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公開番号2025057117
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166791
出願日2023-09-28
発明の名称回転電機及び回転電機の製造方法
出願人株式会社アイシン
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 9/19 20060101AFI20250402BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ステータコアにカバー部材を効率的に固定する。
【解決手段】複数のティース部を有する鉄心コアを準備する工程と、複数のスロットに発泡材料により形成される絶縁紙を配置する配置工程と、コイルエンド部が形成される態様で鉄心コアにコイル線を巻装する巻装工程と、コイルエンド部を軸方向外側、径方向内側、及び径方向外側から覆うカバー部材を、鉄心コアに組み付ける組付工程と、絶縁紙を発泡させる発泡工程と、を備え、カバー部材は、軸方向に視て環状の形態を有し、かつ、複数のスロットのうちの少なくとも1つのスロットに挿入される突起部を有し、発泡工程は、発泡した絶縁紙により突起部が鉄心コアを押圧している押圧状態を形成することを含む、回転電機の製造方法が開示される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
複数のティース部を有する鉄心コアを準備する工程と、
前記鉄心コアにおける複数の前記ティース部の間に形成される複数のスロットに、発泡材料により形成される絶縁紙を配置する配置工程と、
前記配置工程の後、前記鉄心コアの軸方向端面よりも軸方向外側にコイルエンド部が形成される態様で前記鉄心コアにコイル線を巻装する巻装工程と、
前記巻装工程の後、前記コイルエンド部を軸方向外側、径方向内側、及び径方向外側から覆うカバー部材を、前記鉄心コアに組み付ける組付工程と、
前記組付工程の後、前記絶縁紙を発泡させる発泡工程と、を備え、
前記カバー部材は、軸方向に視て環状の形態を有し、かつ、複数の前記スロットのうちの少なくとも１つの前記スロットに挿入される突起部を有し、
前記発泡工程は、発泡した前記絶縁紙により前記突起部が前記鉄心コアを押圧している押圧状態を形成することを含む、回転電機の製造方法。
続きを表示（約 800 文字）【請求項２】
前記ティース部は、径方向の端部において周方向の寸法が増加する形態であり、
前記押圧状態は、周方向で隣り合う前記ティース部の径方向の端部を前記突起部が径方向に押圧している状態を含む、請求項１に記載の回転電機の製造方法。
【請求項３】
前記発泡工程は、発泡した前記絶縁紙が前記スロットにおける前記鉄心コアと前記コイル線の間を埋める状態を形成することを含む、請求項１又は２に記載の回転電機の製造方法。
【請求項４】
複数のティース部を有する鉄心コアと、
発泡された発泡材料により形成され、前記鉄心コアにおける複数の前記ティース部の間に形成される複数のスロットに配置される絶縁紙と、
前記鉄心コアに巻装され、前記鉄心コアの軸方向端面に対して軸方向外側にコイルエンド部を形成するコイル線と、
前記コイルエンド部を、軸方向外側、径方向内側、及び径方向外側から覆うカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、複数の前記スロットのうちの少なくとも１つの前記スロットに挿入される突起部を有し、
前記突起部は、前記絶縁紙により前記鉄心コアに押圧されている、回転電機。
【請求項５】
前記ティース部は、径方向の端部において周方向の寸法が増加する形態であり、
前記突起部は、周方向で隣り合う前記ティース部の径方向の端部を径方向に押圧している、請求項４に記載の回転電機。
【請求項６】
前記カバー部材は、前記鉄心コアの軸方向端面と前記コイルエンド部と前記絶縁紙との間に、軸方向に視て環状の油路を形成する、請求項４に記載の回転電機。
【請求項７】
前記絶縁紙は、前記スロットにおける前記鉄心コアと前記コイル線の間を埋める、請求項４から６のうちのいずれか１項に記載の回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、回転電機及び回転電機の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
ステータコアの端面にベースプレートやアダプターを設けるとともに、ステータコイルのコイルエンド部をカバーするカバー部材（冷却ジャケット）を設けることで、コイルエンド部を囲繞する環状空間を形成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００６－２７１１５０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記のような従来技術では、ステータコアにカバー部材を固定するために追加の部品（例えば、ベースプレートやアダプター）が必要となり、部品点数の増加の問題が生じる。また、他のバリエーション（例えばカバー部材やベースプレート等を有さないバリエーション）に対して、比較的大きな工程変更が必要となったり、組み付け性が有意に悪化したりするといった製造性の悪化の問題も生じる。
【０００５】
そこで、１つの側面では、本開示は、ステータコアにカバー部材を効率的に固定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
１つの側面では、複数のティース部を有する鉄心コアを準備する工程と、
前記鉄心コアにおける複数の前記ティース部の間に形成される複数のスロットに、発泡材料により形成される絶縁紙を配置する配置工程と、
前記配置工程の後、前記鉄心コアの軸方向端面よりも軸方向外側にコイルエンド部が形成される態様で前記鉄心コアにコイル線を巻装する巻装工程と、
前記巻装工程の後、前記コイルエンド部を軸方向外側、径方向内側、及び径方向外側から覆うカバー部材を、前記鉄心コアに組み付ける組付工程と、
前記組付工程の後、前記絶縁紙を発泡させる発泡工程と、を備え、
前記カバー部材は、軸方向に視て環状の形態を有し、かつ、複数の前記スロットのうちの少なくとも１つの前記スロットに挿入される突起部を有し、
前記発泡工程は、発泡した前記絶縁紙により前記突起部が前記鉄心コアを押圧している押圧状態を形成することを含む、回転電機の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【０００７】
１つの側面では、本開示によれば、ステータコアにカバー部材を効率的に固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
一実施例によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。
モータの斜視図である。
ステータコアの一部の断面図である。
カバー部材の単品状態の斜視図である。
カバー部材の単品状態の平面図（軸方向外側から軸方向に視た平面図）である。
一の突起部を径方向内側から視た斜視図である。
一のスロット（隣り合うティース部の間）に配置される突起部を、径方向内側から視た側面図である。
突起部を通る軸方向位置で軸方向に垂直な平面で切断したときの、一のスロット（隣り合うティース部の間）の断面図である。
油路を利用した冷却システムの一例を概略的に示す図である。
本実施例によるモータの製造方法の流れを概略的に示すフローチャートである。
ステータコアに絶縁紙が挿入されている状態を、軸方向に垂直な平面で切断して示す断面図である。
突起部を通る軸方向位置で軸方向に垂直な平面で切断したときの、絶縁紙の発泡前の一のスロットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。また、図面では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
【００１０】
図１は、一実施例によるモータ１の断面構造を概略的に示す断面図である。図２は、モータ１の斜視図である。図１及び図２には、モータ１の軸方向の一方側だけが図示されているが、他方側も同様であってよい。図３は、ステータコア２１１の一部の断面図である。
（【００１１】以降は省略されています）

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