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公開番号2025068947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023179083
出願日2023-10-17
発明の名称転がり軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16C 33/38 20060101AFI20250422BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】過度の昇温を抑制し保持器の挙動を安定化すると共に、耐久性にも影響を与えない転がり軸受を提供する。
【解決手段】転がり軸受の保持器6は、互いに軸方向に重なる二枚の環状体10,10を有する。各環状体10は、円周方向に一定の間隔で並びそれぞれがポケットの内壁面を構成する複数のポケット壁部13と、円周方向に隣り合うポケット壁部13同士を連結する複数の結合板部14とを有する。二枚の環状体10,10が各結合板部14で互いに重なって結合される。結合された結合板部14,14の内周面にグリースを溜め、且つ前記内周面から軸方向外側にグリースが流出することを防止するグリース溜り壁26,26を、結合板部14,14の内周面に備えた。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪の間に介在する複数の玉と、各玉を保持するポケットが形成された保持器とを備え、この保持器は互いに軸方向に重なる二枚の環状体を有し、各環状体は、円周方向に一定の間隔で並びそれぞれが前記ポケットの内壁面を構成する複数のポケット壁部と、円周方向に隣り合う前記ポケット壁部同士を連結する複数の結合板部とを有し、前記二枚の環状体が前記各結合板部で互いに重なって結合され、グリース潤滑される転がり軸受であって、
結合された前記結合板部の内周面にグリースを溜め、且つ前記内周面から軸方向外側に前記グリースが流出することを防止するグリース溜り壁を、前記結合板部の内周面に備えた転がり軸受。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
請求項1に記載の転がり軸受において、結合された前記結合板部の内周面における軸方向両側縁部に、前記グリース溜り壁が設けられている転がり軸受。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記グリース溜り壁の最小径を内輪外径よりも大きく、且つ、保持器内径よりも小さくした転がり軸受。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記玉がセラミックボールである転がり軸受。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、モータ用転がり軸受である転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受に関し、例えば、モータ用転がり軸受等において、発熱および振動に対して有利となり、耐久性の低下を抑えることが可能な技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
転がり軸受に使用する合成樹脂製保持器が提案されている(特許文献1,2)。この合成樹脂製保持器は、二枚の同一形状の環状体を係合させた保持器である。
【0003】
グリースにより潤滑を行う転がり軸受において、回転するボール表面に付着したグリースが、保持器ポケットないし軌道面に挟まれることにより、軸受の昇温、振動、騒音値等のパラメータに影響を与えることがわかっており、軸受内部のグリース流動が軸受の性能に影響を与えていると言える。近年、軸受の高速化に対する需要が高まっており、グリース流動に対して影響の大きい保持器の高速対応化が求められている。
【0004】
特許文献1の合成樹脂製保持器は、ボールに付着したグリースを掻き取るため、ポケット壁部の内径面または外径面に切り欠き部を設けている。特許文献2の合成樹脂製保持器では、遠心力による保持器の変形を考慮して、ポケット軸方向の逃がし形状がボールピッチ円より内径側で保持器半径方向に延びる円筒面となるように形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-159548号公報
特許第5876237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、ポケット壁部の内径面または外径面に切り欠き部を設けることで、ボールの表面に付着したグリースの掻き取り性を向上させ、慣らし時間を削減している。また、静止空間に滞留するグリースの一部を、前記切り欠き部で掻き取り、ボール、ポケット間へ基油を供給することで発熱を抑えている。前記切り欠き部の形状は実際に有効ではあるが、高速回転する保持器に遠心力が作用することで、ボール、ポケット間の軸方向のすきまを小さくする方向にポケット部が変形し、軸方向でポケットにボールが干渉するおそれがある。これにより異常摩耗、発熱等軸受のパラメータが悪化するおそれがある。
【0007】
遠心力による保持器の変形によって、ポケット、ボール間の干渉を防ぐ方法として、特許文献2がある。この特許文献2では、遠心力によって保持器ポケットの軸方向部で変形が生じても、ポケット、ボール間で干渉しないように、ポケット軸方向の逃がしの形状をボールピッチ円より内径側で保持器半径方向に延びる円筒面として逃がしている。この形状により、遠心力でポケットが変形しても、ポケット、ボール間で干渉することはなくなるため、異常摩耗等を防ぐことができる。
【0008】
しかし、ポケット、ボール間のすきまが大きくなり、運転開始時にポケット内部へのグリース侵入量が増える。このため、慣らし時間の増大およびポケット内部のグリース、ボールのせん断により発熱するうえ、保持器の挙動が安定しないという問題がある。この対策として、グリース封入量を少なくする方法が存在するが、グリース封入量を少なくしてしまうと、軸受の耐久性に問題が発生してしまう。
【0009】
シールで密閉された軸受において、その軸受内部の空間は大きく分けて、回転により保持器およびボールの影響を受ける動空間と、保持器およびボールの影響を受けない静止空間の2つに分けられる。軸受内部に封入されたグリースは、回転中にその封入量の大部分が静止空間へと移動する。この静止空間とグリース封入量の比率(静止空間比)が軸受パラメータに影響を与えている。高速回転時には、静止空間比は小さい(グリース封入量が少ない)ほうが、静止空間に移行したグリースの再巻き込まれが減少するため、発熱および振動に対して有利となる。しかし、先述した通り、静止空間比を小さくすることで耐久性のパラメータが低下してしまう。
【0010】
本発明の目的は、過度の昇温を抑制し保持器の挙動を安定化すると共に、耐久性にも影響を与えない転がり軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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