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公開番号2025059897
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170281
出願日2023-09-29
発明の名称電力変換装置
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250403BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】直流リンクコンデンサとリアクトルとを含む回路のLC共振により電源電流に発生する高調波を抑制する。
【解決手段】電力変換装置(10)に、コンデンサ(C)と並列に接続され、スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)を有し、コンデンサ(C)とリアクトル(L)とを含む回路のLC共振を抑制するインバータ回路(13)を設ける。交流電源(20)からコンバータ回路(11)に電流が流れない非導通期間から、交流電源(20)からコンバータ回路(11)に電流が流れる導通期間に移行する移行タイミングを起点とするLC共振の半周期の期間において、コンデンサ(C)からインバータ回路(13)に流れる電流の積分値が0以下となるように、制御部(40)にインバータ回路(13)を制御させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
単相の交流電源(20)から出力される交流を整流して出力する整流回路(11)と、
複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)を有し、前記整流回路(11)により出力された直流を、前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のスイッチング動作により交流に変換して第1負荷(30)に供給する第1のインバータ回路(13)と、
前記第1のインバータ回路(13)の入力ノード間に接続され、前記整流回路(11)の出力電圧の変動を許容し、前記スイッチング動作に起因するリプル電圧を抑制するように容量値が設定されている直流リンクコンデンサ(C)と、
前記整流回路(11)と前記第1のインバータ回路(13)との間、又は前記交流電源(20)と前記整流回路(11)との間に接続されたリアクトル(L)と、
前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れない非導通期間を有するように前記第1のインバータ回路(13)を制御する制御部(40)とを備えた電力変換装置であって、
前記直流リンクコンデンサ(C)と並列に接続され、少なくとも1つのスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz,141)を有し、前記直流リンクコンデンサ(C)と前記リアクトル(L)とを含む回路のLC共振を抑制する共振抑制部(13,14)を備え、
前記制御部(40)は、前記非導通期間から、前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れる導通期間に移行する移行タイミング(t1)を起点とする前記LC共振の半周期の期間(T1)において、前記直流リンクコンデンサ(C)から前記共振抑制部(13,14)に流れる電流の積分値が0以下となるように、前記共振抑制部(13,14)を制御することを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記制御部(40)は、前記移行タイミング(t1)において、前記直流リンクコンデンサ(C)から前記共振抑制部(13,14)に流れる電流が0以下となるように、前記共振抑制部(13,14)を制御することを特徴とする電力変換装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記共振抑制部(13,14)は、前記第1のインバータ回路(13)であり、
前記第1負荷(30)は、モータ(30)であることを特徴とする電力変換装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電力変換装置において、
前記モータ(30)は、圧縮機のモータ(30)であることを特徴とする電力変換装置。
【請求項5】
請求項1に記載の電力変換装置において、
互いに直列に接続された容量素子(143)及び共振抑制回路用スイッチング素子(141)を有し、前記直流リンクコンデンサ(C)と並列に接続された共振抑制回路(14)を備え、
前記共振抑制部(13,14)は、前記共振抑制回路(14)であり、
前記制御部(40)は、前記移行タイミング(t1)を、前記容量素子(143)の電圧が前記直流リンクコンデンサ(C)の電圧よりも高いタイミングとすることを特徴とする電力変換装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電力変換装置において、
前記共振抑制回路(14)は、前記共振抑制回路用スイッチング素子(141)と並列にそのカソードを前記容量素子(143)側に向けて接続されたダイオード(144)をさらに有することを特徴とする電力変換装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電力変換装置において、
前記容量素子(143)には、当該容量素子(143)の電圧を交流に変換して前記第1負荷(30)とは異なる第2負荷(60)に供給する第2のインバータ回路(145)が接続されていることを特徴とする電力変換装置。
【請求項8】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記制御部(40)は、前記直流リンクコンデンサ(C)の電圧(v
dc
)の検出値に基づいて前記共振抑制部(13,14)を制御することを特徴とする電力変換装置。
【請求項9】
単相交流電源から出力される交流を整流して出力する整流回路(11)と、
複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)を有し、前記整流回路(11)により出力された直流を、前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のスイッチング動作により交流に変換して負荷(30)に供給するインバータ回路(13)と、
前記インバータ回路(13)の入力ノード間に接続され、前記整流回路(11)の出力電圧の変動を許容し、前記スイッチング動作に起因するリプル電圧を抑制するように容量値が設定されている直流リンクコンデンサ(C)と、
前記整流回路(11)と前記インバータ回路(13)との間、又は前記交流電源(20)と前記整流回路(11)との間に接続されたリアクトル(L)と、
前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れない非導通期間を有するように前記インバータ回路(13)を制御する制御部(40)とを備えた電力変換装置であって、
前記直流リンクコンデンサ(C)と並列に接続され、少なくとも1つのスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz,141,145a)を有し、前記直流リンクコンデンサ(C)と前記リアクトル(L)とを含む回路のLC共振を抑制する共振抑制部(13,14)を備え、
