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公開番号2025038366
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023144933
出願日2023-09-07
発明の名称顕微鏡システム、画像処理方法、及びプログラム
出願人株式会社エビデント
代理人インフォート弁理士法人
主分類G02B 21/36 20060101AFI20250312BHJP(光学)
要約【課題】観察画像の色成分の影響を受けることなく良好なブラックバランス補正を行う技術を提供する。
【解決手段】顕微鏡システムは、観察光学像を形成する顕微鏡と、観察光学像を撮像して観察画像を生成する撮像装置と、観察画像の色成分毎の画素値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、色成分毎の画素値のヒストグラムに基づいてブラックバランス補正値を決定する補正値決定部と、観察画像の各画素の色成分毎の画素値からブラックバランス補正値を減算して補正観察画像を生成する補正部と、補正観察画像を出力する出力装置とを備える。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
観察光学像を形成する顕微鏡と、
前記観察光学像を撮像して観察画像を生成する撮像装置と、
前記観察画像の色成分毎の画素値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記色成分毎の画素値のヒストグラムに基づいてブラックバランス補正値を決定する補正値決定部と、
前記観察画像の各画素の色成分毎の画素値から前記ブラックバランス補正値を減算して補正観察画像を生成する補正部と、
前記補正観察画像を出力する出力装置と
を備えることを特徴とする顕微鏡システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記補正値決定部は、前記色成分毎に、当該色成分の画素値のヒストグラムの最暗部から累積した画素数が閾値に達する画素値をブラックバランス補正値候補として決定する
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
【請求項3】
前記補正値決定部は、前記色成分毎に決定した前記ブラックバランス補正値候補のうちの最大値を前記ブラックバランス補正値として決定する
ことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡システム。
【請求項4】
前記補正値決定部は、決定した前記ブラックバランス補正値が補正上限値を超える場合は、前記補正上限値を前記ブラックバランス補正値として決定する
ことを特徴とする請求項3記載の顕微鏡システム。
【請求項5】
前記補正観察画像に対して、ベイヤー配列形式の画像をカラー画像に変換する処理を含む現像処理を行う現像部を更に備え、
前記出力装置は、前記現像部により前記現像処理が行われた前記補正観察画像を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の顕微鏡システム。
【請求項6】
前記観察画像の情報量を削減する画像情報削減部を更に備え、
前記ヒストグラム生成部は、前記画像情報削減部により情報量が削減された前記観察画像の色成分毎の画素値のヒストグラムを生成する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の顕微鏡システム。
【請求項7】
前記ブラックバランス補正値を平滑化する補正値安定化部を更に備え、
前記補正部は、前記観察画像の各画素の色成分毎の画素値から、前記補正値安定化部により平滑化された前記ブラックバランス補正値を減算して前記補正観察画像を生成する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の顕微鏡システム。
【請求項8】
顕微鏡により形成された観察光学像が撮像装置により撮像されることで生成された観察画像の色成分毎の画素値のヒストグラムを生成し、
前記色成分毎の画素値のヒストグラムに基づいてブラックバランス補正値を決定し、
前記観察画像の各画素の色成分毎の画素値から前記ブラックバランス補正値を減算して補正観察画像を生成する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
顕微鏡により形成された観察光学像が撮像装置により撮像されることで生成された観察画像の色成分毎の画素値のヒストグラムを生成し、
前記色成分毎の画素値のヒストグラムに基づいてブラックバランス補正値を決定し、
前記観察画像の各画素の色成分毎の画素値から前記ブラックバランス補正値を減算して補正観察画像を生成する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、顕微鏡システム、画像処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
顕微鏡を用いて行われる観察方法の一つとして蛍光観察が知られている。蛍光観察は、蛍光色素や蛍光タンパク質を用いて細胞内の特定の部位もしくは特定のタンパク質や分子を可視化する観察方法である。
【0003】
蛍光観察では、顕微鏡に含まれる光学部材(例えば対物レンズ)の自家蛍光により、観察画像における標本以外の背景にも蛍光が発生し、標本と背景とのコントラストが低下することがある。そこで、このようなコントラストの低下を防止するために、ブラックバランス補正が用いられる。ブラックバランス補正は、観察画像から背景の明るさ(光学部材の自家蛍光による明るさ)を差し引くことで標本と背景との明るさの差を明確化し、コントラストの高い観察画像を得るものである。
【0004】
特許文献1には、ブラックバランス補正を行う顕微鏡システムが開示されている。特許文献1の顕微鏡システムは、観察画像についての輝度分布を生成し、輝度分布における変位点のうち、最も明るい輝度の変位点を高輝度変位点として、最も暗い輝度の変位点を低輝度変位点として検出し、高輝度変位点の輝度値と低輝度変位点の輝度値の差を算出し、該差分に応じて、低輝度変位点の輝度値を補正値として決定し、該決定結果に基づいて、観察画像を構成する各画素の輝度値から補正値を差し引く補正を行い、補正された観察画像を出力(例えば表示)する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-098719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の顕微鏡システムでは、観察画像の輝度分布(輝度のヒストグラム)に基づいて補正値(ブラックバランス補正値)を決定している。
【0007】
しかしながら、特許文献1の顕微鏡システムでは、例えば、観察画像がカラー画像(各画素がR値、G値、B値を有する画像)である場合に、カラー情報から輝度情報を算出してブラックバランス補正を行うと、下記のような問題が発生する。
【0008】
観察画像の各画素の輝度情報(Y値)は、例えば当該画素のカラー情報(R値、G値、B値)から、下記式(1)により求められる。
Y=0.299*R+0.587*G+0.114*B (1)
【0009】
例えば、観察対象が青色(B)単色の蛍光の場合、観察画像の各画素の赤色成分(R値)及び緑色成分(G値)は0に近い値になることから、上記式(1)で求められる各画素の輝度情報(Y値)は、実質的に、当該画素の青色成分(B値)に対して最も小さい重み係数(0.114)が乗算されるのみとなる。その結果、輝度のヒストグラムに基づいて決定される補正値が小さい値になってしまう。このような小さな値の補正値を用いてブラックバランス補正が行われると、観察画像から背景の明るさ(光学部材の自家蛍光による明るさ)を十分に差し引くことができず、観察画像における標本と背景とのコントラストの低下を十分に改善することができない。
【0010】
本発明の一側面に係る目的は、観察画像の色成分の影響を受けることなく良好なブラックバランス補正を行う技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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