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公開番号
2025035941
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023150551
出願日
2023-08-30
発明の名称
プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品
出願人
個人
代理人
主分類
E03F
5/04 20060101AFI20250306BHJP(上水;下水)
要約
【課題】プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品を上下方向に移動調整可能とするための上下位置調整装置を有し、プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品を上下方向に位置調整することが簡易で据え付けやすいプレキャスト鉄筋コンクリート二次製品を提供する。
【解決手段】U字溝1を据え付ける基礎面2に対して、U字溝本体を上下方向に移動調整可能とするための上下位置調整装置3をU字溝1の底版4又は側壁5の外側下部5a又は底版4及び側壁5の外側下部5a双方の複数箇所に備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
U字溝本体を据え付ける基礎部面に対して、U字溝本体を上下方向に移動調整可能とするための上下位置調整装置をU字溝の底版又は側壁の外側下部又は底版及び側壁の外側下部双方の複数箇所に備えたことを特徴とするU字溝。
続きを表示(約 2,500 文字)
【請求項2】
雌ネジを螺刻したナットが支持部に一体固定化され、前記ナットに雄ネジを螺刻したボルトを螺着して構成する上下位置調整装置を、前記上下位置調整装置を構成するナットの雌ネジ中心軸線がU字溝の上下方向と同方向を向くようにU字溝底版の複数箇所に配置され、上下位置調整装置を構成する前記支持部がコンクリートと一体固定化されているとともに、前記U字溝底版の上面側から上下位置調整装置を構成するナットに螺着したボルトのねじ込み・ねじ戻しをレンチなどの工具によって行うための円錐状形又は円筒状形などの底あり穴をU字溝の底版に形成して構成されたことを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項3】
U字溝完成時に円錐状又は円筒状などの底あり穴がU字溝底版に形成されるように、U字溝製造時において、ナットを一体固定化した支持部を一方の外側型枠内側の所定の位置に固定したボルト先方に、あらかじめ、プラスチック素材などにより製造した角穴付き底あり穴型をねじ込んで固定し、前記一方の外側型枠と他方の内側型枠とを組み合せた型枠にコンクリートを充填しそのコンクリートが固化した後に脱型し、前記角穴付き底あり穴型を取り除いたことを特徴とする請求項2記載のU字溝の製造方法。
【請求項4】
一方の外側型枠と他方の内側型枠間の隙間寸法より低い高さを有す角錐台形状を形成する角穴付き高ナットや下端につばを設けた角柱台形状を形成する角穴付き高ナットの雌ねじ部に角穴付きボルトを螺着して構成する上下位置調整装置を、U字溝の底版又は側壁の外側下部又は底版及び側壁の外側下部双方の複数箇所に、前記角錐台形状を形成する角穴付き高ナットや下端につばを設けた角柱台形状を形成する角穴付き高ナットの雌ねじ中心軸線をU字溝の上下方向と同方向に向けて配置し、前記角錐台形状を形成する角穴付高ナットや下端につばを設けた角柱台形状を形成する角穴付高ナットの外周面をコンクリートと一体固定化して備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項5】
一方の外側型枠と他方の内側型枠間の隙間寸法と同一の高さを有すプラスチック製の角錐台形状に成形された高ナットや下端部周囲につばを設けた角柱台形状に成形された高ナットの雌ねじ部にプラスチック製の角穴付きボルトを螺着して構成する上下位置調整装置を、U字溝の底版又は側壁の外側下部又は底版及び側壁の外側下部双方の複数箇所に、前記角錐台形状を形成する角穴付き高ナットや下端につばを設けた角柱台形状を形成する角穴付き高ナットの雌ねじ中心軸線をU字溝の上下方向と同方向に向けて配置し、前記角錐台形状を形成する角穴付高ナットや下端につばを設けた角柱台形状を形成する角穴付高ナットの外周面をコンクリートと一体固定化して備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項6】
U字溝の両側壁間を二等分する底版上の両側壁間中心線を、前記両側壁間中心線と直交する方向に二等分したU字溝本体一方側の両側壁間中心線上に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線を一致させて前記上下位置調整装置を配置して備えるとともに、U字溝の両側壁間を二等分する底版上の両側壁間中心線を、前記両側壁間中心線と直交する方向に二等分したU字溝本体他方側でかつU字溝本体の両側壁間中心線を挟んだそれぞれの対称位置に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線と上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心線とをそれぞれ一致させて各上下位置調整装置を配置して備えたことを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項7】
U字溝を側壁方向に三等分した内の一方端部の重心位置に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線を一致させて前記上下位置調整装置を配置して備えるとともに、U字溝を側壁方向に三等分した内の中央部と他方端部との併合部をU字溝本体の両側壁間中心線を挟んで対称するそれぞれの重心位置又は重心位置付近に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線と上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線とをそれぞれ一致させて各上下位置調整装置を配置して備えたことを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項8】
