TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025042156
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-27
出願番号
2023149003
出願日
2023-09-14
発明の名称
変位計測装置、変位計測方法、及び変位計測プログラム
出願人
一般財団法人電力中央研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01B
11/00 20060101AFI20250319BHJP(測定;試験)
要約
【課題】日射変動等の外乱変化があったとしても、緩やかな変位を高精度に計測することができる変位計測装置等を提供する。
【解決手段】変位計測装置は、計測対象物の動画像に対し、規定フレーム数の第1期間T1と第2期間T2とを交互に設定し、第1期間T1におけるフレームのうちの第1対象フレーム(例えば、F11)について、直前の第2期間T2における最終フレーム(例えば、F0n)に対する相対変位(例えば、Δ11)を求め、求めた相対変位を最終フレームの変位に加算することで、第1対象フレームの変位を求める第1処理と、第2期間T2におけるフレームのうちの第2対象フレーム(例えば、F21)に対する直前の第1期間T1における最終フレーム(例えば、F1n)の相対変位(例えば、Δ21)を求め、求めた相対変位を最終フレームの変位から減算することで、第2対象フレームの変位を求める第2処理と、を行う処理理部を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
計測対象物を撮影して得られる動画像に対する画像処理を行って、前記計測対象物の変位を計測する変位計測装置であって、
前記動画像に対し、予め規定された規定フレーム数の第1期間と第2期間とを交互に設定し、前記第1期間におけるフレームのうちの処理対象となる第1対象フレームについて、直前の前記第2期間における最終フレームである第1最終フレームに対する相対変位を求め、求めた相対変位を前記第1最終フレームの変位に加算することで、前記第1対象フレームの変位を求める第1処理と、前記第2期間におけるフレームのうちの処理対象となる第2対象フレームに対する直前の前記第1期間における最終フレームである第2最終フレームの相対変位を求め、求めた相対変位を前記第2最終フレームの変位から減算することで、前記第2対象フレームの変位を求める第2処理と、を行う処理部を備える変位計測装置。
続きを表示(約 2,700 文字)
【請求項2】
前記処理部は、前記動画像が前記規定フレーム数分入力される度に、前記相対変位を求める方向を示すモード値を、前記相対変位を求める方向が時間方向に沿う順方向である旨を示す第1モード値、又は前記相対変位を求める方向が時間方向とは逆の逆方向である旨を示す第2モード値に設定するモード設定部を備え、
前記処理部は、入力された前記動画像に対し、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には前記第1処理を行い、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には前記第2処理を行う、
請求項1記載の変位計測装置。
【請求項3】
前記動画像を記憶する記憶部を更に備えており、
前記処理部は、少なくとも、前記第1対象フレーム及び前記第1最終フレーム、又は、前記第2対象フレーム及び前記第2最終フレームの前記動画像を前記記憶部に順次記憶させる記憶制御部と、
前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、前記記憶部に記憶された前記第1対象フレームについて、前記第1最終フレームに対する相対変位を求め、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、前記記憶部に記憶された前記第2対象フレームに対する前記第2最終フレームの相対変位を求める相対変位算出部と、
前記記憶部に記憶された前記第1最終フレームの累積変位、又は前記記憶部に記憶された前記第2最終フレームの累積変位を記憶する累積変位記憶部と、
前記累積変位記憶部に記憶された前記累積変位を読み出し、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、読み出した前記累積変位に前記相対変位算出部で算出された前記相対変位を加算することで前記第1対象フレームの変位を求め、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、読み出した前記累積変位から前記相対変位算出部で算出された前記相対変位を減算することで前記第2対象フレームの変位を求める変位算出部と、
を備える請求項2記載の変位計測装置。
【請求項4】
前記記憶部は、第1記憶部及び第2記憶部を備えており、
前記記憶制御部は、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、前記第1対象フレームの前記動画像を前記第1記憶部に記憶させ、前記第1最終フレームの前記動画像を前記第2記憶部に記憶させ、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、前記第2対象フレームの前記動画像を前記第2記憶部に記憶させ、前記第2最終フレームの前記動画像を前記第1記憶部に記憶させ、
