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公開番号
2025095415
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211400
出願日
2023-12-14
発明の名称
円すいころ軸受
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/54 20060101AFI20250619BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】確実な内輪案内と保持器の耐久性向上を実現できる円すいころ軸受を提供する。
【解決手段】円すいころ軸受1は、鍔部2b、2cを有する内輪2と外方部材3と複数の円すいころ4と円すいころ4を保持する保持器5とを備え、保持器5が、小径側環状部6、大径側環状部7、および小径側環状部6と大径側環状部7を繋ぐ円周方向複数箇所の柱部8を有し、小径側環状部6および大径側環状部7のいずれか一方または両方が、柱部8から円弧状の曲げ部分を介して内径側に延びるフランジ状部6a、7aを有するとともに保持器が前記内輪で案内される円すいころ軸受であって、前記軸受1が公転運動し、フランジ状部6a、7aの内径d
1
、内輪2の鍔部2b、2cの外径d
2
、および、公転運動の遠心加速度Xが、0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5049、および、0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5056X
(-0.002)
の関係を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鍔部を有する内輪と、
前記内輪の転走面と対向する環状の転走面を有する外方部材と、
前記内輪と前記外方部材との間に介在する複数の円すいころと、
前記複数の円すいころを保持する保持器と、
を備え、
前記保持器が、小径側環状部、大径側環状部、および前記小径側環状部と前記大径側環状部を繋ぐ円周方向複数箇所の柱部を有し、
前記小径側環状部および前記大径側環状部のいずれか一方または両方が、前記柱部から円弧状の曲げ部分を介して内径側に延びるフランジ状部を有するとともに前記保持器が前記内輪で案内される円すいころ軸受であって、
前記軸受が公転運動し、前記フランジ状部の内径d
1
、前記鍔部の外径d
2
、および、前記公転運動による遠心加速度Xが、以下の不等式(1)および(2)を用いて表される条件を満たす、円すいころ軸受。
0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5049 …(1)
且つ、
0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5056X
(-0.002)
…(2)
(ここで、遠心加速度Xは重力加速度Gを単位とした値である。)
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の円すいころ軸受において、前記保持器がプレス加工または旋削加工により形成されている円すいころ軸受。
【請求項3】
請求項1または2に記載の円すいころ軸受において、前記大径側環状部が、前記柱部から円弧状の曲げ部分を介して内径側に延びるフランジ状部を有し、このフランジ状部の前記柱部に対して成す屈曲角度が、前記柱部が軸受軸心に対して傾く角度である保持器角度を基準として90°±10°の範囲にある円すいころ軸受。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の円すいころ軸受において、前記大径側環状部が、前記柱部から円弧状の曲げ部分を介して内径側に延びるフランジ状部を有し、このフランジ状部が連なる前記曲げ部分の内径側表面の曲率半径が、前記柱部が延びる方向における前記大径側環状部の長さに対し、20%よりも大きく90%未満である円すいころ軸受。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の円すいころ軸受において、前記フランジ状部の内周縁の複数箇所に、当該フランジ状部の軸受軸方向の内外に対して潤滑油の通過を許容する切欠状の通油路を設けた円すいころ軸受。
【請求項6】
請求項1または2に記載の円すいころ軸受において、前記小径側環状部の縦断面の面積に対する、前記大径側環状部の縦断面の面積の比である断面積比が、1.0よりも大きく1.2未満である円すいころ軸受。
【請求項7】
請求項1または2に記載の円すいころ軸受において、前記円すいころ軸受が、遊星歯車機構の遊星歯車に用いられて、前記遊星歯車と一体的に公転運動する円すいころ軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、遠心力が作用する部位、例えば建設機械等の減速機を構成する遊星歯車機構、特に遠心力が大きい1段目の遊星歯車等に利用できる円すいころ軸受に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的な円すいころ軸受は、例えば図11に示すように、保持器5が円すいころ4によって案内される転動体案内形式とされる。しかし、遊星歯車減速機の遊星歯車等の公転する環境下で使用される円すいころ軸受は、公転で生じる遠心力のため、転動体案内形式であると保持器の挙動の安定性が低くて柱部の摩耗が大きく、軌道輪案内(内輪案内または外輪案内)形式の軸受であることが好ましい。
