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公開番号2025056858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166364
出願日2023-09-27
発明の名称電気設備状態監視システム、監視システムおよび電気設備状態監視方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G01R 29/08 20060101AFI20250401BHJP(測定;試験)
要約【課題】電気設備の3次元的様相とその状態に由来して発せられた電磁界を把握することができる電気設備状態監視システム等を提供する。
【解決手段】電気設備の状態を監視するための電気設備状態監視システムであって、電気設備を含む領域の3次元空間情報と、電気設備由来の電磁界の強度に関する電磁界情報および電磁界情報が取得された地点の3次元座標を含む電磁界データと、の入力を受け付ける受付部と、3次元空間情報と電磁界データとを、3次元座標に基づいて同一空間内に重畳し、重畳データを生成するデータ重畳部103と、重畳データを電気設備状態監視システムから出力する重畳データ出力部104と、を備える電気設備状態監視システム100。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
電気設備の状態を監視するための電気設備状態監視システムであって、
前記電気設備を含む領域の3次元空間情報と、前記電気設備由来の電磁界の強度に関する電磁界情報および前記電磁界情報が取得された地点の3次元座標を含む電磁界データと、の入力を受け付ける受付部と、
前記3次元空間情報と前記電磁界データとを、前記3次元座標に基づいて同一空間内に重畳し、重畳データを生成するデータ重畳部と、
前記重畳データを前記電気設備状態監視システムから出力する重畳データ出力部と、
を備える電気設備状態監視システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記電磁界データを基に、前記電気設備の状態を判定する状態判定部をさらに備え、
前記データ重畳部は、前記電気設備の状態の情報をさらに重畳する請求項1に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項3】
前記状態判定部は、前記受付部で受け付けた電磁界データと、過去に取得した電磁界データとを基に、前記電気設備の状態を判定する請求項2に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項4】
前記状態判定部は、過去に取得した電磁界情報のベースラインを計算するベースライン計算部を備え、
前記状態判定部は、前記受付部で受け付けた電磁界情報と、前記ベースラインとの乖離度により前記状態を判定する請求項3に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項5】
前記受付部は、前記乖離度が予め定められた閾値より大きいときに前記3次元空間情報を前記データ重畳部に出力する請求項4に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項6】
前記状態判定部は、前記3次元空間情報と前記3次元座標とに基づき前記電気設備と前記地点との距離を算出し、前記距離の情報を加えて、前記電気設備の状態を判定する請求項2に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項7】
前記状態判定部は、前記距離の情報を加えることで求められる、前記電気設備の電圧、電流および電力の少なくとも1つに基づき前記電気設備の状態を判定する請求項6に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項8】
前記電磁界データは、前記電気設備への方向の情報であるベクトル情報を含み、
前記状態判定部は、前記ベクトル情報に基づき前記電磁界の発生源を特定し、
前記データ重畳部は、特定された前記発生源に基づき、前記3次元空間情報と前記電磁界データとを重畳する請求項2に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項9】
複数の前記3次元空間情報の差分を計算する差分計算部を備え、
前記受付部は、前記差分が予め定められた閾値より大きいときに前記3次元空間情報を前記データ重畳部に出力する請求項1に記載の電気設備状態監視システム。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載の電気設備状態監視システムと、
前記3次元空間情報を計測する3次元空間情報計測装置と、
前記電磁界情報を、前記地点の前記3次元座標に紐づけて計測する電磁界計測装置と、
前記電気設備状態監視システムにより重畳されたデータを表示する表示装置と、
を備え、
前記電磁界計測装置は、
前記3次元座標を計測する3次元座標計測装置と、
前記電磁界情報として、電界および磁界の少なくとも一方を計測する電磁界センサと、
前記3次元座標の計測と、前記電磁界センサの出力データとを時刻同期させるための計時部と、
を備える監視システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気設備状態監視システム、監視システム、電気設備状態監視方法に関する。本発明は、特に、電気設備の状態を3次元的に把握するのに好適に利用できる電気設備状態監視システム等に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気設備の電磁界の強度を測定することで、電気設備の状態を推定する装置が存在する。
【0003】
特許文献1には、巡視区域内の電界源を遠隔測定するために、センサプローブを移動体に備え移動体の位置に対して異常な電界を検出する装置が開示されている。
特許文献2には、電磁界センサによって空間の電磁界強度を検知し、同空間を電磁界センサを含めて撮影し、撮影された映像を解析することによって電磁界の空間分布を可視化する装置が開示されている。
非特許文献1には、送電鉄塔や風車、電柱から放射される電界をその強度と放射源までの距離として計測し、放射源の電圧値を推定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第7248054号明細書
国際公開第2009/028186号
【非特許文献】
【0005】
