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公開番号2025056495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023166004
出願日2023-09-27
発明の名称シャント式電流センサ
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人サトー
主分類G01R 15/00 20060101AFI20250401BHJP(測定;試験)
要約【課題】冗長検出を行う電流センサにおいて低コストにシャント抵抗値をセンシングできるようにしたシャント式電流センサを提供する。
【解決手段】信号処理回路14は、負荷電流冗長検出モード、シャント抵抗計測モードの何れかのモードで動作する。負荷電流冗長検出モードでは、電流励起回路52から交流励起電流IEが基準抵抗12a及びシャント抵抗12に流れておらず且つ負荷80からシャント抵抗12に負荷電流ILが流れている状態でシャント抵抗12にかかる電圧を電圧測定回路13、13aを用いて測定することで負荷80に流れる負荷電流ILを冗長検出する。シャント抵抗計測モードでは、電流励起回路52から交流励起電流ILを基準抵抗12a及びシャント抵抗12に流したときの電圧測定回路13、13aによりそれぞれ測定される基準抵抗12aの電圧及びシャント抵抗12の電圧に基づいてシャント抵抗12の抵抗値RSを検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
負荷に流れる電流を冗長検出するシャント抵抗を用いたシャント式電流センサであって、
前記シャント抵抗に直列接続された基準抵抗(12a)と、
交流励起電流を生成し前記シャント抵抗及び前記基準抵抗に前記交流励起電流を通電する電流励起回路(52;252;552)と、
前記シャント抵抗にかかる電圧を測定可能な二つ以上の電圧測定回路(13、13a)と、
前記電圧測定回路の測定電圧に基づいて信号処理する信号処理回路(14)と、を備え、
前記信号処理回路は、
前記電流励起回路から前記交流励起電流が前記基準抵抗及び前記シャント抵抗に流れておらず且つ前記負荷から前記シャント抵抗に負荷電流が流れている状態で前記シャント抵抗にかかる電圧を前記二つ以上の電圧測定回路を用いて測定することで前記負荷に流れる負荷電流を冗長検出する負荷電流冗長検出モード、
及び、前記電流励起回路から前記交流励起電流を前記基準抵抗及び前記シャント抵抗に流したときの前記二つ以上の電圧測定回路によりそれぞれ測定される前記基準抵抗の電圧及び前記シャント抵抗の電圧に基づいて前記シャント抵抗の抵抗値を検出するシャント抵抗計測モード、
の何れかのモードで動作するシャント式電流センサ。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記信号処理回路は、前記電圧測定回路の測定結果を同期検波する交流測定経路を備え、
前記シャント抵抗計測モードにおいて、前記電圧測定回路の測定信号を前記交流測定経路により同期検波して前記交流励起電流の交流成分を検出し、
前記シャント抵抗の抵抗値を前記基準抵抗の抵抗値で除算した成分を検出し、事前に記録された前記基準抵抗の基準抵抗値を乗算することで前記シャント抵抗の抵抗値を算出する請求項1記載のシャント式電流センサ。
【請求項3】
前記信号処理回路は、前記電圧測定回路の測定信号を帯域制限するローパスフィルタを備えた直流測定経路を備え、
前記負荷電流冗長検出モードでは、前記ローパスフィルタを通じて得られた信号により前記負荷電流を検出する請求項2記載のシャント式電流センサ。
【請求項4】
前記基準抵抗は、第1基準抵抗(12a)及び第2基準抵抗(12b)により構成されると共に、前記シャント抵抗に前記第1基準抵抗及び前記第2基準抵抗を直列接続して構成され、
前記信号処理回路は、前記シャント抵抗計測モードでは、
第1測定ステップ(Step1)において前記電流励起回路から第1交流励起電流(I
E1
)を前記第1基準抵抗及び前記第2基準抵抗に印加し、前記電圧測定回路により前記第1基準抵抗にかかる電圧及び前記第2基準抵抗にかかる電圧を検出し、
第2測定ステップ(Step2)において前記電流励起回路から第2交流励起電流(I

)を前記第2基準抵抗及び前記シャント抵抗に印加し、前記電圧測定回路により前記第2基準抵抗にかかる電圧及び前記シャント抵抗にかかる電圧を検出する請求項1記載のシャント式電流センサ。
【請求項5】
前記信号処理回路は、前記シャント抵抗計測モードでは、
二つの電圧測定回路の出力を同期検波し、前記第1交流励起電流及び前記第2交流励起電流の主成分を抽出し、同期検波によって出力される前記シャント抵抗の抵抗値を前記第2基準抵抗の抵抗値により除算し、同期検波によって出力される前記第2基準抵抗の抵抗値を前記第1基準抵抗の抵抗値により除算し、これらの除算結果を乗算すると共に事前に記録された前記第1基準抵抗の基準抵抗値を乗算することで前記シャント抵抗の抵抗値を算出する請求項4記載のシャント式電流センサ。
【請求項6】
前記信号処理回路は、前記シャント抵抗計測モードでは、
前記シャント抵抗を測定している電圧測定回路の出力にローパスフィルタをかけることで負荷電流を算出する請求項5記載のシャント式電流センサ。
【請求項7】
前記第1基準抵抗の抵抗値は、前記第2基準抵抗の抵抗値及び前記シャント抵抗の抵抗値より長い時間ドリフト量が少なくなる構成とされている請求項6記載のシャント式電流センサ。
【請求項8】
負荷電流冗長検出モードにおいて二つ以上の電圧測定回路の二つの測定値を比較する比較器(51)を備え、
二つの測定値の差が任意の異常値を超えた場合に測定経路又は前記電圧測定回路の故障を検知する請求項6記載のシャント式電流センサ。
【請求項9】
前記シャント抵抗は、長手方向に延設されており、中間部に合金が挟みこまれた状態の銅材を用いて構成されており、
