TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025060127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170663
出願日2023-09-29
発明の名称スペクトラム拡散クロック生成回路
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H03K 3/013 20060101AFI20250403BHJP(基本電子回路)
要約【課題】CR発振回路を用いてクロック信号を生成する場合でも、生成するクロック信号の周波数を変化させるスペクトラム拡散技術を実現する。
【解決手段】フラッシュメモリ40は、CR発振回路30により生成される出力クロック信号110の発振周波数が予め設定された周波数となるように、トリミング抵抗37の抵抗値を調整するためのトリミングコードが記憶されている記憶素子である。CR発振回路30は、抵抗素子であるトリミング抵抗37の抵抗値Rと、容量素子35、36の容量値Cにより決定される時定数に基づく周波数の出力クロック信号110を生成する。アップダウンカウンタ50は、記CR発振回路30により生成された出力クロック信号110に同期して、フラッシュメモリ40に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させてトリミング抵抗37の抵抗値を調整するためのトリミングコードとして出力するカウンタ回路である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
抵抗素子の抵抗値と容量素子の容量値により決定される時定数に基づく周波数のクロック信号を生成するCR発振回路と、
前記CR発振回路により生成されるクロック信号の周波数が予め設定された周波数となるように、前記抵抗素子の抵抗値又は前記容量素子の容量値を調整するためのトリミングコードが記憶された記憶素子と、
前記CR発振回路により生成されたクロック信号に同期して、前記記憶素子に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させて前記抵抗素子の抵抗値又は前記容量素子の容量値を調整するためのトリミングコードとして出力するカウンタ回路と、
を備えたスペクトラム拡散クロック生成回路。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記カウンタ回路は、出力するトリミングコードが、前記記憶素子に記憶されているトリミングコードから予め設定された範囲内のものとなるように、前記記憶素子に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させて変化させる、
請求項1記載のスペクトラム拡散クロック生成回路。
【請求項3】
前記抵抗素子は、入力されたトリミングコードに基づいて抵抗値が変化するラダー方式のトリミング抵抗であり、
前記記憶素子は、前記CR発振回路により生成されるクロック信号の周波数が予め設定された周波数となるように、前記抵抗素子の抵抗値を調整するためのトリミングコードが記憶され、
前記カウンタ回路は、前記CR発振回路により生成されたクロック信号に同期して、前記記憶素子に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させて前記抵抗素子の抵抗値を調整するためのトリミングコードとして出力する、
請求項1又は2記載のスペクトラム拡散クロック生成回路。
【請求項4】
前記CR発振回路は、増幅回路と帰還回路とから構成され発振条件が満たされることにより発振してクロック信号を生成する帰還型の発振回路、又はスイッチング素子のオン/オフタイミングを制御することによりクロック信号を生成する弛張型の発振回路である、
請求項1又は2記載のスペクトラム拡散クロック生成回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトラム拡散クロック生成回路に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
MCU(Micro Controller Unit)においては、ノイズ耐性(EMS:Electro Magnetic Susceptibility(電磁感受性))を向上させることに加えて自身が発生するノイズ量を低減してEMI(Electro Magnetic Interference)を抑えることも要求される。そして、EMIの発生を抑制するために、MCUを動作させるクロック信号の周波数を意図的に変化させることにより、発生するノイズのピーク量を抑えて、周辺機器の誤動作を招かないようにするためにスペクトラム拡散という技術が用いられる。
【0003】
このようなスペクトラム拡散技術を用いて生成するクロック信号の周波数を変化させるスペクトラム拡散クロック生成回路としては、PLL(Phase Locked Loop)回路を用いたクロック生成回路が広く利用されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
