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公開番号2025044304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2022029005
出願日2022-02-28
発明の名称潅水システムおよび制御装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類A01G 25/02 20060101AFI20250326BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】潅水時に分配チューブからの飛水距離を調整可能な潅水システムおよび制御装置を提供する。
【解決手段】潅水システム10は、圃場20における複数の分割エリアそれぞれの環境が、各分割エリアに対応する監視部300によって個別に監視されている。各分割エリアにおける潅水の供給は、対応する監視部300と給水弁152とによって個別に制御されている。潅水システム10は、植物を生育する圃場20に設けられて、圃場20に潅水を散水するための複数の貫通孔が形成された複数の分配チューブ136を備える。潅水システム10は、分配チューブ136へ流下する潅水の圧力を制御する給水弁152を備える。監視部300のマイコン330は、給水弁152のバルブ開度を制御して、分配チューブ136から貫通孔を介して放出される潅水の飛水距離を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
植物（３０）を生育する圃場（２０）に設けられて、前記圃場に潅水を散水するための複数の貫通孔が形成された分配チューブ（１３６）と、
前記分配チューブへ流下する潅水の圧力を制御する給水弁（１５２）と、
前記給水弁のバルブ開度を制御して、前記分配チューブから前記貫通孔を介して放出される潅水の飛水距離を制御する制御装置（３３０）と、
を備える潅水システム。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記制御装置は、前記分配チューブに対する最短潅水位置と最長潅水位置との間にわたって前記飛水距離が連続的に変化するように、前記給水弁のバルブ開度を変化させて制御する請求項１に記載の潅水システム。
【請求項３】
前記制御装置は、植物の撮影画像に基づいて決定した最長潅水距離に到達する前記飛水距離が得られるように、前記給水弁のバルブ開度を制御する請求項２に記載の潅水システム。
【請求項４】
前記制御装置は、前記分配チューブからの距離が異なる複数の潅水位置に対して前記潅水位置毎に集中的な潅水を提供するように、前記給水弁のバルブ開度を制御して前記飛水距離を制御する請求項１に記載の潅水システム。
【請求項５】
前記制御装置は、前記集中的な潅水を実施中である前記潅水位置について目標潅水量に到達すると、前記給水弁のバルブ開度を制御して前記飛水距離を変更して、次の潅水位置に集中的な潅水を提供する請求項４に記載の潅水システム。
【請求項６】
前記制御装置は、前記集中的な潅水を実施中である前記潅水位置について目標潅水時間に到達すると、前記給水弁のバルブ開度を制御して前記飛水距離を変更して、次の潅水位置に集中的な潅水を提供する請求項４に記載の潅水システム。
【請求項７】
前記制御装置は、前記圃場の風速が許容値を超える場合には前記潅水の飛水距離を制御することを中止する請求項１から請求項６のいずれか一項に記載の潅水システム。
【請求項８】
前記制御装置は、前記圃場の風速が許容値を超える場合には前記潅水の飛水距離を制御することを中止し、次の潅水位置に集中的な潅水を提供するように、前記給水弁のバルブ開度を制御して前記飛水距離を制御する請求項４から請求項６のいずれか一項に記載の潅水システム。
【請求項９】
前記分配チューブからの距離が異なる位置に前記圃場に設けられて、土壌情報を検出可能な複数の土壌センサ（３１１）を備え、
前記制御装置は、複数の前記土壌センサによる検出情報に基づいて、前記潅水における飛水距離を測定する請求項１から請求項８のいずれか一項に記載の潅水システム。
【請求項１０】
前記圃場に潅水を散水するための複数の貫通孔がそれぞれ形成されて、前記圃場に間隔をあけて並べられた複数の分配チューブ（１３６）を含み、
前記制御装置は、潅水が前記分配チューブから放出されていない場合には、潅水が放出されていない前記分配チューブに隣接する隣の分配チューブへ流下する潅水の圧力を制御する給水弁（１５２）についてバルブ開度を制御して、放出されなかった前記潅水において狙っていた目標潅水位置に届くように、前記隣の分配チューブから放出される潅水の飛水距離を制御する請求項１から請求項９のいずれか一項に記載の潅水システム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
この明細書における開示は、圃場への潅水の供給を制御する潅水システムおよび制御装置に関するものである。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１は、潅水システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１９／０１６６８４号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１によれば、点滴チューブに対する水の供給を許可または遮断するバルブを開閉することにより、点滴チューブからの潅水の供給と停止を制御する。このようにバルブ開状態では点滴チューブから水が浸み出してチューブ近傍の土壌に潅水できる。しかしながら、適宜、点滴チューブから離れた所望位置の土壌に水を飛ばして潅水することができない。このため、特許文献１の潅水システムでは、必要とする場所に的確に潅水を提供する点において改善の余地がある。
【０００５】
この明細書における開示の目的は、潅水時に分配チューブからの飛水距離を調整可能な潅水システムおよび制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
【０００７】
開示された潅水システムの一つは、植物（３０）を生育する圃場（２０）に設けられて、圃場に潅水を散水するための複数の貫通孔が形成された分配チューブ（１３６）と、分配チューブへ流下する潅水の圧力を制御する給水弁（１５２）と、給水弁のバルブ開度を制御して、分配チューブから貫通孔を介して放出される潅水の飛水距離を制御する制御装置（３３０）と、を備える。
【０００８】
この潅水システムによれば、給水弁のバルブ開度を制御して潅水の圧力を制御することにより、分配チューブから放出される潅水の飛水距離を制御することができる。このため、この潅水システムは、分配チューブからの飛水距離を調整可能な的確な潅水を実施できる。潅水システムは、植物の生育に合わせて、土壌の必要な場所に水を飛ばすことが可能であり、無駄な潅水を抑制でき、節水を実現できる。
【０００９】
開示された制御装置の一つは、複数の貫通孔が形成された分配チューブ（１３６）から、植物（３０）を生育する圃場（２０）に供給する潅水の飛水距離を制御する制御装置であって、分配チューブへ流下する潅水の圧力を制御する給水弁（１５２）についてバルブ開度を決定する演算部（３３４）と、分配チューブから貫通孔を介して放出される潅水の飛水距離を制御するために、バルブ開度に制御する制御信号を給水弁に出力する出力部（３３２）と、を備える。
【００１０】
この制御装置によれば、演算部によりバルブ開度を決定し、潅水の飛水距離を制御するために出力部がバルブ開度に制御する制御信号を給水弁に出力する。これにより、分配チューブから放出される潅水の飛水距離を制御することができる。したがって、この制御装置は、分配チューブからの飛水距離を調整可能な的確な潅水を実施できる。この制御装置は、植物の生育に合わせて、土壌の必要な場所に水を飛ばすことが可能であり、無駄な潅水を抑制でき、節水を実現できる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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