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公開番号2025037269
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144065
出願日2023-09-06
発明の名称麹造り工程の計測装置および計測方法
出願人株式会社KRI
代理人
主分類G01N 24/08 20060101AFI20250311BHJP(測定;試験)
要約【課題】
麹造りの工程において、麹菌の成長具合を短時間で計測して、麹菌の生育状況を判断する計測装置および計測方法の提供。
本発明の計測装置は、麹造りの工程を計測する計測装置であって、試料中に含まれる水分中の水素原子核のから放出される核磁気共鳴信号を計測する核磁気共鳴装置と、前記核磁気共鳴装置は、測定した前記核磁気共鳴信号から1HのT2緩和時定数を計測する機能を有し、前記核磁気共鳴装置で計測した1HのT2緩和時定数を経時的に記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数または前記T2緩和時定数の変化値を判断する判断装置と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
麹造りの工程を計測する計測装置であって、
試料中に含まれる水分中の水素原子核のから放出される核磁気共鳴信号を計測する核磁気共鳴装置と、
前記核磁気共鳴装置は、測定した前記核磁気共鳴信号から

HのT2緩和時定数を計測する機能を有し、
前記核磁気共鳴装置で計測した

HのT2緩和時定数を経時的に記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数または前記T2緩和時定数の変化値を判断する判断装置と、
を備える計測装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記記憶装置が、経時時間が同一の複数の試料の前記T2緩和時定数を平均値として記憶する請求項1記載の計測装置。
【請求項3】
前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数の変化値を判断し信号を発する判断装置を備える請求項1または請求項2に記載の計測装置。
【請求項4】
前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数の変化値の差を計測して判断し信号を発する判断装置を備える請求項3に記載の計測装置。
【請求項5】
前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数から試料中の酵素活性または菌体量を算出する請求項1または請求項2に記載の計測装置。
【請求項6】
麹造りの工程を計測する計測方法であって、
核磁気共鳴装置で試料中に含まれる水分中の水素原子核のから放出される核磁気共鳴信号により

HのT2緩和時定数を計測する工程と、
前記計測工程で計測した

HのT2緩和時定数を経時的に記憶する工程と、
前記記憶工程で記憶した前記T2緩和時定数または前記T2緩和時定数の変化値を判断する工程と、
を含む計測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、核磁気共鳴装置による麹造り工程の計測装置および計測方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
麹は、米、麦、大豆等の穀物にカビの一種である麹菌を繁殖させたものであり、清酒(日本酒)、焼酎、しょうゆ、味噌などの発酵食品の製造には欠かせないものである。清酒の場合、麹に含まれる麹菌は米のデンプンを糖に変える働きをし、清酒造りには麹が必要不可欠である。また、麹菌は、米のたんぱく質をアミノ酸に変化させる働きも併せ持ち、それによって清酒のコクや旨みの味わいを醸しだしている。
麹造りの工程は、蒸した原料に麹菌を接種して原料の表面に付着させて、温度・湿度を管理して麹菌を繁殖させて行う。清酒の麹造りは、蒸米に麹菌を接種して麹室の中で培養することで製造される。麹室は約33℃に保たれ、麹菌が成長し易い環境を提供する。麹は接種後に発芽し、蒸米を分解しながら、蒸米内に菌糸を成長させる。分解過程では清酒製造に必要な酵素(αアミラーゼやプロテアーゼなど)が生成される。麹菌が発芽し、蒸米内に侵入して50時間ほど経過すると、清酒製造に必要な麹が完成する。この間、杜氏と蔵人は麹菌が所望の酵素を作り、蒸米内に成長(破精込み)するように蒸米の温度と蒸米からの水分の蒸発を制御し、蒸米の含水率を調整し、酸素の供給を促進する。麹菌が成長し過ぎると麹が黄緑色になり、菌糸から頂のうが出る。これが苦みやえぐみの元となる。麹菌は成長させ過ぎると清酒の雑味の元となり、清酒製造に好ましくない。適切なタイミングで麹菌の成長(醗酵、破精込み具合)を停止させる必要がある。これらの作業は、杜氏や蔵人が蒸米や麹を見て、味見して、手で触り、匂いを嗅いで経験と勘によって行われている。
【0003】
また、核磁気共鳴装置による真菌の計測については、キノコ培地内に成長する菌糸を測定した技術が、特許文献1~3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-27042号公報
特開2021-189108号公報
特開2023-58327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、麹造りの工程において、麹菌の成長具合を短時間で計測して、麹菌の生育状況を判断する計測装置および計測方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の構成からなることを特徴とし、上記課題を解決するものである。
[1] 麹造りの工程を計測する計測装置であって、
試料中に含まれる水分中の水素原子核のから放出される核磁気共鳴信号を計測する核磁気共鳴装置と、
前記核磁気共鳴装置は、測定した前記核磁気共鳴信号から

