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公開番号2025054061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023163242
出願日2023-09-26
発明の名称アルブミン測定用試験片及びアルブミンの測定方法
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類G01N 33/68 20060101AFI20250331BHJP(測定;試験)
要約【課題】測定時の湿度の影響を受けないアルブミン測定用試験片及びアルブミンの測定方法を提供すること。
【解決手段】支持体と、上記支持体上に設けられた試薬保持層とを含む、アルブミン測定用試験片であって、上記試薬保持層は、タンパク質変性剤、SH試薬、ブロモクレゾールパープル、非イオン性界面活性剤、及び、特定の(1)~(4)の式で表される少なくとも1種の化合物を含む、アルブミン測定用試験片。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
支持体と、前記支持体上に設けられた試薬保持層とを含む、アルブミン測定用試験片であって、前記試薬保持層は、タンパク質変性剤、SH試薬、ブロモクレゾールパープル、非イオン性界面活性剤、及び、下記式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物を含む、アルブミン測定用試験片。
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式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R5、R6およびR7はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、
式(3)及び式(4)中、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R16、R17、R18およびR19はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示す。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(1)又は式(2)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4のうち、いずれかの2つがヒドロキシ基であり、いずれかの1つがハロゲンであり、いずれかの1つが水素原子あるいはアルキル基であり、R5、R6、R7のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの1つがハロゲンであり、いずれかの1つが水素原子あるいはアルキル基である、請求項1に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項3】
式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(1)又は式(2)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4のうち、いずれかの2つがヒドロキシ基、いずれかの2つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基であり、R5、R6、R7のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの2つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基である、請求項1に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項4】
式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(3)又は式(4)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(3)および式(4)中、R11、R12、R13、R14、R15中、いずれかの2つがヒドロキシ基であり、いずれかの3つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基であり、R16、R17、R18、R19のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの3つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基である、請求項1に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項5】
前記ハロゲンが臭素である、請求項1、2及び4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項6】
式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、R5、R6およびR7はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、式(3)及び式(4)中、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、R16、R17、R18およびR19はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示す、請求項1から4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項7】
式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物の含有量が、ブロモクレゾールパープルの含有量の0.5質量%~15質量%である、請求項1から4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項8】
タンパク質変性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである、請求項1から4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項9】
SH試薬が、5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)である、請求項1から4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
【請求項10】
非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン基を有する非イオン性界面活性剤である、請求項1から4の何れか一項に記載のアルブミン測定用試験片。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロモクレゾールパープルを用いた、アルブミン測定用試験片及びアルブミンの測定方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
血清アルブミン測定用試験片として、ブロモクレゾールグリーン法(BCG法)を用いた試験片が普及している。BCG法は、グロブリンの影響を受けグロブリンの存在で発色するため、グロブリンの影響を受けずアルブミンとの特異性が高いブロモクレゾールパープル法(BCP法)を用いた試験片が望まれている。
【0003】
特許文献1には、デオキシコール酸、デオキシコール酸アミドなどから選択される1 種以上、及び/またはアスコルビン酸オキシダーゼ及び4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たない緩衝剤を共存させてBCPを用いて糖化蛋白質の測定を行うことが記載されている。さらに、血清中の共存物質の影響を受けやすい弊害を克服する試験片としては、蛋白変性剤、SH試薬を含ませることで還元型アルブミンを酸化型アルブミンに変化させたのち、BCPと反応させる試験片が特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-278898号公報
特開2022-085876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような試験片は血清中の共存物質の影響を受けにくい試験片として有用であるが、このような試験片は、様々な温度湿度範囲で測定されることが想定されるため、試験片の環境温度湿度による測定値に与える影響や、測定前に一時的に維持する環境温度湿度から受ける測定値への影響は可能な限り小さく抑えることが望まれる。しかしながら、ブロモクレゾールパープル(以下、BCPとも表示する)と反応させる試験片を用いてアルブミンを測定する場合において、測定前に一時的に維持される環境温度湿度で測定値が影響を受けること、特に環境湿度の影響を受けることがわかり、環境温度湿度の影響を受けない、BCPと反応させるアルブミン試験片を作製することが課題である。即ち、本発明は、測定時の湿度の影響を受けないアルブミン測定用試験片及びアルブミンの測定方法を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する化合物を含むアルブミン測定用試験片において、環境湿度の影響を受け難くなることを見出した。本発明は上記の知見に基づいて完成したものである。本発明によれば、以下の発明が提供される。
【0007】
<1> 支持体と、上記支持体上に設けられた試薬保持層とを含む、アルブミン測定用試験片であって、上記試薬保持層は、タンパク質変性剤、SH試薬、ブロモクレゾールパープル、非イオン性界面活性剤、及び、下記式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物を含む、アルブミン測定用試験片。
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式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R5、R6およびR7はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、
式(3)及び式(4)中、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R16、R17、R18およびR19はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示す。
<2> 式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(1)又は式(2)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4のうち、いずれかの2つがヒドロキシ基であり、いずれかの1つがハロゲンであり、いずれかの1つが水素原子あるいはアルキル基であり、R5、R6、R7のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの1つがハロゲンであり、いずれかの1つが水素原子あるいはアルキル基である、<1>に記載のアルブミン測定用試験片。
<3> 式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(1)又は式(2)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4のうち、いずれかの2つがヒドロキシ基、いずれかの2つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基であり、R5、R6、R7のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの2つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基である、<1>に記載のアルブミン測定用試験片。
<4> 式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物が、式(3)又は式(4)で表される少なくとも1種の化合物であり、式(3)および式(4)中、R11、R12、R13、R14、R15中、いずれかの2つがヒドロキシ基であり、いずれかの3つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基であり、R16、R17、R18、R19のうち、いずれかの1つがヒドロキシ基であり、いずれかの3つがそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基である、<1>に記載のアルブミン測定用試験片。
<5> 上記ハロゲンが臭素である、<1>、<2>及び<4>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<6> 式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、R5、R6およびR7はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、式(3)及び式(4)中、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示し、R16、R17、R18およびR19はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲンまたは水素原子を示す、<1>から<5>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<7> 式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物の含有量が、ブロモクレゾールパープルの含有量の0.5質量%~15質量%である、<1>から<6>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<8> タンパク質変性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである、<1>から<7>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<9> SH試薬が、5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)である、<1>から<8>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<10> 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン基を有する非イオン性界面活性剤である、<1>から<9>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片。
<11> <1>から<10>の何れか一に記載のアルブミン測定用試験片に、アルブミン含有試料を点着し、試薬保持層における発色を測定することを含む、アルブミンの測定方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアルブミン測定用試験片及びアルブミンの測定方法によれば、測定前の環境温度湿度、特に湿度による影響を小さく抑えられ、正確なアルブミンの測定を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書において「~」は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
【0010】
本発明は、支持体と、上記支持体上に設けられた試薬保持層とを含む、アルブミン測定用試験片であって、上記試薬保持層は、タンパク質変性剤、SH試薬、ブロモクレゾールパープル、非イオン性界面活性剤、及び、下記式(1)~(4)で表される少なくとも1種の化合物を含む、アルブミン測定用試験片である。
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式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R5、R6およびR7はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、
式(3)及び式(4)中、R11、R12、R13、R14およびR15はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示し、R16、R17、R18およびR19はそれぞれ独立にヒドロキシ基、ハロゲン、水素原子またはアルキル基を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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