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公開番号2025060152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170703
出願日2023-09-29
発明の名称固定子製造方法、固定子及びモータ
出願人ニデック株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 15/026 20250101AFI20250403BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】積層鉄心のスロット内に絶縁紙をより容易に挿入可能な固定子の製造方法を提供する。
【解決手段】固定子製造方法は、板状の鉄心片形成部を、幅方向の一方に変形させつつ螺旋状に巻くことにより得られる積層鉄心と、スロット内に挿入される絶縁紙と、を備えた固定子の製造方法である。固定子製造方法は、プレス成形によって、鋼板から前記鉄心片形成部を打ち抜くプレス工程と、中心軸を中心として回転する円柱状のロール部材の外周面上で周方向に並ぶとともに前記中心軸に沿って延びる複数の突出部上に、前記絶縁紙を装着する装着工程と、前記スロット内に、前記突出部及び前記絶縁紙を挿入した状態で、前記ロール部材を回転させることにより、前記鉄心片形成部を前記幅方向の一方に変形させつつ前記ロール部材の外周面上に螺旋状に巻き付けて、前記鉄心片形成部をその厚み方向に積層する積層工程と、を有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
帯状のバックヨーク形成部と、前記バックヨーク形成部から前記バックヨーク形成部の幅方向の一方に突出する複数のティース形成部とを有する板状の鉄心片形成部を、前記幅方向の一方に変形させつつ螺旋状に巻くことにより得られる積層鉄心と、
前記ティース形成部同士の間に位置するスロット内に挿入される絶縁紙と、
を備えた固定子の製造方法であって、
プレス成形によって、鋼板から前記鉄心片形成部を打ち抜くプレス工程と、
中心軸を中心として回転する円柱状のロール部材の外周面上で周方向に並ぶとともに前記中心軸に沿って延びる複数の突出部上に、前記絶縁紙を装着する装着工程と、
前記スロット内に、前記突出部及び前記絶縁紙を挿入した状態で、前記ロール部材を回転させることにより、前記鉄心片形成部を前記幅方向の一方に変形させつつ前記ロール部材の外周面上に螺旋状に巻き付けて、前記鉄心片形成部をその厚み方向に積層する積層工程と、
を有する、
固定子製造方法。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
請求項１に記載の固定子製造方法において、
前記プレス工程では、前記鋼板から複数の前記鉄心片形成部を並べて打ち抜いて、
前記積層工程では、前記複数の鉄心片形成部を、厚み方向に重ねた状態で、前記ロール部材の回転によって前記幅方向の一方に変形させつつ前記ロール部材の外周面上に螺旋状に巻き付けて、前記複数の鉄心片形成部をそれらの厚み方向に積層する、
固定子製造方法。
【請求項３】
請求項２に記載の固定子製造方法において、
前記積層工程では、前記複数の鉄心片形成部を、前記プレス工程によってそれらの端部に形成される突起部を有する厚み方向一方の面同士、または、前記プレス工程によってそれらの端部に形成される曲面部を有する厚み方向他方の面同士を対向させて、厚み方向に重ねた状態で、前記ロール部材の回転によって前記幅方向の一方に変形させつつ前記ロール部材の外周面上に螺旋状に巻き付けて、前記複数の鉄心片形成部をそれらの厚み方向に積層する、
固定子製造方法。
【請求項４】
請求項１から請求項３のいずれか一つに記載の固定子製造方法において、
前記装着工程では、前記絶縁紙のうち前記中心軸の軸方向の端部に位置する部分を、前記突出部側とは反対側である外側に折り曲げた状態で、前記突出部上に装着する、
固定子製造方法。
【請求項５】
円筒状のコアバック部と、前記コアバック部の径方向内周側から径方向内方に延びる複数のティース部とを有し、鋼板が厚み方向に積層された積層鉄心と、
前記ティース部同士の間に位置するスロット内に収容された絶縁紙と、
を備えた固定子であって、
前記鋼板の厚み方向の一方の面は、端部に曲面部を有し、
前記鋼板の厚み方向の他方の面は、端部に突起部を有し、
前記積層鉄心を構成する鋼板のうち一部の鋼板における積層方向の一方側に、前記一方の面が位置し、
前記積層鉄心を構成する鋼板のうち他の鋼板における積層方向の一方側に、前記他方の面が位置している、
固定子。
