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公開番号
2025035928
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023143289
出願日
2023-09-04
発明の名称
弦楽器励振装置及び、振動伝達部、弦楽器励振システム、並びに弦楽器励振装置の取り付け方法
出願人
Strings Audio Lab合同会社
代理人
個人
主分類
G10D
3/16 20200101AFI20250307BHJP(楽器;音響)
要約
【課題】弦楽器の弦に取り付けられる弦楽器励振装置を構成する振動伝達部の作製が容易でかつ振動伝達部に対する着脱が容易である振動伝達部及び、かかる振動伝達部を有する弦楽器励振装置及びかかる弦楽器励振装置を含む弦楽器励振システム並びに弦楽器励振装置の取り付け方法を提供する。
【解決手段】振動装置30が取り付けられる振動伝達部40の構造として、長手方向に伸長する平板状、棒状、柱状とし、複数の弦15の張力を利用して複数の弦の上又は下に配され、かつ保持されるよう、弦の押し上げ部と弦の引き上げ部を設けた。押し上げ部又は引き上げ部として、振動伝達部に切り込みを設けることもできる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
弦楽器の複数の弦に取り付けられる弦楽器励振装置であって、前記弦楽器の本体から所定間隔離れて張られた前記弦の前記弦楽器本体側を下側とし、その反対側を上側とするとき、
入力信号を受けて振動する振動装置と、
前記振動装置が接続されて、前記弦に前記振動装置からの振動を伝達する振動伝達部とを有し、
前記振動伝達部は、前記複数の弦に取り付けられたとき、
前記複数の弦の少なくとも1つの弦の上側に位置して、前記少なくとも1つの弦を下方に押し下げる部分と、
前記複数の弦の他の少なくとも2つの弦の下側に位置して、前記他の少なくとも2つの弦を上方に引き上げる部分と、
を有しているか、あるいは、
前記複数の弦の少なくとも1つの弦の下側に位置して、前記少なくとも1つの弦を上方に引き上げる部分と、
前記複数の弦の他の少なくとも2つの弦の上側に位置して、前記他の少なくとも2つの弦を下方に押し下げる部分と、
を有している弦楽器励振装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記振動伝達部は、その長手方向に伸長する板状、棒状、柱状のいずれかであるか、あるいは前記弦楽器本体に対向する下面が前記長手方向に直線的に伸長し、反対側の上面に両端部あるいは両端部からそれぞれ他端へ向かって所定距離の位置から前記長手方向の中心に位置する凹みの前記長手方向の両端までそれぞれ上昇する傾斜部がある柱状である請求項1に記載の弦楽器励振装置。
【請求項3】
前記板状あるいは棒状である前記振動伝達部は、前記弦楽器の駒の上面部の曲面に略沿って予め湾曲しているか、あるいは、前記弦楽器への装着により、前記駒の前記上面部の前記曲面に略沿って湾曲するものである請求項2に記載の弦楽器励振装置。
【請求項4】
前記振動伝達部は、前記複数の弦の少なくとも1つを保持するための切り込みを有し、前記切り込みは前記振動伝達部の上側又は下側に開口部を有し、前記開口部から前記振動伝達部の前記長手方向に伸長するものである請求項1から3のいずれか1つに記載の弦楽器励振装置。
【請求項5】
前記開口部が前記振動伝達部の前記下側に2つ設けられ、前記弦楽器励振装置が前記弦楽器に取り付けられたとき、前記振動伝達部の下側が前記複数の弦中の2本の弦を下方に押し下げ、それぞれの前記2つの開口部につながる前記2つの切り込みの下面が前記複数の弦の他の2本の弦を上方に引き上げるように作用する請求項4に記載の弦楽器励振装置。
【請求項6】
前記振動伝達部の前記下側で前記2本の弦に接触する部分に断面略半円形の凹みを設けた請求項6に記載の弦楽器励振装置。
【請求項7】
前記開口部が前記振動伝達部の前記上側に2つ設けられ、前記弦楽器励振装置が前記弦楽器に取り付けられたとき、前記振動伝達部の上側が前記複数の弦中の2本の弦を上方に引き上げ、それぞれの前記2つの開口部につながる前記2つの切り込みの上面が前記複数の弦の他の2本の弦を下方に押し下げるように作用する請求項4に記載の弦楽器励振装置。
【請求項8】
前記振動装置が2つ設けられ、前記振動伝達部の前記長手方向の両端部にそれぞれ取り付けられているか、あるいは前記振動伝達部の上面部に前記長手方向に間隔を以て取り付けられている請求項4から7のいずれか1つに記載の弦楽器励振装置。
【請求項9】
前記振動伝達部が前記長手方向の略中央で2つに分割され、前記分割された2つの部分が弾性部材で相互に接続されている請求項8に記載の弦楽器励振装置。
【請求項10】
