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公開番号2025076907
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188863
出願日2023-11-02
発明の名称固体潤滑転がり軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16C 33/66 20060101AFI20250509BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】固体潤滑剤の摩滅寿命を延ばすことができる固体潤滑転がり軸受を提供する。
【解決手段】固体潤滑転がり軸受(1)は、外輪(2)と、内輪(4)と、外輪(2)と内輪(4)との間に介装された複数の転動体(6)と、転動体(6)を周方向に離間する固体潤滑剤(10)とを備えている。固体潤滑剤(10)は、電気黒鉛質にリン酸アルミニウムが含浸されてなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介装された複数の転動体と、前記転動体を周方向に離間する固体潤滑剤とを備えた固体潤滑転がり軸受であって、
前記固体潤滑剤は、電気黒鉛質にリン酸アルミニウムが含浸されてなる固体潤滑転がり軸受。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
請求項1に記載の固体潤滑転がり軸受において、前記内輪、前記外輪、前記転動体の少なくとも一つが、リン酸マンガン被膜処理が施された鋼製である固体潤滑転がり軸受。
【請求項3】
請求項1または2に記載の固体潤滑転がり軸受において、前記内輪と前記外輪との間の軸受内部空間に占める前記固体潤滑剤の体積率が40~60%に設定され、
前記固体潤滑剤が、前記外輪の内径面または前記内輪の外径面の少なくとも一方で案内されている固体潤滑転がり軸受。
【請求項4】
請求項3に記載の固体潤滑転がり軸受において、前記固体潤滑剤は、リング状の円環部と、前記円環部から軸方向に延びて周方向に等間隔で配置された複数の柱部とを有し、
隣接する前記柱部の間に、前記転動体が収容されるポケット部が形成されている固体潤滑転がり軸受。
【請求項5】
請求項4に記載の固体潤滑転がり軸受において、周方向に隣接する前記柱部間の距離が、前記転動体の直径の1.02~1.10倍に設定されている固体潤滑転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高温や真空等の環境下で使用する固体潤滑剤を備えた固体潤滑転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
固体潤滑転がり軸受は、潤滑剤としてグリースや潤滑油を使用することができない高温雰囲気や真空雰囲気等で使用される。この種の固体潤滑転がり軸受として、従来、特許文献1や特許文献2に記載のものが知られている。いずれの構成も転動体および固体潤滑剤のそれぞれを周方向に離間する部品を用いつつ、2つの転動体の間に固体潤滑剤が介在している。固体潤滑剤が転動体や軌道輪と摺動することで、潤滑剤が転動体や軌道輪に移着するか、あるいは潤滑粉が転動体や軌道輪に生成されて軸受内部が潤滑される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6275433号公報
特許第3550689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の軸受では、転動体および固体潤滑剤を周方向に離間する部品として、略コの字形の規制部材が採用されている。また、特許文献2の軸受では、転動体および固体潤滑剤を周方向に離間する部品として、転動体と固体潤滑剤を挟んで収納する保持器が採用されている。このため、特許文献1,2では、固体潤滑剤の直径を転動体よりも大きくすることが困難であり、固体潤滑剤の摩滅寿命が短くなる恐れがある。
【0005】
本発明の目的は、固体潤滑剤の摩滅寿命を延ばすことができる固体潤滑転がり軸受を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の固体潤滑転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介装された複数の転動体と、前記転動体を周方向に離間する固体潤滑剤とを備えた固体潤滑転がり軸受であって、前記固体潤滑剤は、電気黒鉛質にリン酸アルミニウムが含浸されてなる。
【0007】
この構成によれば、電気黒鉛質にリン酸アルミニウムを含浸させることにより、固体潤滑剤の表面の硬度が高くなる。その結果、固体潤滑剤の表面の摩擦係数や摩耗率が低くなって、固体潤滑転がり軸受が長寿命化する。
【0008】
本発明において、前記内輪、前記外輪、前記転動体の少なくとも一つが、リン酸マンガン被膜処理が施された鋼製であってもよい。この構成によれば、リン酸マンガン被膜の効果により、初期潤滑が十分に行われる(初期なじみ性が良好である)とともに、軌道面に潤滑剤が保持される。これにより、固体潤滑転がり軸受が長寿命化する。
【0009】
本発明において、前記内輪と前記外輪との間の軸受内部空間に占める前記固体潤滑剤の体積率が40~60%に設定され、前記固体潤滑剤が、前記外輪の内径面または前記内輪の外径面の少なくとも一方で案内されていてもよい。
【0010】
この構成によれば、固体潤滑剤が、転動体を周方向に離間するとともに、外輪の内径面または前記内輪の外径面の少なくとも一方で案内されている。つまり、固体潤滑剤により転動体が周方向に離間されるとともに、内外輪に対して保持されている。したがって、転動体および固体潤滑剤を周方向に離間する規制部材や、転動体および固体潤滑剤を内外輪に対して保持する保持器を省略することができる。このように、規制部材や保持器を省略することで、固体潤滑剤を大きくすることができ、最適な体積率とすることができる。具体的には、内輪と外輪との間の軸受内部空間に占める固体潤滑剤の体積率が、40~60%に設定されている。固体潤滑転がり軸受の寿命は、固体潤滑剤の摩滅寿命に一致する。上記構成によれば、従来の技術より軸受内部空間に占める固体潤滑剤体積率が高くなるので、固体潤滑転がり軸受が長寿命化する。
(【0011】以降は省略されています)

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