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公開番号2025054866
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164059
出願日2023-09-26
発明の名称樹脂複合体及び成形体並びに樹脂複合体の製造方法及び成形体の製造方法
出願人エスエスピー株式会社,オーウエル株式会社
代理人個人
主分類C09D 201/00 20060101AFI20250331BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、熱硬化性の粉体塗料を含む、熱成形が可能な熱可塑性樹脂複合体の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の樹脂複合体10は、静電塗装法又は流動浸漬法に用いられる塗料用粉体20と、無機アルカリ30と、熱可塑性樹脂40と、を含み、熱成形が可能である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
静電塗装法又は流動浸漬法に用いられる塗料用粉体と、
無機アルカリと、
熱可塑性樹脂と、
を含み、
熱成形が可能である、
樹脂複合体。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記塗料用粉体は、熱成膜性樹脂と、架橋剤とを含む、
請求項1に記載の樹脂複合体。
【請求項3】
請求項2に記載の樹脂複合体を含んで構成され、定められた形状を有する、
構造体。
【請求項4】
水溶性の無機アルカリを水に溶解させた溶解水を、静電塗装法又は流動浸漬法に用いられる塗料用粉体と混合させた混合体を生成する第1工程と、
前記混合体に熱可塑性樹脂を混合させる第2工程と、
を含む、
請求項1又は2に記載の樹脂複合体の製造方法。
【請求項5】
水溶性の無機アルカリを水に溶解させた溶解水を、静電塗装法又は流動浸漬法に用いられる塗料用粉体と混合させた混合体を生成する第1工程と、
前記混合体を乾燥させて乾燥体を生成する第2工程と、
前記乾燥体に熱可塑性樹脂を混合させる第3工程と、
を含む、
請求項1又は2に記載の樹脂複合体の製造方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法により樹脂複合体を製造する工程と、
当該工程で製造された樹脂複合体を、定められた形状を有する構造体にする工程と、
を含む、
構造体の製造方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法により樹脂複合体を製造する工程と、
当該工程で製造された樹脂複合体を、定められた形状を有する構造体にする工程と、
を含む、
構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂複合体及び成形体並びに樹脂複合体の製造方法及び成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
環境負荷低減の意識が高まり、環境配慮型商品への置換が求められている、塗料組成物においても、有機溶剤を含まず、低公害でかつ作業性の高く、環境への負荷がより小さい粉体塗料が注目されている。静電塗装法や流動浸漬法により用いられる、このような粉体塗料は比較的安価であること、更に、熱硬化性である粉体塗料は、着色が容易で、基材への密着性が高く、防さび性、耐候性、耐久性の高い熱硬化膜となることから、電子部品、OA機器、家電製品、建材、自動車部品等への需要が旺盛である。
【0003】
静電塗装法とは、電気的に接合した塗装対象物と塗料噴霧装置との間に電圧をかけ、双方間に静電界を形成し、粉体塗料を帯電させて、塗装対象物上に粉体塗料の膜を形成させる方法である。流動浸漬法とは、粉体塗料をエアーなどにより舞い上げて、この領域に予め加熱した塗装対象の表面に粉体塗料膜を形成させる方法である。
【0004】
このような塗装法に用いられる熱硬化性の粉体塗料は、基本的に加熱より溶融・成膜し架橋点を有するオリゴマー又はポリマー粒子と、このポリマーに相溶する架橋剤粒子との組み合わせで構成され、塗装対象物の表面に定着させて成膜処理及び硬化処理が施される。架橋方法の種類によりε―カプロラクタムを用いたブロックイソシアネートと水酸基の反応を利用するもの、ブロックイソシアネートと両末端にエポキシ基を有するビスフェノールA型のエポキシ樹脂を、オキサゾリドン環を形成し硬化させるもの(非特許文献1)、同じく両末端にエポキシを有したビスフェノールA型のエポキシ樹脂を、ε―カプロタクタムで架橋するもの(非特許文献2)や、エポキシ基とジシアンジアミドの結合反応を利用するもの(非特許文献3)、ポリエステルの両末端のカルボン酸を利用して、例えばトリグリジルイソシヌルレートのような多官能エポキシ化合物で硬化させるもの(非特許文献4)、エステル化反応を利用するものなどがある。
【0005】
しかし、エポキシ系材料やε―カプロラクタムなどはタンパク質等の生体構成物質とも反応することから環境毒性があることが知られており、近年より環境負荷の小さな化合物としてβ―ヒドロキシアルキルアミド(特許文献1)が開発されるに及んで、この材料と多価カルボン型のポリエステルを脱水縮合反応で架橋させる方法(通称 プリミド硬化型 非特許文献2)が主流となりつつある。
【0006】
非常に利点の多い粉体塗料ではあるが、塗装中に、基材上に定着できなかった粉体粒子は再利用して用いることができるものの、粒子同士や被塗物との衝突などにより、粒子サイズが次第に小さくなり、適度な塗設量が得られなくなると、廃棄処分となる。この量は、投入された粉体塗料の1割から2割を越えており、大きな問題となっていた。更に、ポリマー粒子と架橋剤粒子は、一度と混合してしまうと、再分離することは難しく、特許文献2のように残渣物は硬化させて別の目的物と用いる他、利用方法は知られていないのが現状であった。
【0007】
一方、汎用型の熱可塑性樹脂は射出成形、押出し成形、真空成形など多用な成形方法が可能で、配送用の包材、商品展示棚、簡易構造物などその利用範囲は非常に広範囲に亘り、このような用途に粉体塗料を利用できれば、従来の廃棄処理分を再利用できることになる。特許文献3には、ポリエステルを用いた粉体塗料に、レベリング剤や顔料などと同じく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABSなどの熱可塑性樹脂などを添加してもよいとの記載があるが、目的は熱硬化膜に関するものであり、熱成形が可能となるような複合体、即ち粉体塗料を熱可塑性樹脂の増量剤として用いることを目的とするものではなかった。しかし、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、PETなどの汎用型熱可塑性に粉体塗料を複合させた場合、まず、混練時の温度域が180℃から300℃程度となるために、架橋剤を含む粉体塗料は、それ自体で硬化が進み、熱可塑性樹脂から分離、固化するという問題があり、複合体を製造することが困難であった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
熱硬化性樹脂、vol.6、No.2、p87-93(1985)
ネットワークポリマー、vol.38、No.2(2017)
熱硬化性樹脂、vol.8、No.3、p141-151(1987)
DNTコーティング技報、vol.10、p32-37、(2010)
【特許文献】
【0009】
特表2010-508424号公報
特許第6564988号公報
特公昭62-236870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、熱硬化性の粉体塗料を含む、熱成形が可能な熱可塑性樹脂複合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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