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公開番号
2025041364
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2023148616
出願日
2023-09-13
発明の名称
フェライト系ステンレス鋼板
出願人
日鉄ステンレス株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250318BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】溶接後の硬質化を抑制し、靭性に優れた板厚5mm以上のフェライト系ステンレス鋼板の提供。
【解決手段】化学組成が、質量%で、C:0.002~0.030%、Si:0.10~1.00%、Mn:1.0%以下、P:0.040%以下、S:0.0300%以下、Cr:10.0~19.0%、Nb:0.05~0.15%、Ti:8×(C%+N%)~0.40%、N:0.002~0.030%、Ni:0~0.50%、Mo:0~2.50%、Cu:0~0.60%、V:0~0.50%、W:0~0.50%、Co:0~0.50%、Zr:0~0.50%、Al:0~1.00%、Sn:0~0.50%、B:0~0.0050%、Ca:0~0.0100%、Mg:0~0.0100%、REM:0~0.0100%、残部:Feおよび不純物であり、平均結晶粒径が30μm以下で板厚5mm以上のフェライト系ステンレス鋼板。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C:0.002~0.030%、
Si:0.10~1.00%、
Mn:1.0%以下、
P:0.040%以下、
S:0.0300%以下、
Cr:10.0~19.0%、
Nb:0.05~0.15%、
Ti:8×(C%+N%)~0.40%、
N:0.002~0.030%、
Ni:0~0.50%、
Mo:0~2.50%
Cu:0~0.60%
V:0~0.50%、
W:0~0.50%、
Co:0~0.50%、
Zr:0~0.50%、
Al:0~1.00%、
Sn:0~0.50%、
B:0~0.0050%、
Ca:0~0.0100%、
Mg:0~0.0100%、
REM:0~0.0100%
残部:Feおよび不純物であり、平均結晶粒径が30μm以下で、板厚5mm以上のフェライト系ステンレス鋼板。
上記式中で、C%はC含有量を、N%はN含有量を示す。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
さらに、質量%で、
Ni:0.01~0.50%、
Mo:0.01~2.50%
Cu:0.01~0.60%
V:0.01~0.50%、
W:0.01~0.50%、
Co:0.01~0.50%、
Zr:0.01~0.50%、
Al:0.01~1.00%、
Sn:0.01~0.50%、
B:0.0002~0.0050%、
Ca:0.0002~0.0100%、
Mg:0.0002~0.0100%、
REM:0.0002~0.0100%
から選択される一種以上を含有する、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
【請求項3】
熱間圧延後焼鈍板である、請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板に関する。同鋼板は、高剛性と高精度の形状管理が要求される締結部品用途に最適と考える。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
フェライト系ステンレス鋼は、高価なNiを多く含むオーステナイト系ステンレス鋼より安価であることから、多くの用途に使用されている。具体的な一例として、自動車用排ガス経路部材は、エキゾーストマニホールド、触媒、マフラーなど様々な部品から構成され、それら部品をつなげる際、フランジと呼ばれる締結部品が使用される。フランジは剛性確保のため、5mmtを超える厚手フランジが使用され、フランジと部品は溶接で接合されることが多い。このため、溶接部の耐食性も確保することが要求される。しかし、フェライト相中には、炭素、窒素が固溶しにくいため、溶接時の熱影響でCr炭窒化物が生成し、鋭敏化と称される耐食性低下が生じる。そのため、Crよりも炭素および窒素と結合力の強いTiまたはNbを添加することがある。
【0003】
一方、フェライト系ステンレス鋼は靭性が低いため、板厚が厚い場合には鋼帯製造時や加工時に割れるという課題があった。特にTi含有フェライト系ステンレス鋼は、凝固時から粗大TiNが晶出し、大きく靭性を低下させることが知られている。
【0004】
フェライト系ステンレス鋼の靭性を向上させる手段として、例えば、特許文献1には、靭性低下要因となる粗大TIN析出をZr添加により回避したフェライト系ステンレス鋼が開示されている。また、特許文献2には、Tiを実質無添加とし、フェライト相以外の粒状物を規定したフェライト系ステンレス鋼が開示されている。さらに、特許文献3には、CrとNiの含有量を適切範囲に制御して熱間圧延工程においてオーステナイト相とフェライト相を生成させた上で熱間圧延を行った後、フェライト単相温度域の適正な温度範囲で熱延板焼鈍を施す技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-225944号公報
国際公開第2020/084987号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フェライト系ステンレス鋼において、溶接後に形状修正や曲げなどの加工の際、特に板厚が厚い場合は溶接時の温度分布による熱ひずみが大きく、形状修正や曲げなどの加工の頻度が増加する。このような溶接後の加工時に、溶接部を含め靭性が不足することで脆性的な割れが生じることがある。
【0007】
しかし、特許文献1では、靭性の向上を試みているが、Tiを添加していないため、溶接時の溶着部において、窒素の固溶強化により硬質化して靭性が不足する可能性がある。特許文献2においても、溶接後はマルテンサイト組織が生成し、硬質化により靭性が不足する可能性が示唆される。すなわち、先行技術文献発明では、靭性の向上が試みられているが、溶接後の硬質化による脆性破壊までは検討されていない。
【0008】
本発明では、一定の靭性を確保しつつ、溶接後の硬質化を抑制できる、板厚5mm以上のフェライト系ステンレス鋼板を提供する。なお、本明細書において特に断りのない限り、一定の靭性とは、後述するシャルピー衝撃試験による靭性評価での良好な靭性を指す。また、溶接後の硬質化の抑制については、後述する溶接後の断面硬さによって評価される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、溶接後の硬質化を抑制するため、Tiを適切な範囲で含有したフェライト系ステンレス鋼で、粗大TiN析出状態においても靭性を確保できる製造条件と組織形態を鋭意検討した結果、成分範囲の限定と熱延条件を厳格に管理することで、一定の靭性を確保しつつ、溶接後の硬質化を抑制できることを見出した。
【0010】
具体的には、Tiを8(C+N)以上含有することで溶接部の硬質化を抑制する。更に、熱間圧延におけるスラブ抽出温度と粗熱延条件を厳格化することで仕上熱延前組織を微細化した上で、仕上熱延での圧下量とパス間時間、巻取温度を厳格化し、仕上熱延後に熱延で導入した加工ひずみを残存させ、微量Nbの含有で粒成長を抑制し、熱延焼鈍後の平均結晶粒径を30μm以下に微細化でき、Ti含有フェライト系ステンレス鋼においても一定の靭性が確保できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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