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公開番号
2025105302
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223761
出願日
2023-12-29
発明の名称
摺動ナットおよびすべりねじ装置
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16H
25/24 20060101AFI20250703BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】低コスト化が可能でありながら、高負荷条件でも耐焼き付き性や耐摩耗性などの摺動特性に優れるすべりねじ装置の摺動ナットおよびすべりねじ装置を提供する。
【解決手段】摺動ナット3は、すべりねじ装置において、ねじ軸の回転に伴い、該ねじ軸の軸上を摺動しながら相対的に移動する摺動ナットであって、金属で形成された金属製外環4と、該金属製外環4の内周部に一体に設けられる樹脂製内環5とからなり、金属製外環4における樹脂製内環5との界面が円筒面であり、樹脂製内環5にねじ軸に螺合するめねじが形成され、めねじのねじ溝底部5bにおける金属製外環4の円筒面までの厚みが0.1mm以上1.0mm未満であり、金属製外環4の少なくとも円筒面はエッチング処理面であり、その面の微細凹凸に樹脂製内環5の樹脂が含侵している。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
すべりねじ装置において、ねじ軸の回転に伴い、該ねじ軸の軸上を摺動しながら相対的に移動する摺動ナット、またはねじ軸の軸上を摺動しながら相対的に移動することによって、該ねじ軸を回転させる摺動ナットであって、
前記摺動ナットは、金属で形成された金属製外環と、該金属製外環の内周部に一体に設けられる樹脂製内環とからなり、
前記金属製外環における前記樹脂製内環との界面が円筒面であり、
前記樹脂製内環に前記ねじ軸に螺合するめねじが形成され、前記めねじのねじ溝底部における前記金属製外環の前記円筒面までの厚みが0.1mm以上1.0mm未満であり、
前記金属製外環の少なくとも前記円筒面はエッチング処理面であり、その面の微細凹凸に前記樹脂製内環の樹脂が含侵していることを特徴とする摺動ナット。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記金属製外環の軸方向の少なくとも一方の内径側端部に、前記樹脂製内環の抜け止め構造が設けられていることを特徴とする請求項1記載の摺動ナット。
【請求項3】
前記抜け止め構造として、前記金属製外環は、軸方向外側に向かうにしたがって拡径する傾斜面を有し、前記樹脂製内環は前記傾斜面に沿うように径方向に拡がって形成される拡径部を有することを特徴とする請求項2記載の摺動ナット。
【請求項4】
前記エッチング処理面における下記式(1)で算出されるエッチング量が5μmよりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の摺動ナット。
エッチング量(μm)=重量減少量(g)/(表面積(cm
2
)×比重(g/cm
3
))×10000・・・(1)
【請求項5】
前記樹脂製内環において、前記ねじ溝底部における前記厚みは、0.5mm超え1.0mm未満であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の摺動ナット。
【請求項6】
請求項1または請求項2記載の摺動ナットを備えたことを特徴とするすべりねじ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、すべりねじ装置の摺動ナット、および該摺動ナットを用いたすべりねじ装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
回転運動を直線運動に、または直線運動を回転運動に変換するすべりねじ装置は、ボールねじ装置と比較してコンパクトに設計できるという利点があり、産業機械の送り装置や位置決め装置などに多用されている。銅合金などの金属製ナットを用いたすべりねじ装置では、塗布した油またはグリース切れによるトルク上昇、焼付きが懸念されるため、定期的なメンテナンスが必要となる。また、真空中、水中などの油またはグリースを塗布できない環境では使用できない。そこで、無潤滑でも使用可能、メンテナンスフリー等の目的で樹脂製ナットを用いたすべりねじ装置などが開発されている。
【0003】
ナット全体または摺動部分となるねじ溝部を樹脂製にしたものとして、例えば、ねじ軸に螺合するねじ溝部(またはナット全体)が、ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと記す)樹脂に少なくともポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)樹脂と280℃で非溶融の有機樹脂粉末とを配合してなるPPS樹脂組成物から形成されてなる樹脂製ナットが提案されている(特許文献1参照)。また、ねじ軸と、このねじ軸の回転に伴い、該ねじ軸の軸上を摺動しながら相対的に移動するナットとを備えてなり、ナットの少なくともめねじ部に芳香族ポリイミド樹脂の粉体塗装膜が形成されてなるすべりねじ装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
また、金属部分と樹脂部分とからなるものとして、例えば、ねじ軸に螺合され、ねじ軸と軸方向に相対移動するフランジ付きナットであり、フランジを含む外周部を金属で形成し、ねじ軸に螺合される内周部を潤滑性樹脂で形成して、これらの外周部と内周部との間の回り止めと抜け止めをする手段を設けたフランジ付きナットが提案されている(特許文献3参照)。
【0005】
その他、樹脂製ナットの製造方法として、樹脂ナットの一端面、または一端面およびその付近を成形する型面を有する固定型と、樹脂ナットの残りの外形面を成形するキャビティを有し固定型に対して軸方向に移動可能な可動型と、上記可動型に設けられて外径面にねじ溝成形用の螺旋溝が形成されたコアピンとを備える射出成形金型を用い、この金型内に溶融樹脂を充填して樹脂ナットを成形した後、金型を型開きしてコアピンを回転させることにより樹脂ナットを取り出す製造方法が提案されている(特許文献4参照)。
【0006】
しかしながら、特許文献1の樹脂製ナットは、無潤滑で使用できるものの、高負荷ではフランジなどの取り付け部、または、めねじ部の歯元の強度に懸念があり、使用困難である。
【0007】
一方、特許文献2のすべりねじ装置では、本体が金属あるいはセラミックスであるため、高負荷でもナットの変形などは起こらない。しかし、芳香族ポリイミド樹脂の粉体塗装膜の形成において、樹脂は完全溶融あるいは溶融流動しておらず、高温状態で高い圧力を加えることも困難であるため、緻密な樹脂膜とはならない。そのため、高負荷で使用した場合、樹脂膜の摩耗が大きく、ナット本体部との密着性(せん断接着強さ)が十分でない可能性がある。また、樹脂の粉体塗装膜を、ナットのめねじ部に精度良く均一に形成することが容易でない。
【0008】
また、特許文献3のフランジ付きナットは、ナットの外周部が金属であるが、めねじ部を含む内周部が合成樹脂製であるため、めねじ部の歯元の機械的強度は特許文献1の樹脂製ナットと同等であり、高負荷での使用において、めねじ部や、金属と樹脂の接合部が変形などするおそれがある。
【0009】
このような課題を解決するすべりねじとして、ナット本体部が溶製金属からなり、該ナット本体部における上記ねじ軸に螺合するめねじ部表面に、ねじ溝部として合成樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物の樹脂層が射出成形により重ねて形成されていることを特徴とする摺動ナットが知られている(特許文献5参照)。特許文献5に記載の摺動ナットは、ナット本体部が溶製金属からなり、該ナット本体部における上記ねじ軸に螺合するめねじ部表面に、ねじ溝部として合成樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物の樹脂層が射出成形により重ねて形成されているので、ナットのフランジなどの取り付け部、めねじ部の歯元の機械的強度が高く、高負荷でも変形などされることがない。また、放熱性に優れるため、合成樹脂部の軟化を抑制できることから、樹脂の摩擦面における真実接触面積が小さくなり、摩擦力、摩擦熱が低減され、摩耗の軽減、摩擦面温度の上昇を抑えるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2003-239932号公報
特開2004-204989号公報
特開2006-138405号公報
特開2004-25527号公報
特開2014-1847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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