TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025069781
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179720
出願日2023-10-18
発明の名称論理回路
出願人日清紡マイクロデバイス株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類H03K 19/0175 20060101AFI20250423BHJP(基本電子回路)
要約【課題】論理回路において、温度変動による入力電圧閾値の変動を抑制すると共に、入力電圧の変化時の遅延を抑制する。
【解決手段】実施形態の論理回路1は、基準電位Gに接続されているソース3sを有するエンハンスメント型の第1FET3と、入力される電圧をレベルシフトして、第1FET3に印加される電圧V1を生じさせるシフト回路2と、を含んでいる。シフト回路2は、論理回路1の入力端子12と第1FET3のゲート3gとの間に接続されている第1抵抗器5と、ゲート3gと基準電位Gとの間に直列に接続されている第2抵抗器6及び電位差生成素子40と、を含み、電位差生成素子40は、第1FET3の閾値電圧よりも小さい電位差Vdを生じさせる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基準電位に接続されているソースを有するエンハンスメント型の第1FETと、
入力される電圧をレベルシフトして、前記第1FETに印加される電圧を生じさせるシフト回路と、
を含む、論理回路であって、前記シフト回路は、
前記論理回路の入力端子と前記第1FETのゲートとの間に接続されている第1抵抗器と、
前記ゲートと前記基準電位との間に直列に接続されている第2抵抗器及び電位差生成素子と、を含み、
前記電位差生成素子は、前記第1FETの閾値電圧よりも小さい電位差を生じさせる、論理回路。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記電位差生成素子は、前記電位差をドレインとソースとの間に生じさせる第2FETによって構成されており、
前記第2FETの前記ドレイン及びゲートは、互いに接続され、且つ前記第1FETの前記ゲートに直接又は間接的に接続されており、
前記第2FETの閾値電圧は前記第1FETの前記閾値電圧よりも低い、請求項1記載の論理回路。
【請求項3】
前記第2FETのゲート長は、前記第1FETのゲート長よりも短い、請求項2記載の論理回路。
【請求項4】
前記第2FETのゲート幅は、前記第1FETのゲート幅よりも大きい、請求項3記載の論理回路。
【請求項5】
前記第1FET及び前記第2FETは、化合物半導体で構成される半導体層の表面に形成されており、
前記第1FETのゲート電極の長手方向と、前記第2FETのゲート電極の長手方向とは、略直交している、請求項2~4のいずれか1項に記載の論理回路。
【請求項6】
前記第1FET及び前記第2FETは、化合物半導体の特定の結晶面で構成される半導体層の表面に形成されており、
前記第1FETのゲート電極の長手方向は、前記表面において、前記特定の結晶面が(100)結晶面であるときに結晶方位[011]を向く方向と略平行であり、
前記第2FETのゲート電極の長手方向は、前記表面において、前記特定の結晶面が(100)結晶面であるときに結晶方位[01-1]を向く方向と略平行である、請求項2~4のいずれか1項に記載の論理回路。
【請求項7】
前記特定の結晶面が(100)結晶面であり、
前記第1FETの前記ゲート電極の長手方向と結晶方位[011]を向く方向とが略平行であり、
前記第2FETの前記ゲート電極の長手方向と結晶方位[01-1]を向く方向とが略平行である、請求項6記載の論理回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、論理回路に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
インバータなどの論理回路の入力部には、ソース接地の電界効果トランジスタ(FET)が用いられることがある。特にGaAsのような化合物半導体を用いてDCFL(Direct Coupled FET Logic)で動作するソース接地FETを含む回路は、高速動作が可能で高効率で動作するため、動作周波数の高い機器や、低消費電力が求められる機器に好適に用いられている。このような論理回路の入力段の回路にソース接地の型式で用いられるFETには、エンハンスメント型のnチャネルのMESFET(Metal-Semiconductor Field Effect Transistor)やHEMT(High Electron Mobility Transistor)が用いられている。化合物半導体で構成されるMESFETやHEMTのゲート領域には、ゲート電極と電子供給層などとの間でゲート電極側がアノードとなるダイオードが構成される。従って、このダイオードの順方向電圧よりも高いゲート電圧が印加されると、急激にゲート電極に電流が流れ込むことになる。そのため、論理回路の入力部に用いられるMESFETやHEMTでは、ゲート領域に構成されるダイオードが有する0.6V~0.9V程度の順方向電圧よりも低い、0.1V~0.4V程度のゲート電圧でドレイン-ソース間が導通するように閾値電圧が設定される。
【0003】
これに対して、論理回路の前段に配置されて当該論理回路の入力電圧を出力する、DCFL以外の例えばCMOSロジックで動作する前段回路は、MESFETなどに設定される閾値電圧よりも高い電圧を、ロウレベル電圧として有していることがある。そのため、前段回路が出力するロウレベル電圧を、MESFETやHEMTなどで構成される入力部の回路がハイレベル電圧と認識しないように、前段回路からの電圧をシフトさせるレベル変換回路が設けられる。例えば、特許文献1には、ダイオードを用いたレベル変換回路を備えるレベル変換機能付き論理回路が示されている。
【0004】