前記制御部(40)が、前記共振抑制部(13,14)を動作させることにより、前記非導通期間から、前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れる導通期間に移行する移行タイミング(t1)を起点とする前記LC共振の3周期の共振抑制期間において、前記LC共振による前記リアクトル(L)の磁気エネルギーの脈動に相関する物理量を80%よりも大きく減衰させることを特徴とする電力変換装置。
【請求項10】
三相の交流電源(20)から出力される交流を整流して出力する整流回路(11)と、
複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)を有し、前記整流回路(11)により出力された直流を、前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のスイッチング動作により交流に変換して負荷に供給するインバータ回路(13)と、
前記インバータ回路(13)の入力ノード間に接続され、前記整流回路(11)の出力電圧の変動を許容し、前記スイッチング動作に起因するリプル電圧を抑制するように容量値が設定されている直流リンクコンデンサ(C)と、
前記整流回路(11)と前記インバータ回路(13)との間、又は前記交流電源(20)と前記整流回路(11)との間に接続されたリアクトル(L)と、
前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に、前記三相のうちの所定の相の電流が流れない非導通期間を有するように前記インバータ回路(13)を制御する制御部(40)とを備えた電力変換装置であって、
前記直流リンクコンデンサ(C)と並列に接続され、少なくとも1つのスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz,141,145a)を有し、前記直流リンクコンデンサ(C)と前記リアクトル(L)とを含む回路のLC共振を抑制する共振抑制部(13,14)を備え、
前記制御部(40)が、前記共振抑制部(13,14)を動作させることにより、前記非導通期間から、前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に前記所定の相の電流が流れる導通期間に移行する移行タイミング(t1)を起点とする前記LC共振の3周期の共振抑制期間において、前記LC共振による前記リアクトル(L)の磁気エネルギーの脈動に相関する物理量を80%よりも大きく減衰させることを特徴とする電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、交流電源から出力される電力を変換して負荷に供給する電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された電力変換装置は、交流電源から出力される交流を整流して出力する整流回路と、複数のスイッチング素子を有し、前記整流回路により出力された直流を、前記スイッチング素子のスイッチング動作により交流に変換して負荷に供給するインバータ回路と、前記インバータ回路の入力ノード間に接続され、前記整流回路の出力電圧の変動を許容し、前記スイッチング動作に起因するリプル電圧を抑制するように容量値が設定されている直流リンクコンデンサと、前記交流電源と前記整流回路との間に接続されたリアクトルと、前記インバータ回路を制御する制御部とを備えている。この電力変換装置では、交流電源から整流回路に電流が流れない非導通期間を有するように制御部がインバータ回路を制御することにより、モーダ電流実効値を小さくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6566105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、前記非導通期間から、交流電源から整流回路に電流が流れる導通期間に移行した直後、直流リンクコンデンサとリアクトルとを含む回路のLC共振により、交流電源から整流回路に流れる電源電流に高調波成分が重畳する。
【0005】
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、直流リンクコンデンサとリアクトルとを含む回路のLC共振により電源電流に発生する高調波を抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、単相の交流電源(20)から出力される交流を整流して出力する整流回路(11)と、複数のスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)を有し、前記整流回路(11)により出力された直流を、前記スイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz)のスイッチング動作により交流に変換して第1負荷(30)に供給する第1のインバータ回路(13)と、前記第1のインバータ回路(13)の入力ノード間に接続され、前記整流回路(11)の出力電圧の変動を許容し、前記スイッチング動作に起因するリプル電圧を抑制するように容量値が設定されている直流リンクコンデンサ(C)と、前記整流回路(11)と前記第1のインバータ回路(13)との間、又は前記交流電源(20)と前記整流回路(11)との間に接続されたリアクトル(L)と、前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れない非導通期間を有するように前記第1のインバータ回路(13)を制御する制御部(40)とを備えた電力変換装置であって、前記直流リンクコンデンサ(C)と並列に接続され、少なくとも1つのスイッチング素子(Su,Sv,Sw,Sx,Sy,Sz,141)を有し、前記直流リンクコンデンサ(C)と前記リアクトル(L)とを含む回路のLC共振を抑制する共振抑制部(13,14)を備え、前記制御部(40)は、前記非導通期間から、前記交流電源(20)から前記整流回路(11)に電流が流れる導通期間に移行する移行タイミング(t1)を起点とする前記LC共振の半周期の期間(T1)において、前記直流リンクコンデンサ(C)から前記共振抑制部(13,14)に流れる電流の積分値が0以下となるように、前記共振抑制部(13,14)を制御することを特徴とする。
【0007】
第1の態様では、移行タイミング(t1)を起点とするLC共振の半周期の期間において、直流リンクコンデンサ(C)から共振抑制部(13,14)に流れる電流の積分値を0以下となるように制御するので、当該積分値が0を超える場合に比べ、電源電流(i
in
)の高調波を抑制できる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記制御部(40)は、前記移行タイミング(t1)において、前記直流リンクコンデンサ(C)から前記共振抑制部(13,14)に流れる電流が0以下となるように、前記共振抑制部(13,14)を制御することを特徴とする。
【0009】
第2の態様では、移行タイミング(t1)において、直流リンクコンデンサ(C)から前記共振抑制部(13,14)に流れる電流を0以下とするので、当該電流が0を超える場合に比べ、電源電流(i
in
)の高調波を抑制できる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記共振抑制部(13,14)は、前記第1のインバータ回路(13)であり、前記第1負荷(30)は、モータ(30)であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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