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公開番号2025064765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174769
出願日2023-10-06
発明の名称グリース組成物およびグリース封入軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10M 169/06 20060101AFI20250410BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】電食を防止するとともに、低騒音性および耐摩耗性に優れるグリース組成物およびグリース封入軸受を提供する。
【解決手段】転がり軸受1は、内輪2と外輪3の軌道面2a、3a間に複数の玉4を保持し、軌道面2a、3a間にグリース組成物7が封入されたグリース封入軸受であって、グリース組成物7は、基油と、増ちょう剤と、融点が800℃以上で、かつ第11から13族元素を含む金属粉末と、イオン性液体を含み、特に金属粉末は銅粉末であり、イオン性液体は、元素としてリン(P)および硫黄(S)を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基油と、増ちょう剤と、融点が800℃以上で、かつ第11から13族元素を含む金属粉末と、イオン性液体を含むことを特徴とするグリース組成物。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記金属粉末は銅粉末であることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
前記イオン性液体は、元素としてリン(P)および硫黄(S)を含むことを特徴とする請求項2記載のグリース組成物。
【請求項4】
前記グリース組成物は、前記基油と前記増ちょう剤からなるベースグリース100質量部に対して、前記銅粉末を1質量部~10質量部含み、前記イオン性液体を1質量部~10質量部含むことを特徴とする請求項2記載のグリース組成物。
【請求項5】
転がり軸受の電食を防止する電食防止用グリース組成物であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース組成物。
【請求項6】
内輪と外輪の軌道面間に複数の転動体を保持し、前記軌道面間にグリース組成物が封入されたグリース封入軸受であって、
前記グリース組成物が請求項1または請求項2記載のグリース組成物であることを特徴とするグリース封入軸受。
【請求項7】
前記転がり軸受の使用時における前記グリース組成物の油膜厚さ[単位:μm]に対する前記金属粉末の平均粒子径[単位:μm]の比(金属粉末の平均粒子径/油膜厚さ)が1よりも大きいことを特徴とする請求項6記載のグリース封入軸受。
【請求項8】
内輪と外輪の軌道面間に複数の転動体を保持し、前記軌道面間にグリース組成物が封入されたグリース封入軸受であって、
前記グリース組成物は、基油と、増ちょう剤と、融点が800℃以上の金属粉末とを含み、前記転がり軸受の使用時における前記グリース組成物の油膜厚さ[単位:μm]に対する前記金属粉末の平均粒子径[単位:μm]の比(金属粉末の平均粒子径/油膜厚さ)が1よりも大きいことを特徴とするグリース封入軸受。
【請求項9】
前記金属粉末は銅粉末であり、その平均粒子径が0.5μm以上2.0μm未満であることを特徴とする請求項8記載のグリース封入軸受。
【請求項10】
前記グリース組成物は、転がり軸受の電食を防止する電食防止用グリース組成物であることを特徴とする請求項8または請求項9記載のグリース封入軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はグリース組成物、および該グリース組成物が封入されたグリース封入軸受に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
自動車用補機や産業機械用のモータなどは、年々小型化や高性能化、高出力化が求められており、使用条件が厳しくなってきている。これらには、転がり軸受が一般的に使用されている。
【0003】
例えば、モータやインバータに組み込まれる転がり軸受は、回路からの電流が軸受内部に流れ込むことで、転動体と軌道面間の転がり接触する面の油膜を通してスパークすることがある。このスパークによって軌道面が局部的に溶解する電食が発生する場合がある。電食の影響によって、軸受の軌道面に損傷を与え、音響や耐久性(耐摩耗性や軸受寿命)などの著しい低下に繋がるとされている。
【0004】
このような不具合の発生を防止するため、軸受内部に導電性グリースを封入した転がり軸受が知られている。例えば、特許文献1には、パーフルオロポリエーテルおよびフルオロシリコーンの少なくとも一方からなる基油と、フッ素化合物などの増ちょう剤と、カーボンブラックを含む導電性グリースが記載されている。また、特許文献2には、潤滑油基油と、増ちょう剤と、ホスホニウム系イオン性液体を含む導電性グリースが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4599769号公報
特許第7218242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば特許文献1のような固体の導電性添加剤を添加した導電性グリースは、一般的に、体積抵抗率が10

~10

Ωcmと、特許文献2のようなイオン性液体より優れる傾向がある。しかし、特許文献1のように、カーボンブラックを用いた導電性グリースは、カーボンブラック粒子のチェーンストラクチャーが破壊されるなどして経時的に導電性が低下し、長時間の使用にはあまり適さない。一方、特許文献2のようにイオン性液体を添加した導電性グリースは、電食の防止には効果があるものの、イオン性液体特有の腐食作用による摩耗が懸念される。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電食を防止するとともに、低騒音性および耐摩耗性に優れるグリース組成物およびグリース封入軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のグリース組成物は、基油と、増ちょう剤と、融点が800℃以上で、かつ第11から13族元素を含む金属粉末と、イオン性液体を含むことを特徴とする。
【0009】
上記金属粉末は銅粉末であることを特徴とする。
【0010】
上記イオン性液体は、元素としてリン(P)および硫黄(S)を含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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