図8には、特許文献1に開示のレベル変換回路と同様のレベル変換回路101を入力段に備えた従来の論理回路100が示されている。論理回路100は、入力端子104に印加される入力電圧Viがハイレベル/ロウレベルのときにロウレベル/ハイレベルの出力電圧Voを出力端子105から出力するインバータである。論理回路100は、レベル変換回路101とエンハンスメント型のFET102とを含んでいる。FET102のドレイン102dは、抵抗RLを介して論理回路100の電源電位Vddに接続されている。FET102のドレイン102dに出力端子105が接続されている。レベル変換回路101は、入力端子104とグランドとの間に直列に接続されている、ダイオードD100と、抵抗器Ri1及びRi2と、エンハンスメント型のFET103と、を含んでいる。FET103のドレイン103dとゲート103gとが接続されており、そのため、FET103はダイオードとして機能する。抵抗Ri1と抵抗Ri2との間の電圧V1が、FET102のゲート102gに入力される。
【0005】
論理回路100では、ダイオードD100のカソード電圧V3は、
V3=Vi-Vdio
であり、FET102のゲート102gの電圧V1は、
V1=V2+(V3-V2)・R2/(R1+R2)
である。なお、VdioはダイオードD100の順方向電圧であり、R1、R2は、それぞれ抵抗器Ri1、Ri2の抵抗値であり、V2はFET103のドレイン103dの電圧である。
【0006】
FET103の閾値電圧がVthである場合、FET103のドレイン103dの電圧V2は、
V2=Vth
である。なお、同一構造で形成されるFET102とFET103とは、同じ閾値電圧Vthを有している。
【0007】
論理回路100は、電源電位Vddと出力端子105間の抵抗値よりもFET102のドレイン102dとソース102sとの間の抵抗値が小さくなると、ロウレベルの出力電圧Voを出力する。ドレイン102dとソース102sとの間の抵抗値が電源電位Vddと出力端子105間の抵抗値よりも低くなるゲート電圧V1の値を、FET102の閾値電圧Vthを僅かに上回る(Vth+α)とすると、上記各式から、
Vth+α=Vth+(Vi-Vdio-Vth)・R2/(R1+R2)
が導かれる。よって論理回路100の出力電圧Voは、入力電圧Viが、
Vi=Vth+Vdio+(R1/R2+1)・α ・・・(1)
であるときにロウレベルに切り換わる。すなわち、入力電圧Viが上記式(1)で示される電圧値よりも低い状態から、上記式(1)で示される電圧値に達したときに、出力電圧Voはハイレベルからロウレベルに切り換わる。
【0008】
一方、レベル変換回路101が設けられずに、入力端子104がFET102のゲート102gに直接接続されていると、入力電圧ViがVth+αに達したところで出力電圧Voのレベルが切り換わる。すなわち、レベル変換回路101を備えることで、論理回路100の出力電圧のレベルが切り換わる入力電圧Viの大きさが、少なくともダイオードD100の順方向電圧Vdioだけ大きくなる。従って、例えばCMOSロジックで動作する前段回路から論理回路100が入力電圧を受け取る場合に、前段回路から入力されるロウレベル電圧をハイレベル電圧と誤認してロウレベル電圧を出力してしまうことが防がれて論理回路100が正常に動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2013/118521号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図8に示される論理回路100では、出力電圧Voをハイレベルからロウレベルに切り換える入力電圧Viは、上記式(1)が示す通りダイオードD100の順方向電圧Vdioに依存する。すなわち順方向電圧Vdioが小さければ(大きければ)、より小さい(大きい)入力電圧Viで出力電圧Voがロウレベルに転じる。この点に関して、PN接合を有する一般的なダイオードの順方向電圧は負の温度特性を有している。例えば一般的なPN接合のダイオードの順方向電圧は、-数mV/℃程度の負の温度係数を有し得る。従って、図8に示される論理回路100のような従来の論理回路では、周囲温度の変化に応じて、出力電圧をハイレベルからロウレベルに転じさせる入力電圧が、Vdioのようなダイオードの順方向電圧の温度特性の影響で変動するという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

アズビル株式会社
電子回路
1か月前
株式会社大真空
音叉型圧電振動子
22日前
ミツミ電機株式会社
比較回路
1か月前
コーデンシ株式会社
複数アンプ回路
12日前
矢崎総業株式会社
故障検出装置
6日前
住友理工株式会社
接触検知装置
28日前
TDK株式会社
電子部品
1か月前
TDK株式会社
電子部品
1か月前
西部電機株式会社
入力回路及び切替方法
29日前
三菱電機株式会社
半導体素子駆動装置
1か月前
オプテックス株式会社
物体検知装置
26日前
オプテックス株式会社
物体検知装置
26日前
セイコーエプソン株式会社
振動素子
27日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
1か月前
ローム株式会社
リニア電源回路
1か月前
アズビル株式会社
信号出力装置、及び、その生産方法
22日前
株式会社京三製作所
スイッチング増幅器
1か月前
ローム株式会社
半導体装置
26日前
カーネルチップ株式会社
低電圧信号レベルシフタ回路
1か月前
富士電機株式会社
駆動回路
1か月前
ローム株式会社
差動入力回路
12日前
ローム株式会社
DA変換装置
1か月前
ローム株式会社
レベルシフタ
27日前
富士電機株式会社
制御回路及び半導体モジュール
1か月前
愛三工業株式会社
電子回路
14日前
富士電機株式会社
半導体装置
20日前
ローム株式会社
D級増幅回路
26日前
三菱電機株式会社
半導体モジュール
19日前
個人
発振器及びその製造方法、電子機器
11日前
株式会社村田製作所
電力増幅器
1か月前
株式会社日立製作所
半導体装置
1か月前
三菱電機株式会社
信号伝達回路および電力変換装置
4日前
株式会社村田製作所
電力増幅装置
29日前
株式会社村田製作所
弾性波装置およびマルチプレクサ
1か月前
株式会社村田製作所
弾性波装置およびマルチプレクサ
26日前
オークマ株式会社
PWM制御装置
21日前
続きを見る