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公開番号2025054599
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163723
出願日2023-09-26
発明の名称車載充電装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類B60L 53/22 20190101AFI20250331BHJP(車両一般)
要約【課題】外部交流電源からの電力により車載の直流電源を充電する車載充電装置を、安全性を確保しつつ、システムコストを抑制して構成する。
【解決手段】交流電力を第1の直流電力に変換する第1回路1は第1スイッチング素子11Sを用いて構成されたフルブリッジ回路111を備え、外部交流電源4の商用周波数に応じた第1スイッチング周波数でスイッチング制御される。第1の直流電力を第1直流電源3の側の第2の直流電力及び第2直流電源30の側の第3の直流電力に変換する第2回路2は、トランスTを備えたトリプル・アクティブ・ブリッジ回路を備え、第2スイッチング素子21S,22S,23Sを用いて構成された一次側ブリッジ回路211、二次側第1ブリッジ回路212、二次側第2ブリッジ回路213は、商用周波数より高い10kHz以上の第2スイッチング周波数でスイッチング制御される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1直流電源と、前記第1直流電源とは電気的に絶縁された第2直流電源とを、外部交流電源から供給される電力によって充電する車載充電装置であって、
前記外部交流電源の側の交流電力を第1の直流電力に変換する第1回路と、
前記第1の直流電力を前記第1直流電源の側の第2の直流電力に変換すると共に、前記第1の直流電力を前記第2直流電源の側の第3の直流電力に変換する第2回路と、
前記第1回路と前記第2回路との間に配置されて前記第1の直流電力における第1の直流電圧を平滑化する直流リンクキャパシタと、を備え、
前記第1回路は、
第1スイッチング素子を用いて構成されたフルブリッジ回路と、
前記フルブリッジ回路の一方のレッグの中点と前記外部交流電源との間に接続された入力インダクタと、を備え、
前記第2回路は、
一次側コイルと、二次側第1コイルと、二次側第2コイルと、を備えたトランスと、
前記一次側コイルに接続された一次側ブリッジ回路と、
前記二次側第1コイルに接続された二次側第1ブリッジ回路と、
前記二次側第2コイルに接続された二次側第2ブリッジ回路と、を備え、前記交流電力の力率改善機能と、前記第1直流電源に印加する第1バッテリ電圧の生成機能と、前記第2直流電源に印加する第2バッテリ電圧の生成機能と、を少なくとも有するトリプル・アクティブ・ブリッジ回路を備え、
前記一次側ブリッジ回路、前記二次側第1ブリッジ回路、及び前記二次側第2ブリッジ回路は、前記第1スイッチング素子とは異なる第2スイッチング素子を用いて構成され、
前記第1スイッチング素子は、前記交流電力の周波数である商用周波数に応じた第1スイッチング周波数でスイッチング制御され、
前記第2スイッチング素子は、前記商用周波数より高い10kHz以上の第2スイッチング周波数でスイッチング制御される、車載充電装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記入力インダクタは、前記第1回路に代えて前記第2回路に備えられ、前記一次側ブリッジ回路の一方のレッグの中点と前記一次側コイルの一端との間に接続されている、又は、
前記入力インダクタは、前記第1回路に代えて前記第2回路に備えられた第1入力インダクタ及び第2入力インダクタであり、
前記第1入力インダクタは、前記二次側第1ブリッジ回路の一方のレッグの中点と前記二次側第1コイルの一端との間に接続され、
前記第2入力インダクタは、前記二次側第2ブリッジ回路の一方のレッグの中点と前記二次側第2コイルの一端との間に接続されている、請求項1に記載の車載充電装置。
【請求項3】
前記第1スイッチング素子は、シリコンスイッチング素子であり、
前記第2スイッチング素子は、炭化シリコンスイッチング素子、窒化ガリウムスイッチング素子、及び酸化ガリウムスイッチング素子を含む高速スイッチング素子である、請求項1又は2に記載の車載充電装置。
【請求項4】
スイッチング回路とチョークコイルとを備え、前記第2の直流電力を第4の直流電力に変換するチョッパ回路、又は、スイッチング回路とチョークコイルとを備え、前記第3の直流電力を第4の直流電力に変換するチョッパ回路を備え、
