電気化学センサであって、
センサ面を有する絶縁ベース基体と、
前記センサ面上に形成された電位差測定作用電極であって、その上に配置された種特異的試薬マトリックスを有し、前記種特異的試薬マトリックスが液体試料中の特定種を測定するために選択された1以上の層を有する、電位差測定作用電極と、
前記センサ面上に形成された電位差測定参照電極であって、その上に配置された多層参照コーティングを有する銀-塩化銀電極である電位差測定参照電極と、を備え、
前記多層参照コーティングは、
内部層であって、非晶質多糖と、等移動度カチオン及びアニオンを有する塩とを備えている非晶質塩層である内部層と、
前記内部層を覆うように配置された半透性カバー膜であって、水蒸気透過性及びイオン透過性を有する半透性カバー膜と、を含む
ディスポーザブルな単回使用の電気化学センサ。
【請求項7】
前記非晶質多糖は、前記塩と過飽和されると、前記内部層が形成されたときに前記非晶質多糖と前記塩とが分離しないような非晶質特性を有する
請求項6に記載のディスポーザブルな単回使用の電気化学センサ。
【請求項8】
前記非晶質多糖は、プルラン、デキストラン、及び、アミロースからなる群から選択される
請求項6に記載のディスポーザブルな単回使用の電気化学センサ。
【請求項9】
前記塩は塩化カリウムである
請求項6に記載のディスポーザブルな単回使用の電気化学センサ。
【請求項10】
前記半透性カバー膜は、クロロスルホン化ポリエチレン及びセルロースアセテートブチレートのうちの1つから作られる
請求項6に記載のディスポーザブルな単回使用の電気化学センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の背景]
1.発明の分野
本発明は、概して電気化学センサに関する。特に、本発明は、電気化学電位差測定参照センサに関する。より具体的には、本発明は、膜コーティングを備えている平面状の電気化学電位差測定参照センサに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
2.先行技術の説明
基本的な従来技術の電気化学センサは、典型的には、2つの電極を有する電気化学セルからなる。第1電極は、液体試料中の化学種に反応し、一般的には、指示電極と呼ばれる。第2電極は、液体試料の組成の変化に反応しない参照電極であり、一定の電位を提供し、この電位に対して液体試料から指示電極により生じた電位が測定される。
【0003】
従来、血液を含む液体試料中の化学種を定量的に測定するための化学分析器は、典型的には、複数回使用のセンサの洗浄や校正のため非常に複雑な流体構造を備えていた。このため、そのような化学分析器の製造業者は、比較的安価なセンサの製造を試みてきた結果、分析器は単回使用デバイスとして使用されている。そうしたセンサデバイスに適した技術は、プレーナ技術である。プレーナ技術により製造されたセンサには、厚膜及び薄膜技術の両方が含まれてきた。
【0004】
従来技術の平面状の電気化学センサの構造の典型的なコンポーネントは、平面状の絶縁基体上の複数の金属導体素子を備えるデバイスである。従来技術の平面状の電気化学センサは、複数の金属導体素子を覆う複数の層から成り、複数の金属導体素子の一端は、外部の測定回路との接続のために露出され、複数の金属導体素子の他端は、一体型電解質層を形成する複数のコーティングを受けるために露出される。この一体型電解質層は、水性の電解質として作用するゲル材料等の親水性層と、液体試料中の特定の種を測定するために選択された他の試薬とを含む。液体試料からの化学種は、電流又は電圧を発生する電極表面上で電気化学反応を受ける。発生された電流又は電圧は、典型的には、提供された液体試料中の化学種の濃度に比例するが、参照電極は測定工程に亘って安定したままである。
【0005】