前記シャント抵抗にかかる電圧を測定する電圧測定回路の測定箇所は、二組の差動入力箇所が設けられると共に、一組目は前記合金と前記銅材の境界で且つ前記合金が挟みこまれる箇所とされ、他組目は前記一組目の測定箇所から前記長手方向の外側に離間した箇所とされている請求項6記載のシャント式電流センサ。
【請求項10】
交流のキャリア信号及び交流の変調信号を出力する制御回路(10)を備え、
前記電流励起回路は、スイッチング素子を備え前記キャリア信号及び変調信号を乗算した変調後キャリア信号により前記スイッチング素子を駆動し前記変調後キャリア信号による交流励起電流を含む電源を出力するスイッチング電源回路(11)と、を備える請求項6記載のシャント式電流センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シャント式電流センサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)などの電動車には電池が搭載されている。この種の電池の残量を推定するため電池に流れる電流を計測する回路を必要とする。シャント式電流センサは、電池の通電電流を計測するために設けられている。シャント式電流センサは、シャント抵抗を電池に直列に接続すると共に、シャント抵抗にかかる電圧を測定することで電流を測定する。シャント抵抗は経年劣化により抵抗値が変化する。このため、シャント抵抗の抵抗値を正確に求めることで電流を精度よく計測できる。シャント式電流センサの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1記載の技術によれば、基準となる高精度な励起電流をシャント抵抗に印加し、シャント抵抗の両端電圧の測定し、印加した励起電流と測定したシャント両端電圧からシャント抵抗値を求め、シャント抵抗値を補正することで高精度化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第10527651号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、シャント抵抗にかかる電圧を測定するための電圧測定回路が二つ以上設けられており機能安全性を高めている。二つ以上の電圧測定回路が、それぞれシャント抵抗にかかる電圧を測定可能に構成することで負荷電流を冗長して検出できる。しかしながら、特許文献1記載の技術を適用する場合、基準となる高精度電流を生成する基準電流源が必要となる。温度特性や劣化量の小さい基準電流源は、基準となるダイオードやトランジスタが大きくなることや、補正回路が大きくなることにより、高コストとなり好ましくない。また励起電流を通電するための電源電力も大きくなりやすくなり好ましくない。また励起電流を通電するための電源電力も大きくなりやすく好ましくない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、機能安全対応用の二つ以上の電圧測定回路を用いて負荷に流れる電流を高精度にセンシングできるようにしたシャント式電流センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、負荷に流れる電流を冗長検出するシャント式電流センサを対象とする。基準抵抗は、シャント抵抗に直列接続されている。電流励起回路は、交流励起電流を生成しシャント抵抗及び基準抵抗に交流励起電流を通電する。二つ以上の電圧測定回路は、シャント抵抗にかかる電圧を測定可能にする。信号処理回路は、電圧測定回路の測定電圧に基づいて信号処理する。
【0007】
信号処理回路は、負荷電流冗長検出モード、シャント抵抗計測モードの何れかのモードで動作する。負荷電流冗長検出モードでは、電流励起回路から交流励起電流が基準抵抗及びシャント抵抗に流れておらず且つ負荷からシャント抵抗に負荷電流が流れている状態でシャント抵抗にかかる電圧を二つ以上の電圧測定回路を用いて測定することで負荷に流れる負荷電流を冗長検出する。
【0008】
シャント抵抗計測モードでは、電流励起回路から交流励起電流を基準抵抗及びシャント抵抗に流したときの二つ以上の電圧測定回路によりそれぞれ測定される基準抵抗の電圧及びシャント抵抗の電圧に基づいてシャント抵抗の抵抗値を検出する。これにより、機能安全対応用の二つ以上の電圧測定回路を用いて負荷に流れる電流を高精度にセンシングできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態におけるシャント式電流センサを概略的に示す電気的構成図
第1実施形態における電池監視システムを模式的に示す電気的構成ブロック図
第1実施形態における信号処理回路の具体例
第2実施形態におけるシャント式電流センサを概略的に示す電気的構成図
第2実施形態におけるシャント式電流センサの構成例その1
第2実施形態におけるシャント式電流センサの構成例その2
第2実施形態における動作を説明するタイムチャートその1
第2実施形態における動作を説明するタイムチャートその2
第3実施形態におけるシャント式電流センサを概略的に示す電気的構成図
第4実施形態におけるシャント抵抗の外観を模式的に示す斜視図
第4実施形態におけるシャント抵抗の外観を模式的に示す平面図
第5実施形態におけるシャント式電流センサを概略的に示す電気的構成図
第5実施形態におけるスイッチング電源回路の構成例
第5実施形態において各部の波形を模式的に示すタイムチャート
第5実施形態において示す図14のA部分の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、シャント式電流センサの幾つかの実施形態を説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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