前記チョッパ回路が、前記第2の直流電力を前記第4の直流電力に変換する場合、前記第1直流電源を前記第4の直流電力により充電すると共に、前記第2直流電源を前記第3の直流電力により充電し、
前記チョッパ回路が、前記第3の直流電力を前記第4の直流電力に変換する場合、前記第1直流電源を前記第2の直流電力により充電すると共に、前記第2直流電源を前記第4の直流電力により充電し、
前記スイッチング回路は、前記第1直流電源に流れる第1バッテリ電流及び前記第2直流電源に流れる第2バッテリ電流における、前記交流電力の周波数の高調波成分の脈動が小さくなるようにスイッチング制御される、請求項1又は2に記載の車載充電装置。
【請求項5】
中性点で互いに接続された複数相のステータコイルを備えた回転電機に、直流と交流との間で電力を変換するインバータを介して、前記第1直流電源及び前記第2直流電源の内、前記第4の直流電力により充電される対象直流電源が接続され、
前記チョッパ回路は、
前記スイッチング回路が前記インバータを用いて構成され、
前記チョークコイルが複数相の前記ステータコイルを用いて構成され、
複数相の前記ステータコイルの前記中性点が前記対象直流電源の正極に接続されている、請求項4に記載の車載充電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車載充電装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特表2022-503713号公報には、電気自動車やハイブリッド自動車などの車輪の駆動力源として回転電機を備えた車両に搭載された直流電源を、車両に搭載された状態で充電する車載充電装置(オンボードチャージャー、Onboard Charger)が開示されている。この文献の図1には、外部交流電源(110)から電力の供給を受けて、車載の直流電源(140)を充電する車載充電装置の模式的なブロック図が示されている。この車載充電装置は、外部交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換する交流直流変換器(120)と、変換された直流電力に含まれる脈動成分を低減させつつ変圧して直流電源に供給する直流直流変換器(130)とを備えている。
【0003】
図7は、そのような車載充電装置の1つの形態(第1の従来例の車載充電装置(10X))を例示している。交流直流変換器(1)は、入力インダクタ(Li)と、フルブリッジ回路(111)とを備えて構成することができる。また、直流直流変換器(2)は、トランス(T)と、トランス(T)の一次側に配置されたフルブリッジ回路(211)と、トランス(T)の二次側に配置されたフルブリッジ回路(212)とを備えたデュアル・アクティブ・ブリッジ(DAB:Dual Active Bridge)回路として構成することができる。フルブリッジ回路(111)を備えた交流直流変換器(1)は、交流電力から変換される直流電力の力率を改善する力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路としても機能する。また、フルブリッジ回路(111)は、交流電力の周波数の2倍高調波の脈動を抑制するようにもスイッチング制御される。直流直流変換器(2)は、デュアル・アクティブ・ブリッジ回路により直流電力の脈動成分をさらに低減させて充電電流を直流電源(3)に提供する。
【0004】
また、近年普及が著しい電気自動車では、車輪の駆動力源となる回転電機(走行モータ)以外にも、比較的高い出力(仕事量)が要求されるモータが搭載される場合がある。例えば、車室内の冷房及び暖房を行うエアコンディショナを構成する装置(コンプレッサ等)を駆動するモータ、車輪の駆動装置(走行モータ、ギヤ機構等)の潤滑、冷却を行うための流体(例えば油)を循環させるポンプを駆動するモータなどである。そして、これらのモータに電力を供給するために、走行モータに接続される直流電源(第1直流電源)の他に、第2直流電源が備えられる場合もある。図8に第2の従来例の車載充電装置(10Y)として例示するように、第1直流電源(3)だけでなく、第2直流電源(30)も外部交流電源(4)から充電可能であることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2022-503713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図7及び図8に例示した車載充電装置は、複数のブリッジ回路を備えており、車載充電装置の全体として多くのスイッチング素子が用いられている。