【請求項６】
請求項５に記載の固定子において、
前記絶縁紙における前記積層方向の端部は、前記固定子を前記積層方向に見て、前記スロットの外方に向かって折り曲げられている、
固定子。
【請求項７】
請求項５に記載の固定子において、
前記鋼板は、軸線を中心として螺旋状に延びて厚み方向に積層可能な帯板部材であり、
前記積層鉄心は、前記鋼板が前記厚み方向に積層された積層体である、
固定子。
【請求項８】
請求項７に記載の固定子において、
前記積層鉄心は、複数の前記鋼板がそれらの厚み方向に重ねられた状態で、前記厚み方向に積層された積層体である、
固定子。
【請求項９】
請求項５から請求項８のいずれか一つに記載の固定子を備えたモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、固定子製造方法、固定子及びモータに関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
複数の電磁鋼板が積層された積層鉄心と、前記積層鉄心のスロット内に収容された絶縁紙とを備えた固定子が知られている。このような固定子として、例えば、複数の電磁鋼板が積層された積層鋼板部を備え、前記電磁鋼板は、巻線が巻回されるティース部を含み、前記ティース部の間に設けられたスロットに、シート状の絶縁部材が挿入されるモータコアが開示されている（例えば、特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１６－１７１６５２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、一般的に、固定子の製造方法では、電磁鋼板を積層することによって積層鉄心を形成した後に、前記積層鉄心のスロット内に絶縁紙を軸方向に挿入する。前記電磁鋼板は、例えばプレス成形によって形成される。プレス成形によって打ち抜かれた前記電磁鋼板には、端部に突起部が形成される。
【０００５】
そのため、前記電磁鋼板が積層された前記積層鉄心のスロット内に絶縁紙を軸方向に挿入する際に、前記絶縁紙が前記突起部に引っ掛かる可能性がある。そこで、積層鉄心のスロット内に絶縁紙をより容易に挿入可能な固定子の製造方法が求められている。
【０００６】
本発明の目的は、積層鉄心のスロット内に絶縁紙をより容易に挿入可能な固定子の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の例示的な一実施形態に係る固定子製造方法は、帯状のバックヨーク形成部と、前記バックヨーク形成部から前記バックヨーク形成部の幅方向の一方に突出する複数のティース部とを有する板状の鉄心片形成部を、前記幅方向の一方に変形させつつ螺旋状に巻くことにより得られる積層鉄心と、前記ティース部同士の間に位置するスロット内に挿入される絶縁紙と、を備えた固定子の製造方法である。前記固定子製造方法は、プレス成形によって、鋼板から前記鉄心片形成部を打ち抜くプレス工程と、中心軸を中心として回転する円柱状のロール部材の外周面上で周方向に並ぶとともに前記中心軸に沿って延びる複数の突出部上に、前記絶縁紙を装着する装着工程と、前記スロット内に、前記突出部及び前記絶縁紙を挿入した状態で、前記ロール部材を回転させることにより、前記鉄心片形成部を前記幅方向の一方に変形させつつ前記ロール部材の外周面上に螺旋状に巻き付けて、前記鉄心片形成部をその厚み方向に積層する積層工程と、を有する。
【０００８】
本発明の例示的な一実施形態に係る固定子は、円筒状のコアバック部と、前記コアバック部の径方向内周側から径方向内方に延びる複数のティース部とを有し、鋼板が厚み方向に積層された積層鉄心と、前記ティース部同士の間に位置するスロット内に収容された絶縁紙と、を備えた固定子である。前記鋼板の厚み方向の一方の面は、端部に曲面部を有し、前記鋼板の厚み方向の他方の面は、端部に突起部を有する。前記積層鉄心を構成する鋼板のうち一部の鋼板における積層方向の一方側に、前記一方の面が位置し、前記積層鉄心を構成する鋼板のうち他の鋼板における積層方向の一方側に、前記他方の面が位置している。
【０００９】
本発明の例示的な一実施形態に係るモータは、前記固定子を備えたモータである。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、積層鉄心のスロット内に絶縁紙をより容易に挿入可能な固定子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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