【0003】
これに関し、図12A,13A,14A,15Aに転動体案内形式の標準保持器を用いた円すいころ軸受の作用を示し、図12B,13B,14B,15Bに内輪案内形式で高遠心力対応の保持器を用いた円すいころ軸受の作用を示す。図13A,13Bに示すように、遊星減速機の遊星歯車105に円すいころ軸受を用いた場合、円すいころ軸受が矢印cで示すように公転することで円すいころ軸受の全体に遠心力F
G
が作用する。外輪案内形式で高遠心力対応の保持器を用いた円すいころ軸受を遊星歯車に用いた場合も、同様に円すいころ軸受の全体に遠心力F
G
が作用する。
【0004】
このように円すいころ軸受の全体に公転による遠心力F
G
が作用する場合、円すいころ軸受の固定側軌道輪となる内輪2が静止状態にあるとして軸受構成部品間の作用を考えると、図13A,13Bにおいて四角で囲った部分の縦断面図である図14A,14Bに示すように、遠心力F
G
により保持器5を公転軸心から遠のく方向に引っ張る作用が生じる。図14Aに示す転動体案内形式では、内輪鍔部、特に小鍔部2bと保持器5との隙間Sが大きいので、保持器5が遠心力F
G
で公転軸心から遠のく方向に引っ張られると、その方向に保持器5が大きく移動し、図13Aにおいて四角で囲った部分の拡大横断面図である図15Aに示すように、保持器5の柱部8のポケット内面と円すいころ4との隙間δがなくなり、柱部8のポケット内面の摩耗が増加する。
【0005】
しかし、図14Bに示す内輪案内形式では、内輪鍔部(小鍔部2b、大鍔部2c)と保持器5との隙間S
1
,S
2
が小さいので、保持器5が遠心力で公転軸心から遠のく方向に引っ張られても、その方向への保持器5の移動量が小さく、図13Bにおいて四角で囲った部分の拡大横断面図である図15Bに示すように、柱部8のポケット内面と円すいころ4との隙間δが維持され、柱部8のポケット内面の摩耗も増加しない。
【0006】
内輪案内形式の円すいころ軸受として、保持器の小径側と大径側の両方にフランジ状部を設け、その内周縁を摺動面として、内輪で保持器を案内するものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
中国特許出願公開第103410853号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、内輪案内形式の円すいころ軸受であっても、内輪2と保持器5と摺動面において接触する際に、保持器5の軸方向断面が、円形から引っ張られる方向を長軸とする楕円形へと変形することにより発生する応力によって、保持器5の耐久性が減じるおそれがある。保持器5の楕円変形の度合いは、内輪2の保持器案内面と保持器5の被案内部とが摺動する領域(いわゆる案内領域)の周方向における大きさによって定まる。すなわち、案内領域が周方向に小さいほど接触により作用する力が周方向に集中するので、楕円変形の度合いが大きくなり、案内領域が周方向に大きいほど、力が周方向に分散されるので、楕円変形の度合いが小さくなる。この案内領域の大きさは、内輪2の保持器案内面と保持器5の被案内部との間のすきま(いわゆる案内すきま)の大きさに基づいて定まる。したがって、保持器の楕円変形によって生じる応力を小さくして保持器5の耐久性を向上するためには、内輪2の保持器案内面の外径と保持器5の被案内部の内径との関係を、適切に制限する必要がある。さらに、内輪2の保持器案内面と保持器5の被案内部との摺動は、円すいころ軸受1の公転運動により生じる遠心力によって生じ得るので、円すいころ軸受1の遠心加速度についても考慮する必要がある。
【0009】
本発明の目的は、軸受が公転して保持器に遠心力が作用する環境下においても保持器の変形を抑制して保持器の耐久性を向上できる内輪案内形式の円すいころ軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の円すいころ軸受1は、
鍔部2b、2cを有する内輪2と、
前記内輪2の転走面2aと対向する環状の転走面3aを有する外方部材3と、
これら内輪2と外方部材3との間に介在する複数の円すいころ4と、
前記複数の円すいころ4を保持する保持器5と、
を備え、
前記保持器5が、小径側環状部6、大径側環状部7、およびこれら小径側環状部6と大径側環状部7を繋ぐ円周方向複数箇所の柱部8を有し、
前記保持器2の前記小径側環状部6および前記大径側環状部7のいずれか一方または両方が、前記柱部8に対して内径側に屈曲して延びるフランジ状部6a、7aを有するとともに前記保持器が前記内輪で案内される円すいころ軸受1であって、
前記軸受が公転運動し、前記フランジ状部6a、7aの内径d
1
、前記内輪2の前記鍔部2b、2cの外径d
2
、および、前記公転運動による遠心加速度Xが、以下の不等式(1)および(2)を用いて表される条件
0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5049 …(1)
且つ、
0.50018<(d
1
/d
2
)/2<0.5056X
(-0.002)
…(2)
(ここで、遠心加速度Xは重力加速度Gを単位とした値である。)
を満たす。
(【0011】以降は省略されています)
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