例えば、病院や血液化学実験室等における血液分析作業のためのような多数のプロセスに有用な電極を提供するために、小型であって、長期保管が可能であり、経済的に安価なディスポーザブルな電極を提供することが望ましい。従来技術の電極の大部分が親水性又は水性の参照電極を採用していることから、長期保管を実現することは困難である。親水性の電解質は、イオン輸送が可能な水和ゲル等である。「湿式」電解質の輸送及び保管には、比較的複雑なパッケージが必要である。
【0006】
塩橋電位差測定参照電極は、銀/塩化銀(Ag/AgCl)ベース電極で構成され、高濃度の塩水溶液、好ましくは塩化カリウムなどの等移動度塩と接触している。高濃度の塩化物イオンがAg/AgCl電位を飽和させ、等移動度のカリウム及び塩化物は、参照センサと試料との界面の液間電位の発生を防止する。安定した参照電位を長期間保持するには、アレイリザーバ内の塩の量が重要である。平面状のセンサアレイでは、塩リザーバのサイズは非常に限られたものであり、水溶液と接触すると直ちに(即ち、1秒未満で)洗い流されてしまう可能性がある。この問題を解決するため多大な努力がなされ、様々なカバー膜が試行されてきたが、あまり成功することはなかった。これまでの試みが失敗してきたのは、主として、疎水性カバー膜ポリマーの水蒸気の拡散性が低く、その膜に対する塩の透過が非常に遅すぎる(或いは、速すぎる)ためである。
【0007】
現在、単回使用の電位差測定参照センサの幾つかの異なる技術が報告されている。米国特許第4,933,048号(Lauks、1990年)は、開放接点型の参照電極アッセンブリを開示している。参照電極アッセンブリは、イオンXに可逆的な電極材料でコーティングされた金属製の部材と、電極上に形成されたイオンXを含有する電解質の層とを含む。電解質は電極の外周を越えて延在する。電極の外周を越えて延在する電解質の部分は、H

O分子を透過可能であるがイオンXを透過不可能な膜により覆われる。電解質の一部は、透過膜を通して延在しているか、そうでなければ電極から比較的遠い位置において試料溶液との液界を形成し得る。従って、イオンは液界と電極との間の電解質を通して比較的長い経路に沿って拡散し、イオン拡散のための長い時定数を与えなければならない一方で、電解質は比較的迅速に「湿潤する」ことができる。その結果、電解質が湿潤してからイオンの拡散が電極付近のイオン濃度に影響を及ぼすまでに一定期間があり、その間、電極の電位は実質的に一定である。電解質は、内部層としての親水性ポリマー膜を含有した高濃度の塩からなり、疎水性膜で部分的に覆われており、該疎水性膜は、内部層の小部分を試料溶液に対して直接露出可能である。このタイプの構成を実現するため、センサ製造のプロセスは複雑であり、これによりセンサ不具合率が増加する可能性がある。
【0008】
米国特許第7,767,068号(Lauksら、2010年)は、混成膜電極を開示している。混成膜は、油及び水溶性コンパートメントの混合物からなる。水性部分は、架橋性親水性ポリマーを含有する塩類と酸化還元対とから作られる。油性部分は、架橋性疎水性ポリマーから構成される。この混合物は、分注又は印刷のいずれかを用いた製造プロセスをサポートするために乳化される。次のステップでは、堆積層の沈降、脱気、最後にUV硬化して、全コンパートメントを固定する必要がある。この手順は、センサ間のばらつきを誘発する可能性のある混成膜の相分離特性のため、複雑な時間依存プロセスとなっている。
【0009】
[発明の概要]
電位差測定参照電極は、安定した電位を提供することによって信頼性があり、環境的な要因の影響を受け難いものでなければならないことは広く知られている。全ての電位差測定参照電極には、液間電位がある。これらは、参照電極と試料との間に生じる境界/界面電位である。全ての電位差測定参照電極は液間電位があったとしても、液間電位が比較的一定であり、且つ、参照電極の周囲の温度や局所的な化学組成の影響を受けないことが必須である。
【0010】
平面状のセンサアレイ内の電気化学電位差測定参照電極を一体化することは、単回使用平面状センサにおいて重要な課題である。
(【0011】以降は省略されています)

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