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公開番号2025058422
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168341
出願日2023-09-28
発明の名称部分義歯
出願人株式会社三和デンタル
代理人個人
主分類A61C 13/267 20060101AFI20250402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】人工歯と歯槽提間に義歯床を配する構成は維持しつつも、該義歯床においては歯肉内側部に係合する部分は設けず、歯肉内側の違和感防止、適切な咬合力の負担及び人工歯の有効な支持を実現する部分義歯の提供。
【解決手段】本発明に係る部分義歯は、欠損歯の代わりとなる人工歯と、該人工歯を内側からバックアップすると共に支台歯の内側面に係合する金属製の内側壁と、上記人工歯を支持すると共に歯肉の外側部に係合する樹脂製の義歯床を備え、該義歯床は歯肉の内側部に係合する部分を有しないことにより、ユーザーに違和感を与えないと共に、上記内側壁と上記義歯床で上記人工歯を確実に支持しつつ上記内側壁が上記支台歯を利用して適切に部分義歯自体を固定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
欠損歯の代わりとなる人工歯と、該人工歯を内側からバックアップすると共に支台歯の内側面に係合する金属製の内側壁と、上記人工歯を支持すると共に歯肉の外側部に係合する樹脂製の義歯床を備え、該義歯床は歯肉の内側部に係合する部分を有しないことを特徴とする部分義歯。
続きを表示（約 370 文字）【請求項２】
上記人工歯、上記内側壁及び上記義歯床は当該義歯床形成用の樹脂を介して一体化していることを特徴とする請求項１記載の部分義歯。
【請求項３】
上記内側壁は上記人工歯の直下に延びる底壁部を有し、該底壁部に上記義歯床形成用樹脂内に埋設される突起部を立設する一方、該突起部を受け入れる縦穴を上記人工歯に穿設したことを特徴とする請求項２記載の部分義歯。
【請求項４】
上記突起部は円柱状を呈し、側周部にネジ山又はネジ溝を設けることを特徴とする請求項３記載の部分義歯。
【請求項５】
上記内側壁を形成する金属はチタンであることを特徴とする請求項１記載の部分義歯。
【請求項６】
上記義歯床を形成する樹脂は熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項２記載の部分義歯。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、支台歯（残存した健康な自然歯）を利用し部分的に欠損した歯を補綴する、部分義歯に関するものである。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来の部分義歯は、たとえば、下記特許文献１，２に示すように、欠損した歯の代わりとなる人工歯を義歯床と称される歯肉を模した樹脂製の土台で支持する構造を有しており、該義歯床は欠損部付近の歯槽堤に跨るように配され、歯肉の外側部（頬側の部分）及び内側部（舌側の部分）に係合することとなる。
【０００３】
そのため、義歯床が歯肉の外側と内側において本来の歯肉よりも膨出することになる。特に義歯床における歯肉内側部に係合する部分は、舌や食品に触れる部分であることから、膨出していると違和感が強く、その解消が望まれている。
【０００４】
他方、下記特許文献３に係る部分義歯は、義歯床を有さない構造を採用しており、歯列の内側に係合する内側係合部材と、歯列の外側に係合する外側係合部材とで、歯列を内外側から挾持して挿着する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特許第４２７０５７６号公報
特許第４２７０５７８号公報
特許第６２３９１８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
上記特許文献３に係る部分義歯によれば、義歯床自体が存在しないので、当然に内側（舌側）に膨出する部分も存在せず、ユーザーが歯肉内側に強い違和感を覚えることがなくなるが、本来、義歯床を介して歯槽提が負担していた咬合力について、支台歯だけで負担することとなり、支台歯に過度の負担がかかるおそれがある。
【０００７】
他方、支台歯ごとの負担を減らすためには、欠損部に隣接した残存歯のみならず、離れた位置にある残存歯も支台歯として利用する必要や、多数の残存歯を支台歯として利用する必要があり、部分義歯の構造が大型化、複雑化するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、人工歯と歯槽提間に義歯床を配する構成は維持しつつも、該義歯床においては歯肉内側部に係合する部分は設けず、簡易構造で、歯肉内側の違和感防止、適切な咬合力の負担及び人工歯の有効な支持を実現する部分義歯を提供する。
【０００９】
要述すると、本発明に係る部分義歯は、欠損歯の代わりとなる人工歯と、該人工歯を内側からバックアップすると共に支台歯の内側面に係合する金属製の内側壁と、上記人工歯を支持すると共に歯肉の外側部に係合する樹脂製の義歯床を備え、該義歯床は歯肉の内側部に係合する部分を有しないことにより、簡易構造ながら、歯肉内側においてユーザーに違和感を与えないと共に、上記内側壁と上記義歯床で上記人工歯を確実に支持しつつ上記内側壁が上記支台歯を利用して適切に部分義歯自体を固定する。
【００１０】
好ましくは、上記人工歯、上記内側壁及び上記義歯床は当該義歯床形成用の樹脂を介して一体化する構成とし、これらが協働して有効に欠損部を補綴する。
（【００１１】以降は省略されています）

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