これらのスイッチング素子は、直流電源を充電するための直流電力における脈動成分を小さくするために、外部交流電源の周波数に対して少なくとも数10倍以上高い周波数で、例えばパルス幅変調制御によってスイッチング制御される。このため、スイッチング損失も大きくなる傾向があり、車載充電装置のシステム効率が低下し、システムコストが高くなる場合がある。また、近年、充電可能な二次電池の性能の向上も著しく、充電の際にも従来よりも振幅の大きい脈動を有する充電電流が許容可能となる可能性がある。従って、交流から直流への電力変換の際に生じる脈動成分を低減する度合いを従来よりも小さくできる可能性がある。但し、車両の乗員に対して高い安全性を従来通りに維持する観点では、外部交流電源の側と直流電源の側との間には従来通り絶縁回路が存在することが好ましい。
【0007】
上記背景に鑑みて、外部交流電源からの電力により車載の直流電源を充電する車載充電装置を、安全性を確保しつつ、システムコストを抑制して構成することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記に鑑みた車載充電装置は、第1直流電源と、前記第1直流電源とは電気的に絶縁された第2直流電源とを、外部交流電源から供給される電力によって充電する車載充電装置であって、前記外部交流電源の側の交流電力を第1の直流電力に変換する第1回路と、前記第1の直流電力を前記第1直流電源の側の第2の直流電力に変換すると共に、前記第1の直流電力を前記第2直流電源の側の第3の直流電力に変換する第2回路と、前記第1回路と前記第2回路との間に配置されて前記第1の直流電力における第1の直流電圧を平滑化する直流リンクキャパシタと、を備え、前記第1回路は、第1スイッチング素子を用いて構成されたフルブリッジ回路と、前記フルブリッジ回路の一方のレッグの中点と前記外部交流電源との間に接続された入力インダクタと、を備え、前記第2回路は、一次側コイルと、二次側第1コイルと、二次側第2コイルと、を備えたトランスと、前記一次側コイルに接続された一次側ブリッジ回路と、前記二次側第2コイルに接続された二次側第2ブリッジ回路と、を備え、前記交流電力の力率改善機能と、前記第1直流電源に印加する第1バッテリ電圧の生成機能と、前記第2直流電源に印加する第2バッテリ電圧の生成機能と、を少なくとも有するトリプル・アクティブ・ブリッジ回路を備え、前記一次側ブリッジ回路、前記二次側第1ブリッジ回路、及び前記二次側第2ブリッジ回路は、前記第1スイッチング素子とは異なる第2スイッチング素子を用いて構成され、前記第1スイッチング素子は、前記交流電力の周波数である商用周波数に応じた第1スイッチング周波数でスイッチング制御され、前記第2スイッチング素子は、前記商用周波数より高い10kHz以上の第2スイッチング周波数でスイッチング制御される。
【0009】
この構成によれば、商用周波数に応じた第1スイッチング周波数でスイッチング制御される第1回路では、交流電力から変換された直流電力に大きな脈動成分が残るものの第1の直流電力を得ることができる。第1スイッチング素子は第1スイッチング周波数でスイッチング制御されるので、第1回路のスイッチング損失も低く抑え易い。第1スイッチング周波数に比べておよそ1000倍程度の高速の第2スイッチング周波数でスイッチング制御されるトリプル・アクティブ・ブリッジ回路を備えた第2回路では、高速スイッチングによって、交流成分が多く残っている第1の直流電力における電流位相と電圧位相とを調整して力率改善を行うことができ、さらに、第1の直流電力に重畳されている脈動成分の振幅を減衰させ易く、適切な第2の直流電力及び第3の直流電力を得ることができる。また、第1の回路から出力される第1の直流電力には、脈動成分の大きな低減が必要とされないため、第1回路と第2回路との間に配置される直流リンクキャパシタの容量も小さく抑え易い。このため、直流リンクキャパシタの体格も小さく抑え易く、車載充電装置の規模も小さく抑え易い。また、トリプル・アクティブ・ブリッジ回路は、トランスを備えており、外部交流電源の側の回路と、第1直流電源及び第2直流電源の側の回路とが絶縁されることで、安全性も向上させ易い。このように、本構成によれば、外部交流電源からの電力により車載の直流電源を充電する車載充電装置を、安全性を確保しつつ、システムコストを抑制して構成することができる。
【0010】
車載充電装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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