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公開番号2025054962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164221
出願日2023-09-27
発明の名称振動子の駆動回路および振動子の駆動方法
出願人株式会社エヌエフホールディングス
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類H03L 7/083 20060101AFI20250401BHJP(基本電子回路)
要約【課題】振動子を変更する度に、追尾周波数範囲を手動で設定する必要がなくなる、振動子の駆動回路および振動子の駆動方法を提供する。
【解決手段】振動子の共振周波数変化に追従する振動子の駆動回路11であって、所定の範囲の探査周波数範囲(fVCOL~fVCOH)でPLL(位相ロックドループ)動作を行って、位相ロックの可否を確認し、位相ロックが可となるまで、探査周波数範囲を若干移動させた新しい探査周波数範囲でPLL動作を行う。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
振動子の共振周波数変化に追従する振動子の駆動回路であって、
所定の範囲の探査周波数範囲でPLL(位相ロックドループ)動作を行って、位相ロックの可否を確認し、
前記位相ロックが可となるまで、前記探査周波数範囲を若干移動させた新しい探査周波数範囲で前記PLL動作を行う、振動子の駆動回路。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記振動子の駆動回路の回路構成が、
前記振動子に印加している電圧信号と前記振動子を流れる電流信号を入力とする位相比較器、
前記位相比較器の出力を平滑化するループフィルタ、
前記ループフィルタの出力またはVCO初期設定値に切り替える切替手段、
前記切替手段で選択された信号の入力電圧にしたがって発振周波数が変化するVCO、
前記VCOの出力の発振周波数をカウントする周波数検出手段、
前記周波数検出手段の出力と、前記探査周波数範囲の下限周波数および上限周波数との大小関係を比較する周波数比較手段、
前記周波数比較手段の出力が前記下限周波数以上かつ前記上限周波数以下のとき、かつ、初期化信号が偽のときに、前記切替手段を前記ループフィルタの出力側に切り替える信号を生成する論理積、ならびに、
前記周波数比較手段の出力を監視して、前記下限周波数、前記上限周波数、前記初期化信号、および、前記VCO初期設定値を出力し、前記探査周波数範囲内で前記位相ロックが不可であることを確認したら、前記探査周波数範囲を若干移動させた前記新しい探査周波数範囲を設定する制御部、
を備えるように構成される、請求項1に記載の振動子の駆動回路。
【請求項3】
前記振動子の駆動回路の回路構成が、
前記振動子に印加している電圧信号と前記振動子を流れる電流信号を入力とする位相比較器、
前記位相比較器の出力を平滑化するループフィルタ、
前記ループフィルタの出力またはNCO初期設定値に切り替える切替手段、
前記切替手段で選択された信号の入力信号にしたがって発振周波数が変化するNCO、
前記ループフィルタの出力と、前記探査周波数範囲の下限周波数および上限周波数との大小関係を比較する周波数比較手段、
前記周波数比較手段の出力が、前記下限周波数以上かつ前記上限周波数以下のとき、かつ、初期化信号が偽のときに、前記切替手段を前記ループフィルタの出力側に切り替える信号を生成する論理積、ならびに、
前記周波数比較手段の出力を監視して、前記下限周波数、前記上限周波数、前記初期化信号、および、前記NCO初期設定値を出力し、前記探査周波数範囲内で前記位相ロックが不可であることを確認したら、前記探査周波数範囲を若干移動させた前記新しい探査周波数範囲を設定する制御部、
を備えるように構成される、請求項1に記載の振動子の駆動回路。
【請求項4】
所定の範囲の探査周波数範囲でPLL(位相ロックドループ)動作を行って、位相ロックの可否を確認し、
前記位相ロックが可となるまで、前記探査周波数範囲を若干移動させた新しい探査周波数範囲で前記PLL動作を行う、振動子の駆動方法。
【請求項5】
前記位相ロックが可となった場合に、前記位相ロックが可となった前記探査周波数範囲を中心にして、追尾周波数範囲を拡大または縮小する、請求項4に記載の振動子の駆動方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動子の駆動回路および振動子の駆動方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
加工や洗浄の目的で使用する超音波振動子などでは、振動子に特有の共振周波数に近いか等しい周波数を出力する駆動用発振器を接続して使用する場合が多い。共振周波数と大きく異なる周波数では、発振器からの電力が振動子に伝わらず、大きな加工や洗浄能力が発揮できないためである。
【0003】
一方、超音波振動子の共振周波数は、同じ仕様や型番でも個体差がある。また、加工時や洗浄時など使用時の負荷状態の変動により、共振周波数が時間的に変動する。周波数が固定の駆動用発振器では、負荷変動に伴う振動子の共振周波数変動に対応できないため、振動子の共振周波数を常時監視して、発振周波数を共振周波数に合わせる、共振点追尾型の駆動発振器(以下、共振点追尾発振器という)を用いることが一般的である。共振点追尾発振器は、振動子の駆動回路である。この共振点追尾発振器は、振動子の電圧波形および電流波形の位相差が0°になるように発振周波数の負帰還制御を行う、PLL(位相ロックドループ)で構成される。
【0004】
図1は、代表的な従来の共振点追尾発振器1のブロック図である。
【0005】
共振点追尾発振器1は、PC(位相比較器)2、ループフィルタ3、VCO(電圧制御発振器)4、振動子5、振動子5の電圧を検出するプローブ6、および、振動子5の電流を検出するCT7で、PLLを構成する。
【0006】
PC2は、プラス側入力とマイナス側入力の2つの入力信号の位相差に比例した信号を出力する。PC2のマイナス側入力には振動子5の電圧信号を、プラス側入力には振動子5の電流信号を接続する。PC2の出力信号には、2つの入力信号と同じ周波数の脈動成分(リップル成分)が含まれる。ループフィルタ3は、脈動成分が含まれるPC2の出力を平滑化して直流にし、また、PLLの負帰還が安定に動作するためのループ応答を適切に設定する。VCO4は、入力電圧に比例した周波数を発振する。VCO4は、振動子5を駆動する能力を有しているものとし、例えば外付けの駆動アンプを用いる場合、これを含むものとする。プローブ6は、振動子5の電圧波形を検出して、PC2の入力レベルに適したレベルに調整して出力する。CT7は、振動子5の電流を電圧に変換して、PC2の入力レベルに適したレベルに調整して出力する。
【0007】
図2は、振動子5の代表的なインピーダンス|Z|(=|V÷I|)および位相θ(=∠V-∠I、電流を基準位相にした電圧の位相)の特性例を示す図である。
【0008】
零位相を基準とする共振周波数には、共振周波数fr、反共振周波数faの2つがあり、加工や洗浄の目的で使用する振動子5は、共振周波数frの周波数で使用することが多い。
【0009】
また、振動子5には、複数の振動モード(共振周波数)が存在する場合が多い。一例として、図2には、共振周波数frより低い周波数側と、高い周波数側に、別の共振モードが存在している例を示している。共振周波数frより低い周波数に直列共振周波数fr’が、高い周波数に直列共振周波数fr”が存在するが、使用する用途とは異なる振動モードであり、これらの周波数で駆動すると、本来の性能(加工や洗浄等)を発揮できないばかりか、振動子5を破壊する可能性もあるので、fr’やfr”で使用することはできない。
【0010】
ここで、図2を参照しながら、共振周波数frを探査する共振点追尾の動作を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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