A. Pouryazdan, J. C. Costa, R. J.Prance, H. Prance and N. Munzenrieder, Non-contact long range AC voltagemeasurement, 2019 IEEE SENSORS, 2019, pp. 1-4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方法は、例えば、2次元の画像として電磁界の位置関係を把握させるものである。この場合、2次元映像に映る測定対象の位置関係はわからないため、各位置における電界強度の異常性についてもわからない。
本発明は、電気設備の3次元的様相とその状態に由来して発せられた電磁界を把握することができる電気設備状態監視システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため本発明は、電気設備の状態を監視するための電気設備状態監視システムであって、電気設備を含む領域の3次元空間情報と、電気設備由来の電磁界の強度に関する電磁界情報および電磁界情報が取得された地点の3次元座標を含む電磁界データと、の入力を受け付ける受付部と、3次元空間情報と電磁界データとを、3次元座標に基づいて同一空間内に重畳し、重畳データを生成するデータ重畳部と、重畳データを電気設備状態監視システムから出力する重畳データ出力部と、を備える電気設備状態監視システムである。この場合、電気設備の3次元的様相とその状態に由来して発せられた電磁界を把握することができる電気設備状態監視システムを提供できる。
【0008】
ここで、電磁界データを基に、電気設備の状態を判定する状態判定部をさらに備え、データ重畳部は、電気設備の状態の情報をさらに重畳することができる。この場合、3次元空間における電磁界暴露の危険領域が可視化され、周辺の電気設備に異常があることが直感的かつ空間的に把握できる。
また、状態判定部は、受付部で受け付けた電磁界データと、過去に取得した電磁界データとを基に、電気設備の状態を判定することができる。この場合、例えば、接地抵抗値の上昇に伴う電気設備からの漏れ電圧などが電界強度として現れることを利用し、その変化を可視化することができる。
さらに、状態判定部は、過去に取得した電磁界情報のベースラインを計算するベースライン計算部を備え、状態判定部は、受付部で受け付けた電磁界情報と、ベースラインとの乖離度により状態を判定することができる。この場合、正常時において発せられる正常動作由来の電磁界放射を加味した状態判定が行えるため、検知率が向上する。
またさらに、受付部は、乖離度が予め定められた閾値より大きいときに3次元空間情報をデータ重畳部に出力することができる。この場合、データ重畳部以降における計算対象を大幅に削減することができるため、計算機のメモリなどの記憶装置やCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサの性能を抑え、システムの維持コストを低減できる。
そして、状態判定部は、3次元空間情報と3次元座標とに基づき電気設備と地点との距離を算出し、距離の情報を加えて、電気設備の状態を判定することができる。この場合、電気設備の状態判定の精度が向上する。
また、状態判定部は、距離の情報を加えることで求められる、電気設備の電圧、電流および電力の少なくとも1つに基づき電気設備の状態を判定することができる。この場合、状態判定部において、電気設備に流れる電流、印加されている電圧、電気設備で消費される電力に基づいて状態判定を行うことができ、電気設備に定められた定格電圧や定格電流、定格電力といった明確な指標を閾値として利用することができる。
さらに、電磁界データは、電気設備への方向の情報であるベクトル情報を含み、状態判定部は、ベクトル情報に基づき電磁界の発生源を特定し、データ重畳部は、特定された発生源に基づき、3次元空間情報と電磁界データとを重畳することができる。この場合、電磁界データの発生源を特定することができ、事故や故障などの異常が起きた際にその対象物を、より迅速に見つけることが可能になる。
またさらに、複数の3次元空間情報の差分を計算する差分計算部を備え、受付部は、差分が予め定められた閾値より大きいときに3次元空間情報をデータ重畳部に出力することができる。この場合、電気設備ないし、その周囲が一定以上変化したことを検知し、その領域においてだけ監視をすることで、監視コストが低減できる。
【0009】
また、本発明は、請求項1乃至9の何れか1項に記載の電気設備状態監視システムと、3次元空間情報を計測する3次元空間情報計測装置と、電磁界情報を、地点の3次元座標に紐づけて計測する電磁界計測装置と、電気設備状態監視システムにより重畳されたデータを表示する表示装置と、を備え、電磁界計測装置は、3次元座標を計測する3次元座標計測装置と、電磁界情報として、電界および磁界の少なくとも一方を計測する電磁界センサと、3次元座標の計測と、電磁界センサの出力データとを時刻同期させるための計時部と、を備える監視システムである。この場合、3次元座標計測装置、電磁界センサのそれぞれの測定タイミングが異なっていたとしても、計時部を基に付与された時刻が最も近いデータを抽出し、電磁界センサによる計測が行われた3次元座標として、最も妥当なデータを参照できる。
【0010】
ここで、計時部により計時された時刻に基づき、3次元座標計測装置と電磁界センサとの計測タイミングを制御することができる。この場合、監視エリアについて定期的に電磁界情報をアップデートでき電気設備状態の変化について定期的に監視することができる。
また、3次元空間情報計測装置と電磁界計測装置とは、同一の移動体に搭載することができる。この場合、3次元空間内を移動しながら電磁界データならびに3次元空間情報を取得することができるため、より広範なエリアについての監視や複数角度からの情報を用いた監視が実現できる。
さらに、表示装置は、電磁界データを計測する作業員が所持し、表示装置は、重畳されたデータを見たオペレータによる、計測についての指示を表示することができる。この場合、遠隔地にいるオペレータが、直感的な指示に基づいて遠隔地の電気設備情報を取得、解釈することができる。
そして、電気設備状態監視システムにより重畳されたデータを入力し、仮想3次元空間において、監視対象エリアの少なくとも一部を3次元空間情報と電磁界データによって可視化する可視化部をさらに備えることができる。この場合、監視対象エリアに存在する電気設備の状態を、遠隔においても、仮想3次元空間にて表示される電磁界データを利用した直感的な監視を提供できる。
(【0011】以降は省略されています)

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