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公開番号2025047137
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023155441
出願日2023-09-21
発明の名称軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16C 41/00 20060101AFI20250326BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転がり軸受の軌道輪の温度変化を早く正確に検出することが可能な軸受装置とする。
【解決手段】転がり軸受1と、転がり軸受1の第一の軌道輪4に固定されたセンサユニット2とを備える。第一の軌道輪4は、軌道面部15と、センサユニット2と嵌め合う周面部19とを含む内周16を有する。センサユニット2は、互いに周方向に間隔を空けて配置された複数の温度センサ10a~10cを有する。各温度センサ10a、10b、10cの検出結果を監視し、第一の温度センサでの出力の高温化及び第二の温度センサでの出力の低温化の同時発生を検知する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一の軌道輪と、第二の軌道輪と、前記第一の軌道輪と前記第二の軌道輪との間に配置された複数の転動体とを有する転がり軸受と、
前記第一の軌道輪に固定されたセンサユニットと、を備え、
前記第一の軌道輪が、軌道面部と、前記センサユニットと嵌め合う周面部とを含む内周又は外周を有し、
前記センサユニットが複数の温度センサを有し、
前記複数の温度センサが互いに周方向に間隔を空けて配置されている軸受装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記センサユニットが、前記複数の温度センサを含む回路基板と、前記回路基板を保持するホルダとを有し、
前記ホルダが、径方向に延びる環状側部と、前記環状側部から軸方向に突き出た嵌合部とを有し、
前記嵌合部が前記第一の軌道輪の前記周面部に嵌合されており、
前記第一の軌道輪の前記軌道面部を含む内周又は外周が、前記環状側部の転動体側の側面を受ける段部をさらに含んでおり、
前記回路基板が前記環状側部の反転動体側の側面上に配置されている請求項1に記載の軸受装置。
【請求項3】
前記各温度センサの検出結果を監視し、第一の前記温度センサでの出力の高温化及び第二の前記温度センサでの出力の低温化の同時発生を検知するクリープ判定部を備える請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項4】
前記複数の温度センサのうち、いずれの前記温度センサで最も高温を検出しているかを監視し、先に最も高温を検出した前記温度センサとは異なる前記温度センサで最も高温を検出したかを検知するクリープ判定部を備える請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項5】
前記センサユニットが、無線通信回路と、電源とを有する請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項6】
前記各温度センサの出力間の差分を求める異常発熱検知部を備える請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項7】
前記各温度センサの出力に基づいて発熱源の位相を特定する発熱源検知部を備え、
前記センサユニットが、前記複数の温度センサとして少なくとも三つの前記温度センサを有する請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項8】
前記複数の温度センサのうちの二つの前記温度センサが周方向に180°間隔に配置されている請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項9】
前記複数の温度センサが周方向に均等間隔に配置されている請求項1又は2に記載の軸受装置。
【請求項10】
前記複数の温度センサが前記第一の軌道輪の軸方向幅の範囲内に収まっている請求項1又は2に記載の軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、転がり軸受とセンサユニットとを備える軸受装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、転がり軸受の状態を検出するためのセンサ等を基板に実装して回路基板に構成し、その回路基板をホルダに保持させてセンサユニットに組み立て、そのセンサユニットを軌道輪に固定した軸受装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1の軸受装置では、断面L字形のホルダが軌道輪に取り付けられている。ホルダは、径方向に延びる環状側部と、環状側部の軌道輪側から軸方向に突き出た嵌合部とを有する。ホルダは、発電機のステータにおけるヨークを兼ねている。ホルダの嵌合部は、軌道輪の周面部に嵌め合わされると共に、その嵌合部の突出端面が、軌道輪の段部に軸方向に突き合わされている。回路基板は、温度センサ等の複数のセンサを含む制御基板になっている。この回路基板は、環状側部の転動体側の側面上に固定されている。軌道輪の周面部及び段部は、軌道輪の幅を規定する一端に位置する端面と、軌道面部との間に形成されており、センサユニットは、軌道輪から軸方向に食み出ないように配置されている。転がり軸受の回転に伴い転がり軸受が発熱する。この発熱は、軌道面部と転動体との接触部で起こる。その発熱に基づく温度変化を温度センサで検出すると、軸受の状態を示す情報として活用することができる。
