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公開番号2025037385
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144291
出願日2023-09-06
発明の名称超音波探傷装置及び超音波探傷方法
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類G01N 29/28 20060101AFI20250311BHJP(測定;試験)
要約【課題】アウトサイドダブテール翼の翼植込部の全体について、超音波探傷により欠陥を確実に且つ短時間に検査することができること。
【解決手段】タービンロータのロータホイール1にアウトサイドダブテール翼2が組み付けられた状態で、アウトサイドダブテール翼の翼植込部3に生じた欠陥Kを超音波探傷により検査する超音波探傷装置20であって、翼植込部3の翼側面11を形成する2以上の平面11A、11B、11Cに密着する柔軟性を備えた超音波伝搬物質21と、複数の圧電素子24を備え、これらの圧電素子により超音波を超音波伝搬物質21を介して翼植込部3内へ送信し、反射波を受信するプローブ22と、を有し、複数の圧電素子24が、超音波送信側圧電素子24Pと反射波受信側圧電素子24Rとに、制御により選択可能に設けられたものである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
タービンロータのロータホイールにアウトサイドダブテール翼が組み付けられた状態で、前記アウトサイドダブテール翼の翼植込部に生じた欠陥を超音波探傷により検査する超音波探傷装置であって、
前記翼植込部の翼側面を形成する2以上の平面に密着する柔軟性を備えた超音波伝搬物質と、
複数の圧電素子を備え、これらの圧電素子により超音波を前記超音波伝搬物質を介して前記翼植込部内へ送信し、反射波を受信するプローブと、を有し、
複数の前記圧電素子が、超音波送信側圧電素子と反射波受信側圧電素子とに、制御により選択可能に設けられたことを特徴とする超音波探傷装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記プローブの複数の圧電素子は、翼植込部に生じた欠陥の想定される状況に基づいて、超音波送信側圧電素子群と反射波受信側圧電素子群とが変更して設けられるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
【請求項3】
前記プローブにおける超音波送信側圧電素子群から送信される超音波と、反射波受信側圧電素子群に受信される反射波とが、アウトサイドダブテール翼の翼植込部の翼側面における2以上の平面のうちの異なった前記平面を通過するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
【請求項4】
前記プローブにおける超音波送信側圧電素子群から送信される超音波と、反射波受信側圧電素子群に受信される反射波とが、アウトサイドダブテール翼の翼植込部の翼側面における2以上の平面のうちの同一の前記平面を通過するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷装置。
【請求項5】
タービンロータのロータホイールにアウトサイドダブテール翼が組み付けられた状態で、前記アウトサイドダブテール翼の翼植込部に生じた欠陥を超音波探傷により検査する超音波探傷方法であって、
前記翼植込部の翼側面を形成する2以上の平面に、柔軟性を備えた超音波伝搬物質を密着させるステップと、
複数の圧電素子により超音波を前記超音波伝搬物質を介して前記翼植込部内へ送信し反射波を受信するプローブを設置するステップと、
前記プローブにおける複数の前記圧電素子のうち、選択された超音波送信側圧電素子から超音波を送信し、選択された反射波受信側圧電素子にて反射波を受信するステップと、を実施することを特徴とする超音波探傷方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、アウトサイドダブテール翼の翼植込部を超音波探傷する超音波探傷装置及び超音波探傷方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
超音波探傷検査は、非破壊で構造材の表面及び内部の健全性を確認できる技術であり、様々な分野で欠かせない検査技術である。このうちのフェーズドアレイ超音波探傷検査は、複数配列させた圧電素子の各々の発信タイミング(遅延時間)をずらして任意の角度に超音波を送信し、反射波を受信する。このフェーズドアレイ超音波探傷検査は、所定角度の超音波を発信することしかできない単眼プローブに比べ、複雑な形状の検査対象に対応することができ、作業工数低減の観点からも広く利用されている。
【0003】
火力や原子力による大型発電機等のタービンは、大型ロータに動翼の基端を締結させた構造を有している。タービンの長期間の稼働により発生する疲労き裂や応力腐食割れ(SCC:Stress Corrosion Cracking)等の欠陥は、安全性に多大な影響を与えるため、早期に確実に検出することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭62-261955号公報
特開2015-108523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図4(A)に示すように、大型ロータのアウトサイドダブテール翼2は、一般的にタービン上流の段落で採用される。ロータホイール外周のロータホイール締結部(鞍型継手部)4の溝部にアウトサイドダブテール翼2の翼植込部3が挿入され、最後に止め翼の翼植込部が挿入され、この止め翼が止めキーで固定される。
【0006】
このように締結されたアウトサイドダブテール翼2は、回転時にロータホイール締結部4のロータ側フック部5と翼植込部3の翼側フック部6とが接触し、これらのフック部5、6に応力が集中的に作用する。従来、第1翼側フック部6Aのみに損傷事象が確認されていたため、この第1翼側フック部6Aのみの検査に需要があった。アウトサイドダブテール翼2の翼植込部3の検査面となる翼側面11は2つ以上の平面(平面11A、11B、11C)で形成されているが、第1翼側フック部6Aのみの検査であれば、翼側面の1つの平面からの超音波探傷で検査が可能であった。
【0007】
ところが、昨今、第3翼側フック部6C及びタング部6Dの損傷事例が確認されたため、全ての翼側フック部6の応力集中部と前例の無い欠陥の発生とを想定して、アウトサイドダブテール翼2のロータに接触する側の翼植込部3の面全てに対して確実に検査可能な技術が要請されるようになってきた。
【0008】
上述のように検査対象がロータに接触する側の翼植込部3の全ての面全体に広がったことで、翼植込部3の形状の複雑さから、翼側面11の1つの平面11A、11Bまたは11Cからの超音波探傷だけでは検査が不可能になる場合が生ずる。例えば、図4(A)及び(B)に示すように、アウトサイドダブテール翼2がタービンロータのロータホイール1に組み付けられた状態で、アウトサイドダブテール翼2の翼植込部3における翼側面11の平面11Bにプローブ100が設置された場合を想定する。この場合には、プローブ100の圧電素子101から送信された超音波Pが、翼植込部3内に生じた形状(方向)を図4のように仮定した欠陥Kに反射したとき、この反射波は、翼植込部3の翼側面11の平面11Cを通過するため、プローブ100の圧電素子101により受信されない。従って、プローブ100によって翼植込部3内の欠陥Kを検出できない場合が発生する。
【0009】
また、一般的な超音波探傷検査では、アウトサイドダブテール翼2をタービンロータのロータホイール1に組み付け状態で、アウトサイドダブテール翼2の翼植込部3の検査をする場合、多くの条件設定が必要であり、アウトサイドダブテール翼2毎に行う翼植込部3の検査に多大な時間が必要になる。また、アウトサイドダブテール翼2の翼植込部3の全体を検査すると、想定欠陥位置に対するプローブ100の位置や探傷検査条件が異なるので、翼植込部3に対する検査数が多くなって検査に多大な時間を要する。また、アウトサイドダブテール翼2における検査対象の翼植込部3が複雑な形状であるため、欠陥Kの想定位置によってはプローブ100の交換が必要になり、1つのアウトサイドダブテール翼2における検査に長時間を要する。これらの結果、タービンの停止期間が長くなって、タービンを含む定期検査が長期化してしまう。
【0010】
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、アウトサイドダブテール翼の翼植込部の全体について、超音波探傷により欠陥を確実に且つ短時間に検査することができる超音波探傷装置及び超音波探傷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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