U字溝本体を重量比2対1の割合でU字溝の水流方向に二分し、重量比2対1の内、1の割合側のU字溝一方で、かつ前記U字溝の一方を水流方向と直交する方向に二等分した二等分線上の重心位置又は重心位置付近に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線を一致させて前記上下位置調整装置を配置して備え、また、U字溝本体を重量比2対1の割合でU字溝の水流方向に二分し、重量比2対1の内、2の割合側のU字溝他方で、かつ前記U字溝の他方を水流方向と直交する方向に三等分した等分線上のそれぞれの重心位置又は重心位置付近に、上下位置調整装置を構成し基板に一体化されたナットの雌ねじ部中心軸線をそれぞれ一致させて各上下位置調整装置を配置して備えたことを特徴とする請求項1記載のU字溝。
【請求項9】
上下位置調整装置を構成するボルト先端に、U字溝本体からの加重を分散するための加重分散用皿を首振り状態で取付けて備えたことを特徴とする請求項2及び請求項4及び請求項5及び請求項6及び請求項7及び請求項8記載のU字溝。
【請求項10】
FTL形水路を構成する底版と、前記底版と側壁下部を挟んだ反対側にフーチング張出し部を備え、FTL形水路の底版にFTL形水路を構成する側壁と同方向の複数箇所に各上下位置調整装置を配置して備えるとともに、前記フーチング張出し部にFTL形水路を構成する側壁と同方向の複数箇所に各上下位置調整装置を配置して備えたことを特徴とするFTL形水路。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートを主原材料として工場で製造されるU字溝(道路側溝)や水路(大型フリューム)、ボックスカルバート、L型擁壁など、プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
U字溝(道路側溝)や水路(大型フリューム)、ボックスカルバート、L型擁壁などのプレキャスト鉄筋コンクリート二次製品は、コンクリートを主原材料として工場で均一に製造されるために製品の精度や強度が高く、また、天候に左右されずに製造でき、建築物や道路、水路などあらゆる場所で使用されている。そして、U字溝に関しては、U字溝の重心位置に吊り下げ部を設けて据え付けやすい技術が開発されている(例えば、特許文献1が開示されている)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-184852号公報
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品は、上述したようにコンクリートを主原材料として工場で均一に製造されるために製品の精度や強度が高く、迅速に施工でき、工期や工費を節減することが可能であるが、プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品である、例えば、U字溝を直線状に据え付ける場合や同一の勾配に据え付ける場合、また、カーブを付ける場合などにおいては熟練した作業員を必要とする。そして、U字溝を据え付ける場合に、始めに基礎採石を敷き詰めて転圧を施し、その上面に基礎コンクリートを打設し、さらに、基礎コンクリート固化後に基礎コンクリート上面にモルタルを均し、その均しモルタル上にU字溝本体を据え置いた後に、ハンマーや木槌などで叩き、U字溝本体を左右に揺ってレベル線に合わせ、レベル線を含む水平面とするなど多くの作業行程において熟練作業員を必要としていた。
【0006】
さらに、重量が増す大型のプレキャスト鉄筋コンクリート二次製品を所定の位置に据え付ける場合に、例えば、大型フリュームやボックスカルバートなどでは、四隅の各端部を順次バールやジャッキー、重機などで持ち上げてシムを差し込み、大型フリュームやボックスカルバートなどの天面端をレベル線に合わせるとともにレベル線を含む水平面に据え付けるが、ある端部を調整した後に、調整済みの端部を再度調整する場合も生じ、据え付けが終了するまでに時間を必要としていた。また、シムの厚みは段階的に品揃えされ、厚さの異なる何枚かのシムを組み合わせて使用することになり、組み合わせて調整する必要があった。
【0007】
また、図20に示すように、従来、U字溝の重量バランスの取れる両側壁の位置に吊り金具をねじ込んで、その吊り金具部分をクレーンなどにより吊り下げてU字溝をバランスさせた状態で据え付ける構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、最終的にU字溝を基礎面に据え付けるときに均しモルタルを施したりクサビを打ち込んで調整するが、均しモルタルの平面度や各クサビの打ち込み具合などを調整する技術が必要であり、また、狭い場所での金具部分の取り外しに困難が生じる場合もあった。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、特別な技術を有しない作業員においてもプレキャスト鉄筋コンクリート二次製品を容易に据え付けることが可能なように、前記プレキャスト鉄筋コンクリート二次製品本体の上下位置を調整する上下位置調整装置を備えたプレキャスト鉄筋コンクリート二次製品の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のU字溝においては、U字溝を据え付ける基礎面に対して、U字溝本体を上下方向に移動調整可能とするための上下位置調整装置をU字溝の底版又は側壁の外側下部又は底版及び側壁の外側下部双方の複数箇所に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、雌ネジを螺刻したナットが支持部に一体固定化され、ナットに雄ネジを螺刻したボルトを螺着して構成する上下位置調整装置を、上下位置調整装置を構成するナットの雌ネジ中心軸線がU字溝の上下方向と同方向を向くようにU字溝底版の複数箇所に配置されて、上下位置調整装置を構成する支持部がコンクリートと一体固定化されているとともに、U字溝底版の上面側から上下位置調整装置を構成するナットに螺着したボルトのねじ込み・ねじ戻しをレンチなどの工具によって行うための円錐状形又は円筒状形などの底あり穴をU字溝の底版に形成している。
(【0011】以降は省略されています)
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