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公開番号
2025035143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141990
出願日
2023-09-01
発明の名称
感光性樹脂パターン膜の製造方法およびグレースケールマスクの製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G02B
5/20 20060101AFI20250306BHJP(光学)
要約
【課題】パターン内を透過してきた平行光線がパターン上端部断面の円弧形状の表面によって斜め方向に曲げられて散乱し、その光の散乱によってパターン端部の輪郭がぼやけ、隣り合う異なる色画素の散乱光とも混色して色純度が低下する課題を解決する。
【解決手段】パターン端部の断面形状を組形状にし、パターン上端部の断面形状をできるだけ直角に近い形状になるよう形成することで上記の課題を解決し、従来よりもパターン端部周辺領域での厚みの変動が少ない感光性樹脂パターン膜に形成して、同パターン膜をカラーフィルタの着色画素などに利用した際に、透過光の混色が少なく、色純度の高い画像にできるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
感光性樹脂膜を露光・現像して感光性樹脂パターン膜を製造する方法であって、
前記感光性樹脂膜と同じ組成のテスト用感光性樹脂膜と、テスト用フォトマスクを用いてテスト用感光性樹脂パターン膜を作成するステップと、
テスト用感光性樹脂パターン膜の上端部断面形状を調べるステップと、
前記断面形状に近似したテスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線を設定するステップと、
前記テスト用感光性樹脂パターン膜の幅方向を対称軸とする、前記テスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線と対称のマスク用疑似曲線を算出するステップと、
遮光部と開口部を有し、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、前記マスク用疑似曲線に相当する濃度勾配を有した半透過部が形成されたグレースケールマスクを決定するステップと、
前記グレースケールマスクを用いて感光性樹脂膜を露光するステップと、
前記露光した感光性樹脂膜を現像してパターン化するステップと、
からなる感光性樹脂パターン膜の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記グレースケールマスクが、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、下記式(1)の濃度勾配を有した半透過部が形成されている請求項1記載の感光性樹脂パターン膜の製造方法。
T(%)=100-m・X
1/n
…(1)
上記式1において、Xは遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向への距離(μm)であり、Tは、マスク基板をリファレンスにした遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向への距離X(μm)における半透過部のみの平均光線透過率(%)であり、mおよびnは比例定数であって、1.1≦n≦5、0.1≦m≦10の値である。
【請求項3】
感光性樹脂膜と、テスト用フォトマスクを用いてテスト用感光性樹脂パターン膜を作成するステップと、
テスト用感光性樹脂パターン膜の上端部断面形状を調べるステップと、
前記断面形状に近似したテスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線を設定するステップと、
前記テスト用感光性樹脂パターン膜の幅方向を対称軸とする、前記テスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線と対称のマスク用疑似曲線を算出するステップと、
遮光部と開口部を有し、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、前記マスク用疑似曲線に相当する濃度勾配を有した半透過部が形成するステップと、
からなるグレースケールマスクの製造方法。
【請求項4】
感光性樹脂パターン膜の断面形状が下記式(2)である請求項1または2記載の感光性樹脂パターン膜の製造方法。
t
0
-W
1/n
≦t≦t
0
+W
1/n
…(2)
上記式2において、t(μm)はパターン端部周辺領域の任意の箇所での膜厚、t
0
(μm)は感光性樹脂パターン端部の膜厚、W(μm)はパターン端部からパターン端部周辺領域の任意の箇所までの幅方向の距離であり、4≦nである。
【請求項5】
感光性樹脂パターン膜のパターン端部の断面形状が矩形である請求項1または2記載の感光性樹脂パターン膜の製造方法。
【請求項6】
前記感光性樹脂膜が波長365nmでの光線透過率が5%以上である請求項1または2記載の感光性樹脂パターン膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂パターン膜の製造方法およびグレースケールマスクの製造方法に関する。特に、カラーフィルタの画素パターンなどへの利用分野を想定している。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、カラーフィルタの画素パターンは、フォトリソグラフィーのプロセスを用いて形成されているが、露光プロセスにおいて膜厚方向に露光深度不足が発生し、その後の現像プロセスにおける過現像によってパターン下端部が大きく抉られるアンダーカットと呼ばれる不具合現象が発生する課題があった。そして、その後の焼成プロセスにおいてパターン上端部が反り上がるエッジカールと呼ばれる不具合現象がさらに発生する課題もあった。
