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公開番号2025072052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182546
出願日2023-10-24
発明の名称車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16C 35/063 20060101AFI20250430BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車輪用軸受装置において、加締部の強度を維持しつつハブ輪と等速自在継手との当接部分でスティックスリップが生じることを抑制することができるものとする。
【解決手段】車輪用軸受装置1であって、外側軌道溝2c・2dを有する外方部材(外輪2)と、ハブ輪3およびハブ輪3の小径段部3aに設けられる内輪4からなり小径段部3aのインナー側端部に加締部3hが形成されてハブ輪3と内輪4とが一体化され内側軌道溝3c・4aを有する内方部材と、外側軌道溝2c・2dと内側軌道溝3c・4aとの間に収容された転動体(ボール7)と、ハブ輪3に連結される等速自在継手20と、を備え、ハブ輪3は、等速自在継手20の肩部23のアウター側端面と当接する平坦部3iを有し、平坦部3iは、加締部3hのインナー側端部からインナー側に突出し、平坦部3iの外径が内輪4の内径よりも径方向内側に位置するように構成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、
外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、前記ハブ輪における前記小径段部のインナー側端部を加締めることによって加締部が形成されて前記ハブ輪と前記内輪とが一体化され、前記複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道溝間に転動自在に収容された複列の転動体と、
肩部と前記肩部から軸方向に延びる軸部とを有し、前記ハブ輪の軸孔に前記軸部が挿入されて前記ハブ輪に連結される等速自在継手と、を備える車輪用軸受装置であって、
前記ハブ輪は、前記等速自在継手の前記肩部のアウター側端面と当接する平坦部を有し、
前記ハブ輪の前記平坦部は、前記加締部のインナー側端部からインナー側に突出し、前記平坦部の外径が前記内輪の内径よりも径方向内側に位置するように構成されている、車輪用軸受装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記ハブ輪の前記平坦部の径方向の幅は3mm以上で構成されている、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項3】
前記ハブ輪の前記平坦部における前記等速自在継手の前記肩部のアウター側端面に当接する面は軸方向に対して直角度0.2mm以下で構成されている、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記ハブ輪の前記平坦部の内径は回転軸に対して振れ1.0mm以下で構成されている、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項5】
前記ハブ輪は、前記加締部のインナー側端部に前記平坦部よりもアウター側に凹むように形成されている段差部を有し、
前記ハブ輪の前記段差部における前記平坦部よりもアウター側に凹む深さは0.1mm以上で構成されている、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項6】
前記ハブ輪の前記段差部におけるアウター側に凹む深さは0.5mm以下で構成されている、請求項5に記載の車輪用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪用軸受装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。前記車輪用軸受装置において、内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、およびハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、ハブ輪における小径段部のインナー側端部を加締めることによって加締部が形成されてハブ輪と内輪とが一体化され、複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、外方部材と内方部材との両軌道溝間に転動自在に収容された複列の転動体と、ハブ輪に連結される等速自在継手と、を備えるものが公知となっている。
【0003】
等速自在継手は、ドライブシャフトを構成する中間軸の一端に設けられ、外側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と対向するトラック溝が外周面に形成された内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に組み込まれたボールと、を有する。等速自在継手の外側継手部材は、カップ状のマウス部の底部をなす肩部と、肩部から軸方向に延びる軸部と、を備える。等速自在継手の外側継手部材の軸部がハブ輪の軸孔に挿入されて外側継手部材の軸部のスプラインと、ハブ輪のスプラインとが篏合される。さらに、ハブ輪の加締部に等速自在継手の肩部を突き合わせた状態で、外側継手部材の軸部の雄ねじに固定ナットが所定の締め付けトルクで締結されて、ドライブシャフトからのトルクが外側継手部材を介してハブ輪に伝達可能に構成されている。
【0004】
ここで、前記車輪用軸受装置においては、ハブ輪の加締部と等速自在継手の肩部との突き合わせ部位の相対的な滑り量が多くなってスティックスリップが生じる場合がある。このようなスティックスリップを抑制するために、車輪用軸受装置において、ハブ輪の加締部に旋削加工が施されることによって平坦面を形成し、ハブ輪の平坦面に等速自在継手の肩部を突き合わせる構成のものが知られている。このように、ハブ輪の平坦面に等速自在継手の肩部を突き合わせることによって、ハブ輪の加締部と等速自在継手の肩部との突き合わせ部位における面圧を低減させて、スティックスリップを抑制している。
【0005】
さらに、ハブ輪の加締部に平坦面が形成される車輪用軸受装置においては、ハブ輪の加締部を形成した後に加締部に旋削加工が施されることによって平坦面が形成されることから、製作過程が煩雑になる場合がある。このような製作過程の煩雑さを解消するために、車輪用軸受装置において、ハブ輪と等速自在継手の肩部との突き合わせ部位をハブ輪の加締部よりも径方向内側に配置し、ハブ輪の加締部と等速自在継手の肩部との間に軸方向すき間を設けるものが公知となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-326451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の車輪用軸受装置においては、ハブ輪と等速自在継手の肩部との突き合わせ部位が加締部よりも径方向内側に配置されている。このように、ハブ輪の加締部を小さくして平坦面を配置するスペースを加締部の内径側に形成しているため、加締め部の強度が不足するおそれがあった。そして、車輪用軸受装置の設計によっては、ハブ輪の加締部の強度確保の観点から、特許文献1の構造が適用できない場合があった。
また、ハブ輪の加締部の強度を確保するにあたって、加締部のインナー側端部からインナー側に突出する位置に平坦面を設けた際に、平坦面の少なくとも一部が内輪の内径よりも径方向外側に位置している場合には、平坦面と等速自在継手との当接部分における相対的な滑り量が比較的多くなってハブ輪と等速自在継手との当接部分でスティックスリップが生じる場合があった。
【0008】
そこで、本発明においては、加締部の強度を維持しつつハブ輪と等速自在継手との当接部分でスティックスリップが生じることを抑制することができる車輪用軸受装置及を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、前記ハブ輪における前記小径段部のインナー側端部を加締めることによって加締部が形成されて前記ハブ輪と前記内輪とが一体化され、前記複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道溝間に転動自在に収容された複列の転動体と、肩部と前記肩部から軸方向に延びる軸部とを有し、前記ハブ輪の軸孔に前記軸部が挿入されて前記ハブ輪に連結される等速自在継手と、を備える車輪用軸受装置であって、前記ハブ輪は、前記等速自在継手の前記肩部のアウター側端面と当接する平坦部を有し、前記ハブ輪の前記平坦部は、前記加締部のインナー側端部からインナー側に突出し、前記平坦部の外径が前記内輪の内径よりも径方向内側に位置するように構成されているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
(【0011】以降は省略されています)

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