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公開番号2025035951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2023153982
出願日2023-09-01
発明の名称特性試験装置
出願人日本FC企画株式会社
代理人
主分類G01N 3/32 20060101AFI20250306BHJP(測定;試験)
要約【課題】コンパクトな構成で、低温から高温までの温度域で、水素ガスなどの多種流体の環境下において、主に気体の圧力サイクル過程の平板状試験片の破損の経時変化を簡易的に計測することを可能とする特性試験装置を提供する。
【解決手段】平板状試験片2と、平板状試験片2と重ねて置かれた剛体状の多孔板3と、によって第一作用空間6と第二作用空間8とに仕切られて平板状試験片3と多孔板3を収納する容器4において、第一作用空間6に供給する第一流体を繰り返し加圧及び減圧して、平板状試験片2の厚さ方向に圧力サイクルを繰り返し付与すると共に、圧力サイクル過程の第一作用空間6の第一流体の第二作用空間8の第二流体へのクロスリーク量を第二流体排出系統25に付設した濃度分析計26によって測定して、平板状試験片2の破損の経時変化を定量化する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素などの多種流体の環境下において、平板状試験片の圧力サイクル試験過程の破損の経時変化を評価する特性試験装置であって、
前記平板状試験片並びに前記平板状試験片と重ねて置かれた多孔板によって、それぞれ一定の体積を有する第一作用空間と第二作用空間とに仕切られて前記平板状試験片を収納する容器と、
該容器と収納された前記平板状試験片との間に形成された前記第一作用空間に流体を供給する流体供給手段と、
前記第一作用空間内の第一流体に圧力サイクルを付与する圧力サイクル付与手段と、
前記第二作用空間には第一流体とは組成が異なる第二流体を供給して、前記平板状試験片の破損に伴い前記第二作用空間にクロスリークする前記第一流体の前記第二流体に含まれる濃度を分析する濃度分析手段と、
を備えていることを特徴とする特性試験装置。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
該容器を内部に収納する恒温槽を備え、所望の温度域において次式のボイルシャルルの法則に沿って前記第一作用空間の第一流体に圧力サイクルを付与しうることを特徴とする請求項1に記載の特性試験装置。
V∝T/P
ただし、T:該容器内の第一流体の絶対温度、
P:ガス状態の第一流体の圧力、
V:絶対温度Tにおけるガス状態の第一流体の体積、
【請求項3】
圧力サイクル試験過程における該容器内に収納した前記平板状試験片の破損の状況を直接観察するための可視化手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項2に記載の特性試験装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂材料製や金属材料製のライナーの外周側に強化層を備え高圧気体を保持可能な複合容器の圧力サイクル試験の模擬を可能とすると共に、極低温から高温までの温度域の水素ガスなどの流体環境下において、平板状試験片に繰り返し圧力サイクルを付与しつつ試験片の破損の経時変化の測定を可能とする、コンパクトな特性試験装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、金属製ライナーの外周側に強化層を備え、高圧気体を保持可能な複合容器の圧力サイクル試験方法が記載されている。特許文献1に記載の圧力サイクル試験方法では、複合容器の内部に圧力媒体である気体を充填し、圧力媒体の加圧及び減圧(脱圧)を繰り返すことにより、複合容器の耐久性を評価する。
【0003】
また、下記特許文献2には、金属製ライナーの外周側に強化層を備え、高圧気体を保持可能な複合容器の圧力サイクル試験方法が記載されている。特許文献2に記載の圧力サイクル試験方法では、安全性への配慮から、液体状態にあるエチレングリコールを含む溶媒に溶質が添加された溶液を圧力媒体として、圧力媒体の加圧及び減圧を繰り返すことにより、複合容器の耐久性を評価する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特願2007-154927号
特開2019-197073号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1においては、圧力媒体として気体を使用して、アルミニウム合金を主成分とする金属製ライナーの外周面に、補強繊維層で被覆して構成された実際の高圧タンクに対して圧力サイクル試験が実施されているが、破損の評価方法としてはポスト解析に留まっており、克明な破壊解明までのデータ取得には至っていない。
【0006】
また、特許文献2においては、安全性への配慮から、液体状態にあるエチレングリコールを含む溶媒に溶質が添加された溶液を圧力媒体として、圧力媒体の加圧及び減圧を繰り返す圧力サイクル試験方法が記載されているが、特許文献2と同様に、複合容器の破損の経時変化を直接観察する方法を提示するには至っていない。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてされたものである。その主たる目的は、コンパクトな構成で、低温から高温までの温度域で、水素ガスなどの多種流体の環境下において、主に気体の圧力サイクル過程の平板状試験片の破損の経時変化を簡易的に計測することを可能とする特性試験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1に記載の特性試験装置は、氷点下の低温から高温までの所望の温度域の水素ガスなどの多種流体の環境下において、主に気体で環境流体でもある圧力媒体の加圧及び減圧を繰り返すことで、金属材料製や樹脂材料製の平板状試験片の加圧面の裏面側に配置した多孔板との間で、平板状試験片の厚さ方向に加圧又は減圧を繰り返して圧力サイクル試験を可能にすると共に、該圧力サイクル試験過程の平板状試験片の破損を、環境流体が試験片を透過するクロスリーク量の経時変化として簡易的に測定することを可能にする。
【0009】
具体的には、本発明に係る請求項1に記載の特性試験装置は、第一作用空間の第一流体とは異なる第二流体を第二作用空間に供給する第二流体供給手段と、前記試験片の破損に伴い前記第二作用空間にクロスリークする前記第一流体の前記第二流体に含まれる濃度又は濃度の経時変化を分析する濃度分析手段と、を備えることで、試験片内に生じるき裂やブリスターなどの破損の進展の定量化を可能にする。
【0010】
また、本発明に係る請求項2に記載の特性試験装置は、該容器を内部に収納しうる恒温槽を備えており、該容器の温度を、すなわち平板状試験片の温度を、氷点下の低温から高温までの所望の温度域に保持することを可能とする。加えて、請求項2に記載の特性試験装置によれば、恒温槽内の温度を予め設定しておいた第一設定温度から第二設定温度へ変化させることで、該容器および平板状試験片の温度を変化させつつ圧力サイクル試験を行うことができる。さらには、第一設定温度と第二設定温度との間を繰り返し変動させつつ圧力サイクル試験を実施することもできる。すなわち、低温から高温までの所望の温度範囲において試験片の圧力サイクル試験と熱サイクル試験とを同時に又は交互に実施することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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