【0003】
これらのアンダーカットおよびエッジカールの不具合現象がない機能性パターンを容易に形成できる効果を有する発明として、特許文献1の発明が開示されている。特許文献1の発明は、ガラス基板上に塗布後にパターン露光と現像によって得られたパターンが焼成されることによって、機能性パターンを形成する機能性パターン形成用感光性樹脂組成物であって、現像後、前記現像パターンの断面形状の基板密着側長(底部長)Aとパターン上部長Bの関係がA<Bであり、該現像パターンが、無機粉末の融点より低い温度で焼成後、断面形状が基板密着部から上面に向かって狭幅化する形状に自己形成することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-093811公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の発明では、焼成によってアンダーカット形状となっている現像パターンが基板密着部から上面に向かって狭幅化する断面形状に自己形成することを特徴とするので、得られた機能性パターン全体の断面形状は蒲鉾形状や丘陵形状となり、パターン上端部の断面形状は円弧状になる。
【0006】
カラーフィルタの画素パターンに、このようなパターン上端部断面が円弧状となるパターン膜を適用すれば、バックライトから入射され画素パターン内を透過してきた平行光線がその円弧形状の表面によって斜め方向に曲げられて散乱し、その光の散乱によってパターン端部の輪郭がぼやけ、隣り合う異なる色画素の散乱光とも混色して色純度が低下する課題があった。
【0007】
本発明の目的は、パターン上端部の断面形状をできるだけ直角に近い形状、好ましくは矩形形状になるよう形成することで上記の課題を解決し、従来よりもパターン端部周辺領域での厚みの変動が少ない感光性樹脂パターン膜に形成して、同パターン膜をカラーフィルタの着色画素などに利用した際にも、透過光の混色が少なく、色純度の高い画像にできるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の感光性樹脂パターン膜の製造方法は次の構成を有する。すなわち、本発明は、感光性樹脂膜を露光・現像して感光性樹脂パターン膜を製造する方法であって、
前記感光性樹脂膜と同じ組成のテスト用感光性樹脂膜と、テスト用フォトマスクを用いてテスト用感光性樹脂パターン膜を作成するステップと、
テスト用感光性樹脂パターン膜の上端部断面形状を調べるステップと、
前記断面形状に近似したテスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線を設定するステップと、
前記テスト用感光性樹脂パターン膜の幅方向を対称軸とする、前記テスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線と対称のマスク用疑似曲線を算出するステップと、
遮光部と開口部を有し、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、前記マスク用疑似曲線に相当する濃度勾配を有した半透過部が形成されたグレースケールマスクを決定するステップと、
前記グレースケールマスクを用いて感光性樹脂膜を露光するステップと、
前記露光した感光性樹脂膜を現像してパターン化するステップと、
からなる感光性樹脂パターン膜の製造方法である。
【0009】
また、本発明は、感光性樹脂膜と、テスト用フォトマスクを用いてテスト用感光性樹脂パターン膜を作成するステップと、
テスト用感光性樹脂パターン膜の上端部断面形状を調べるステップと、
前記断面形状に近似したテスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線を設定するステップと、
前記テスト用感光性樹脂パターン膜の幅方向を対称軸とする、前記テスト用感光性樹脂パターン膜疑似曲線と対称のマスク用疑似曲線を算出するステップと、
遮光部と開口部を有し、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、前記マスク用疑似曲線に相当する濃度勾配を有した半透過部が形成するステップと、
からなるグレースケールマスクの製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の感光性樹脂パターン膜の製造方法は、テスト用感光性樹脂パターン膜の上端部断面形状を調べるステップと、前記断面形状に近似した疑似曲線を設定するステップと、前記テスト用感光性樹脂パターン膜の幅方向を対称軸とする前記疑似曲線と対称のマスク用疑似曲線を算出するステップと、遮光部と開口部を有し、遮光部と開口部の境界から開口部の中心部方向へ、前記マスク用疑似曲線に相当する濃度勾配を有した半透過部が形成されたグレースケールマスクを決定するステップと、を備えることを特徴とする。したがって、適用する本発明の感光性樹脂パターン膜の断面形状に適合した最適のグレースケールマスクを決定できる効果がある。
(【0011】以降は省略されています)
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