前記振動伝達部の前記下側であって、前記2本の弦に接触する部分を、前記弦楽器励振装置が前記弦楽器に取り付けられた状態で、前記弦楽器の駒の側面から見た断面形状において、前記振動伝達部の前記下側の前記駒側の角部に丸みがあり、かつ前記振動伝達部の前記2本の弦に接触する前記部分のそれぞれに弾性部材が配された請求項5に記載の弦楽器励振装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、弦楽器励振装置及びその一部である振動伝達部、それらを含む弦楽器励振システム、並びに弦楽器励振装置の取り付け方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、弦楽器は、表板(胴板)と裏板及び側板とによって構成された響鳴胴を有し、表板には響穴(サウンドホール)が形成されている。また、弦楽器は、表板に板状のブリッジベース部材が接着剤によって固定されており、ブリッジベース部材上には弦を支持するために弦の長手方向と直交する方向に延在する駒(ブリッジ)が取り付けられている。
【0003】
各弦は、ブリッジの上部を越えて一端部をブリッジベース部材に取り付けられたブリッジピンに係止されている。この弦のそれぞれは、他端部をヘッド側(テール側)に設けられている張力調整機構によって張力を与えられることにより、ブリッジの上面に押し付けられ、ブリッジによって有効な位置に規定される。 このような弦楽器を用いて、弦楽器のブリッジを介して、あるいは弦楽器の各弦に直接外部から、例えば圧電振動子やスピーカのような振動手段により振動を伝達し、弦楽器を演奏したのと同様に発音させる弦楽器励振装置及び弦楽器励振装置を含む弦楽器励振システムが提案されている。
【0004】
本発明者は、下記の特許文献1に示されるように、本発明に先だって弦楽器励振装置及び弦楽器励振システムを開発した。特許文献1の図1から 図11及び図14から図23には、各弦の長手方向に直交する方向(便宜上この方向を左右方向と言う)から各弦を挟み込む構造の振動伝達部を有する弦楽器励振装置が開示されている。また、特許文献1の図24から 図26には、各弦の長手方向及び左右方向に直交する方向(便宜上この方向を上下方向と言う)から各弦を挟み込む構造の振動伝達部を有する弦楽器励振装置が開示されている。
【0005】
また、下記の特許文献2には、弦楽器の弦を2枚の板状部材で上下方向から挟み込む加振装置及び加振システムが開示されている。
【0006】
特許文献1の図1から 図11及び図14から図23に記載の、各弦の左右方向から各弦を挟み込む構造の振動伝達部を有する弦楽器励振装置を用いて弦を励振した場合、各弦の左右方向から各弦に振動が伝達されるため、通常の演奏時に例えば、バイオリンやビオラなどの場合、弦の上部を弓で摩擦することにより、各弦を振動させる態様とは異なる態様となってしまい、通常の演奏による発音と同様に再現することはできなかった。
【0007】
特許文献1の図24から 図26に記載の、各弦の上下方向から各弦を挟み込む構造の振動伝達部を用いると、各弦の上下方向から振動が各弦に伝達されるので、実際の演奏に近い状態で励振することができる。しかし、この構成の場合、各弦を上下から挟み込む構造が本体基板の取付面から水平方向に溝堀されたS字形状の弦取り付け溝であるため、次の問題がある。すなわち、本体基板にS字形状の弦取り付け溝を設ける工程において、この溝の上下方向の寸法の設定が容易ではない。例えば、バイオリンのG弦の場合、その太さ(直径)は0.78~0.90mm程度であり、E弦の場合、その太さは0.26mm度であるが、これらの太さより溝の上下方向寸法が小さいと、弦を溝内に保持することができないので、必然的に弦の太さと同程度とするか、それ以上にする必要がある。しかし弦の太さは、弦のメーカーごとに微妙に異なり、また同一メーカーであっても、一定のバラツキがある。そのため、弦の太さが溝の上下方向の寸法より小さいと、弦が溝の中で遊んでしまい、その結果、弦楽器励振装置を弦に確実に固定することがむずかしいのみならず、振動が効果的に弦に伝達されないことがある。
【0008】
また、特許文献2に記載の構成では、2枚の板状部材がねじで結合されて、2枚の板状部材の間隔が調整される構成となっている。したがって、この構成を弦に取り付けるためには、まずねじを緩めて、2枚の板状部材の間隔を弦の太さより大きくした状態で弦に係合させ、その状態でねじを締めて2枚の板状部材の間隔を狭める必要がある。またこの構成において弦との係合を解くためには、ねじを緩める必要がる。このように、特許文献2に記載の構成は、弦に対する着脱時にねじを締めたり緩めたりする必要があり、面倒でありまた時間を要するものであった。さらに特許文献2の構成は、各弦毎に用意する必要があり、複数の弦を有する弦楽器の全ての弦に適用する場合、部品点数が多くなるという問題もあった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
特許第7098219号公報 図1~図11 図14~図23
特開2022-61728号公報 図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
弦楽器の弦に取り付けられる振動伝達部の作製が容易でかつ振動伝達部を弦に取り付けて確実に固定することが容易であり、さらに弦に対する着脱が容易である振動伝達部及び、かかる振動伝達部を有する弦楽器励振装置及びかかる弦楽器励振装置を含む弦楽器励振システム並びに弦楽器励振装置の取り付け方法が求められていた。
また、かかる弦楽器励振装置及びかかる弦楽器励振装置を含む弦楽器励振システムであって、1つの弦楽器励振装置で全ての弦を同時に励振可能なものが求められていた。
(【0011】以降は省略されています)
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