前記相対変位算出部は、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、前記第1記憶部に記憶された前記第1対象フレームについて、前記第2記憶部に記憶された前記第1最終フレームに対する相対変位を求め、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、前記第2記憶部に記憶された前記第2対象フレームに対する前記第1記憶部に記憶された前記第2最終フレームの相対変位を求める、
請求項3記載の変位計測装置。
【請求項5】
前記記憶部は、第1記憶部及び第2記憶部を備えており、
前記記憶制御部は、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、前記第1対象フレームの前記動画像を前記第1記憶部に記憶させ、前記第1記憶部に記憶されていた前記第1最終フレームの前記動画像を前記第2記憶部に記憶させ、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、前記第2対象フレームの前記動画像を前記第1記憶部に記憶させ、前記第1記憶部に記憶されていた前記第2最終フレームの前記動画像を前記第2記憶部に記憶させ、
前記相対変位算出部は、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には、前記第1記憶部に記憶された前記第1対象フレームについて、前記第2記憶部に記憶された前記第1最終フレームに対する相対変位を求め、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には、前記第1記憶部に記憶された前記第2対象フレームに対する前記第2記憶部に記憶された前記第2最終フレームの相対変位を求める、
請求項3記載の変位計測装置。
【請求項6】
前記変位算出部は、前記第1最終フレームの変位、又は前記第2最終フレームの変位を求めた場合には、前記累積変位記憶部に記憶された前記累積変位を更新する、請求項3から請求項5の何れか一項に記載の変位計測装置。
【請求項7】
前記第1期間におけるフレーム数と前記第2期間におけるフレーム数は同じである請求項1記載の変位計測装置。
【請求項8】
計測対象物を撮影して得られる動画像に対する画像処理を行って、前記計測対象物の変位を計測する変位計測方法であって、
前記動画像に対し、予め規定された規定フレーム数の第1期間と第2期間とを交互に設定し、
前記第1期間におけるフレームのうちの処理対象となる第1対象フレームについて、直前の前記第2期間における最終フレームである第1最終フレームに対する相対変位を求め、求めた相対変位を前記第1最終フレームの変位に加算することで、前記第1対象フレームの変位を求め、
前記第2期間におけるフレームのうちの処理対象となる第2対象フレームに対する直前の前記第1期間における最終フレームである第2最終フレームの相対変位を求め、求めた相対変位を前記第2最終フレームの変位から減算することで、前記第2対象フレームの変位を求める、
変位計測方法。
【請求項9】
コンピュータに、
計測対象物を撮影して得られる動画像に対し、予め規定された規定フレーム数の第1期間と第2期間とを交互に設定し、
前記第1期間におけるフレームのうちの処理対象となる第1対象フレームについて、直前の前記第2期間における最終フレームである第1最終フレームに対する相対変位を求め、求めた相対変位を前記第1最終フレームの変位に加算することで、前記第1対象フレームの変位を求め、
前記第2期間におけるフレームのうちの処理対象となる第2対象フレームに対する直前の前記第1期間における最終フレームである第2最終フレームの相対変位を求め、求めた相対変位を前記第2最終フレームの変位から減算することで、前記第2対象フレームの変位を求める、
ことを実行させるための変位計測プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、変位計測装置、変位計測方法、及び変位計測プログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
カメラ等の撮影装置で撮影された計測対象物の画像(動画像、静止画像)を用いて、計測対象物の変位を計測する変位計測装置がある。このような変位計測装置は、異なる時点で得られた画像に対し、例えば、デジタル画像相関法(DIC:Digital Image Correlation)等の画像処理を行って計測対象物の変位を計測する。ここで、デジタル画像相関法による画像処理は、テンプレートマッチングとサブピクセル推定とから構成されている。
【0003】
テンプレートマッチングは、基準となる画像(テンプレート)を移動・変形させて他方の画像と比較し、最も残差の小さくなる変位を求めるものである。典型的な残差の指標としては、差分絶対値和(SAD:Sum of Absolute Difference)、差分二乗和 (SSD:Sum of Squared Difference)がある。また、テンプレートを移動・変形させる方法としては、水平垂直並進の他、拡大縮小、回転等がある。サブピクセル推定では、離散的な変位に対して算出された残差の曲線に対して関数をフィッティングすることにより、更に高分解能な変位を求める。サブピクセル推定では、等角直線フィッティング、放物線フィッティングがよく用いられる。
【0004】
デジタル画像相関法を動画に適用する際には、基準画像(時刻)を固定し、他の全時刻の画像と比較する方法(基準フレーム固定方式)と、隣接時刻間で求めた変位を累積加算する方法(基準フレーム更新方式)との何れかが利用されることが多い。以下の非特許文献1には、デジタル画像相関法を用いて画像間変位を推定する方法が開示されている。以下の非特許文献2には、画像を用いて変位を計測するものではないが、地震計から得られた信号に対してデジタルフィルターによるフィルタリングを行うことで変位を計測する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