HのT2緩和時定数を計測する機能を有し、
前記核磁気共鳴装置で計測した

HのT2緩和時定数を経時的に記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数または前記T2緩和時定数の変化値を判断する判断装置と、
を備える計測装置。
[2] 前記記憶装置が、経時時間が同一の複数の試料の前記T2緩和時定数を平均値として記憶する前記[1]に記載の計測装置。
[3] 前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数の変化値を判断し信号を発する判断装置を備える前記[1]または前記[2]に記載の計測装置。
[4] 前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数の変化値の差を計測して判断し信号を発する判断装置を備える前記[4]に記載の計測装置。
[5] 前記記憶装置に記憶した前記T2緩和時定数から試料中の酵素活性または菌体量を算出する前記[1]または前記[2]に記載の計測装置。
[6] 麹造りの工程を計測する計測方法であって、
核磁気共鳴装置で試料中に含まれる水分中の水素原子核のから放出される核磁気共鳴信号により

HのT2緩和時定数を計測する工程と、
前記計測工程で計測した

HのT2緩和時定数を経時的に記憶する工程と、
前記記憶工程で記憶した前記T2緩和時定数または前記T2緩和時定数の変化値を判断する工程と、
を含む計測方法。
【発明の効果】
【0007】
製麹過程中での麹のT2緩和時定数を計測することで、麹菌の成長(破精込み)具合を定量的に数値化することができる。また、T2緩和時定数は短時間(1秒程度)で計測できることにより、発酵している最中の麹の状態を瞬時に数値的な情報として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
製麹過程のタイムチャートと試料の採取時間を示す図である。
本発明の測定装置の概略図である。
信号強度、T2緩和時定数を算出するためのエコー信号を取得するCPMGシーケンスの概略図である。
製麹過程での麹米の含水率の変化を示す図である。
製麹過程での麹米のT2緩和時定数の変化を示す図である。
経過時間と麹米と蒸米のコントロールのT2緩和時定数の差分を示す図である。
経過時間と麹米の酵素活性(左)と菌体量(右)を示す図である。
麹米のT2と蒸米のT2との差分と酵素活性の相関図である(左:αアミラーゼ、右:グルコアミラーゼ)。
麹米のT2と蒸米のT2との差分と菌体量の相関図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
麹造りの工程は、米、麦、大豆等の原料を蒸して蒸した原料を製造する工程、蒸した原料に種麹を振りかける工程、種麹を振りかけた原料を均一に混ぜる工程、高温多湿の環境下で原料に麹菌を繁殖させる工程、麹菌の活性を低下させる工程および麹を麹室から取り出し、放冷して乾燥させる工程からなっている。その中でも、麹菌を繁殖させる工程から麹菌の活性を低下させる工程は、通常2~3日間をかけて、人手により、温度と湿度をコントロールして、麹の状態を人の五感で感じ、経験と勘によって行われている。清酒の場合の麹造りの工程の例に説明すると、図1に示すように、蒸し→引込→種付→切返→盛り→仲仕事→仕舞仕事→枯らし→出麹の順に作業が行われる。
【0010】
清酒の場合の麹造りの工程を蒸した原料に種麹を振りかける工程以降について一例を挙げて説明すると、麹菌を繁殖させる工程では、種麹を振りかけた蒸米を山積みして毛布などの布で包み保温保湿して麹菌胞子の発芽、増殖を数時間かけて行った後に、切り返しと呼ばれる工程を行う。切り返しは、数時間経って麹菌が付いた蒸米(麹米)はくっついて固まった状態になっているため、一度蒸米の山を崩し、麹米をほぐして混ぜて温度を均一にして麹菌に酸素を補給したあと、再び麹米を集めて山にして毛布などの布で包み保温・保湿する。切り返しの工程から11~12時間以上経過すると麹米の表面に白い斑点が生じはじめる。通常は、切り返し後、10数時間後に次の工程である盛りと呼ばれる工程を行う。盛りは、山にして包んだ麹米を一粒ずつにばらして、麹蓋、麹箱、天幕などに一定の厚さに盛って保温、保湿する。盛りの次の工程は、仲仕事と呼ばれる工程を行う。仲仕事は、盛りから約6~8時間後に行う工程で、麹米を混ぜて盛りの状態よりも麹米を平らに薄く広げる作業をして、麹米の温度を下げて均一にして麹米に酸素を供給する。仲仕事の後、麹米の温度が上昇し、麹菌の増殖が進む。仲仕事から約6~7時間経ち麹米の温度が約40℃程度になったら次の工程である仕舞仕事を行う。仕舞仕事は、固まった麹米をほぐして混ぜて積層を広げて表面積を増やす。
仕舞仕事から8~12時間後に枯らしと呼ばれる作業を行い、枯らしは固まった麹米をほぐして混ぜて、麹米の表面積を大きくして、麹米の温度を下げ乾燥させて麹菌の増殖を低下させる。枯らしの操作を行った後、麹米が30℃程度に冷え、数時間経過したら麹室から出して出麹し、より低温の場所で放冷、乾燥させて、麹米が出来あがる。
(【0011】以降は省略されています)

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