PLL回路では、基準クロックと帰還クロックの位相、周波数を比較するフィードバックループが形成される。そして、PLL回路では帰還クロックを分周する分周回路の分周数が変化すると出力クロックの周波数も変わるため、分周数を変化させることでクロックの周波数を制御して変化させるようなことも行われる。また、PLL回路は制御電圧に応じて周波数が変わる電圧制御型発振回路(VCO:Voltage Controlled Oscillator)を搭載することが一般的であり、この電圧制御型発振回路に入力する制御電圧に三角波を加えるディザリングを行うことで出力周波数を周期的に変化するようなことも行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-243911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、MCUでは複数のクロック生成回路を備えていることが多く、必要に応じて使用するクロック生成回路を切り替えることがある。こうした場合に、上記で説明したようなPLL回路を用いたクロック生成回路以外のクロック生成回路を選択した場合にはスペクトラム拡散によるEMI対策ができなくなってしまう。例えば、MCUにおいて広く使用されているクロック発生回路として、抵抗素子の抵抗値(R)と容量素子の容量値(C)により決定される時定数に基づく周波数のクロック信号を生成するCR発振回路を用いる場合がある。
【0007】
しかし、PLL回路に適用したようなスペクトラム拡散技術をCR発振回路に適用することはできず、CR発振回路を用いてクロック信号を生成するような構成のクロック生成回路においても生成するクロック信号の周波数を変化させるようなスペクトラム拡散技術を実現することが望まれる。
【0008】
本発明の目的は、CR発振回路を用いてクロック信号を生成する場合でも、生成するクロック信号の周波数を変化させるスペクトラム拡散技術を実現可能なスペクトラム拡散クロック生成回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のスペクトラム拡散クロック生成回路は、抵抗素子の抵抗値と容量素子の容量値により決定される時定数に基づく周波数のクロック信号を生成するCR発振回路と、
前記CR発振回路により生成されるクロック信号の周波数が予め設定された周波数となるように、前記抵抗素子の抵抗値又は前記容量素子の容量値を調整するためのトリミングコードが記憶された記憶素子と、
前記CR発振回路により生成されたクロック信号に同期して、前記記憶素子に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させて前記抵抗素子の抵抗値又は前記容量素子の容量値を調整するためのトリミングコードとして出力するカウンタ回路と、を備えている。
【0010】
また、本発明のスペクトラム拡散クロック生成回路では、前記カウンタ回路は、出力するトリミングコードが、前記記憶素子に記憶されているトリミングコードから予め設定された範囲内のものとなるように、前記記憶素子に記憶されたトリミングコードを増加又は減少させて変化させるようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

アズビル株式会社
電子回路
28日前
株式会社大真空
音叉型圧電振動子
11日前
コーデンシ株式会社
複数アンプ回路
1日前
ミツミ電機株式会社
比較回路
1か月前
TDK株式会社
電子部品
1か月前
TDK株式会社
電子部品
28日前
住友理工株式会社
接触検知装置
17日前
西部電機株式会社
入力回路及び切替方法
18日前
三菱電機株式会社
半導体素子駆動装置
28日前
オプテックス株式会社
物体検知装置
15日前
オプテックス株式会社
物体検知装置
15日前
セイコーエプソン株式会社
振動素子
16日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
22日前
ローム株式会社
リニア電源回路
1か月前
株式会社京三製作所
スイッチング増幅器
22日前
アズビル株式会社
信号出力装置、及び、その生産方法
11日前
富士電機株式会社
駆動回路
28日前
ローム株式会社
半導体装置
15日前
カーネルチップ株式会社
低電圧信号レベルシフタ回路
23日前
ローム株式会社
DA変換装置
1か月前
ローム株式会社
差動入力回路
1日前
ローム株式会社
レベルシフタ
16日前
ローム株式会社
D級増幅回路
15日前
富士電機株式会社
制御回路及び半導体モジュール
1か月前
愛三工業株式会社
電子回路
3日前
富士電機株式会社
半導体装置
9日前
株式会社村田製作所
電力増幅器
28日前
株式会社日立製作所
半導体装置
1か月前
三菱電機株式会社
半導体モジュール
8日前
株式会社村田製作所
弾性波装置およびマルチプレクサ
24日前
株式会社村田製作所
電力増幅装置
18日前
株式会社村田製作所
弾性波装置およびマルチプレクサ
15日前
オークマ株式会社
PWM制御装置
10日前
ローム株式会社
逐次比較型AD変換回路
2日前
株式会社村田製作所
ドハティ増幅回路
21日前
株式会社村田製作所
電力供給システム
1か月前
続きを見る