【0004】
特許文献1軸受装置のように、センサユニットを軌道輪の軌道面部を含む内周又は外周に嵌合すると、軌道輪のはめあい面部を含む外周又は内周に嵌合する場合に比して、転がり軸受の内部の温度とセンサユニットの温度との差異を抑えることができ、温度センサの検出結果に基づいて転がり軸受の状態を監視するのに有利となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-307435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の軸受装置では、センサユニットの制御基板に温度センサを含ものであるが、その温度センサの配置や、その温度センサの検出結果に基づいて転がり軸受の異常をどのように監視するのかは特に言及されていない。例えば、転がり軸受内部の周方向の温度分布が分からなければ、転がり軸受にどのような異常発熱が起こったかを詳しく知ることが困難である。また、温度上昇等によりハウジング又は軸と転がり軸受との間の締め代が不足した場合、ハウジングに嵌合された外輪又は軸に嵌合された内輪が当該嵌合相手であるハウジング又は軸に対して次第に回転する現象が起こり得る(以下、この現象のことをクリープという。)。クリープは、その軌道輪と嵌合相手の接触面を摩耗させる。その接触面の摩耗が進むと、軸とハウジングの相対的なずれや傾きを発生させ、異音や振動の原因となる。
【0007】
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、転がり軸受の様々な異常を検知するのに好適な軸受装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、この発明は、第一の軌道輪と、第二の軌道輪と、前記第一の軌道輪と前記第二の軌道輪との間に配置された複数の転動体とを有する転がり軸受と、前記第一の軌道輪に固定されたセンサユニットと、を備え、前記第一の軌道輪が、軌道面部と、前記センサユニットと嵌め合う周面部とを含む内周又は外周を有し、前記センサユニットが複数の温度センサを有し、前記複数の温度センサが互いに周方向に間隔を空けて配置されている軸受装置、という構成1を採用した。
【0009】
上記構成1のように、第一の軌道輪の軌道面部を含む内周又は外周にセンサユニットを嵌合して軌道面部の近くにセンサユニットを配置すると、第一の軌道輪とセンサユニット間の熱伝導により転がり軸受の内部の温度をセンサユニットに早く到達させることができる。そのセンサユニットにおいて互いに周方向に間隔を空けて配置された複数の温度センサで検出を行うと、転がり軸受内部の周方向の温度分布を検知することが可能になる。また、第一の軌道輪にクリープが発生すると、第一の軌道輪の温度分布が速やかに転がり軸受の負荷圏の位相に倣う一方、その負荷圏、温度分布の位置に対する複数の温度センサの位置が周方向に変化するため、周方向に分散配置された複数の温度センサの出力がクリープ前後で同時に変化する。したがって、複数の温度センサの出力の変化からクリープの発生を検知することが可能になる。また、転がり軸受の温度は環境温度(例えば周囲の機械体や雰囲気温度)の影響を受けるが、複数の温度センサ間の出力の差分を利用することが可能になるので、環境温度に依存せずに転がり軸受の異常で発生した温度上昇を検知することも可能になる。このように、上記構成1によると、転がり軸受内部の周方向の温度分布を検知することが可能になり、また、転がり軸受の負荷圏に応じた温度分布となる使用環境の場合には第一の軌道輪のクリープ発生を検知することも可能になるので、転がり軸受の様々な異常を検知するのに好適な軸受装置となる。
【0010】
上記構成1において、前記センサユニットが、前記複数の温度センサを含む回路基板と、前記回路基板を保持するホルダとを有し、前記ホルダが、径方向に延びる環状側部と、前記環状側部から軸方向に突き出た嵌合部とを有し、前記嵌合部が前記第一の軌道輪の前記周面部に嵌合されており、前記第一の軌道輪の前記軌道面部を含む内周又は外周が、前記環状側部の転動体側の側面を受ける段部をさらに含んでおり、前記回路基板が前記環状側部の反転動体側の側面上に配置されている、という構成2を採用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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