清水雅夫、他2名、「画像変形を表すNパラメータの高精度同時推定法と超解像への応用」、情報処理学会論文誌、2004年12月、Vol.45、No.SIG13 (CVIM10), pp.83-98
鈴木崇伸、他2名、「デジタルフィルターによる変位計算と精度の検証」、応用力学論文集、2007年8月、Vol.10、pp.631-638
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、屋外の構造物の動画から、長時間に及ぶ変位(例えば、24時間の気温変化に伴う変位等)を計測したい場合がある。長時間計測では全ての画像を録画することが難しいため、撮影された画像を実時間で処理し、変位計測結果を順次出力することが求められる。また、長時間計測においては、撮影時間中の日射変動等の外乱変化に耐える必要もある。従来は、このような長時間の動画に対し、緩やかな変位の高精度な計測と、外乱変化への耐性とを同時に達成することが難しいという問題があった。
【0007】
具体的に、壁面等の固定された計測対象物を固定された撮影装置で撮影する場合には、計測対象物及び撮影装置が共に固定されているため期待変位は±0の筈である。しかしながら、撮影装置で撮影されている計測対象物に対する照明の具合によっては、変位が生じていると誤計測されることがある。例えば、上述した基準フレーム固定方式では、大きな変位が誤計測され続ける状態になったり、上述した基準フレーム更新方式では、変位が徐々に拡大(ドリフト)する状態になったりする。ここで、上述した非特許文献2に開示されたデジタルフィルター等でドリフトを取り除こうとすると、有意な変位まで除去されてしまう虞がある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、日射変動等の外乱変化があったとしても、緩やかな変位を高精度に計測することができる変位計測装置、変位計測方法、及び変位計測プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様による変位計測装置は、計測対象物を撮影して得られる動画像に対する画像処理を行って、前記計測対象物の変位を計測する変位計測装置(1、2)であって、前記動画像に対し、予め規定された規定フレーム数の第1期間(T1)と第2期間(T2)とを交互に設定し、前記第1期間におけるフレームのうちの処理対象となる第1対象フレームについて、直前の前記第2期間における最終フレームである第1最終フレームに対する相対変位を求め、求めた相対変位を前記第1最終フレームの変位に加算することで、前記第1対象フレームの変位を求める第1処理と、前記第2期間におけるフレームのうちの処理対象となる第2対象フレームに対する直前の前記第1期間における最終フレームである第2最終フレームの相対変位を求め、求めた相対変位を前記第2最終フレームの変位から減算することで、前記第2対象フレームの変位を求める第2処理と、を行う処理部(20、50)を備える。
【0010】
本発明の第2の態様による変位計測装置は、本発明の第1の態様による変位計測装置において、前記処理部が、前記動画像が前記規定フレーム数分入力される度に、前記相対変位を求める方向を示すモード値を、前記相対変位を求める方向が時間方向に沿う順方向である旨を示す第1モード値、又は前記相対変位を求める方向が時間方向とは逆の逆方向である旨を示す第2モード値に設定するモード設定部(21、51)を備え、前記処理部が、入力された前記動画像に対し、前記モード値が前記第1モード値に設定された場合には前記第1処理を行い、前記モード値が前記第2モード値に設定された場合には前記第2処理を行う。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
通電検査装置
6日前
日本精機株式会社
位置検出装置
2日前
株式会社ハシマ
検針機
5日前
東レ株式会社
シート状物の検査方法
今日
東ソー株式会社
自動分析装置及び方法
2日前
富士電機株式会社
エンコーダ
今日
DIC株式会社
測定装置
7日前
富士電機株式会社
放射線検出器
7日前
TDK株式会社
温度センサ
今日
株式会社ヨコオ
シートコンタクタ
2日前
スタンレー電気株式会社
車両前方視認装置
5日前
ダイハツ工業株式会社
凹部の深さ測定方法
5日前
本田技研工業株式会社
物体検出装置
5日前
本田技研工業株式会社
物体検出装置
5日前
矢崎総業株式会社
電流センサ
6日前
スタンレー電気株式会社
車両前方視認装置
5日前
セイコーエプソン株式会社
干渉計
2日前
JRCモビリティ株式会社
充電用温度判定回路
2日前
株式会社テイエルブイ
厚さ測定装置及び厚さ測定方法
7日前
TDK株式会社
センサ
今日
日本信号株式会社
表示装置
今日
株式会社JVCケンウッド
撮像装置及び測距方法
5日前
内山工業株式会社
分析装置用部材
1日前
日東建設株式会社
ボルト・ナットの健全性検査装置
5日前
浜松ホトニクス株式会社
分光計測装置
6日前
セイコーエプソン株式会社
電子デバイス
6日前
株式会社SUBARU
蓄電池の状態センサ装置
2日前
住友電気工業株式会社
光モジュール
5日前
株式会社キーエンス
レベル計
5日前
国立大学法人 東京大学
粘性の測定装置及び方法
1日前
大成建設株式会社
地震動解析システム
今日
株式会社キーエンス
レベル計
5日前
株式会社キーエンス
レベル計
5日前
倉敷化工株式会社
動特性測定装置
5日前
日本製鉄株式会社
回転機械の異常診断支援方法及び装置
今日
株式会社キーエンス
レベル計
5日前
続きを見る
他の特許を見る