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公開番号2025029850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134715
出願日2023-08-22
発明の名称センサシステム
出願人国立大学法人千葉大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G16H 10/00 20180101AFI20250228BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】データのトレンドと疾患に対する環境因子の複合的な影響の度合いが考慮されたデータ取得を可能とするセンサシステムを提供する。
【解決手段】疾患に対する環境因子の影響の度合いである影響度を疾患毎に格納する格納手段2と、複数の環境因子データを計測するセンシング手段3と、影響度を基にセンシング手段3で計測された複数の環境因子データの内、少なくとも一つを選択的に判別する判別手段5と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
疾患に対する環境因子の影響の度合いである影響度を疾患毎に格納する格納手段と、
複数の環境因子データを計測するセンシング手段と、
前記影響度を基に前記センシング手段で計測された複数の環境因子データの内、少なくとも一つを選択的に判別する判別手段と、を備えていることを特徴とするセンサシステム。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記判別手段は、個人属性や生活様式の条件と前記影響度とを基に前記判別を行うことを特徴とする請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項3】
前記センシング手段で計測された前記環境因子データを保存する第1の保存手段と、
前記判別手段で選択的に判別された前記環境因子データを含む環境因子整理データを保存する第2の保存手段と、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサシステム。
【請求項4】
前記環境因子整理データは、前記疾患毎に選択的に判別された前記環境因子データを有していることを特徴とする請求項3に記載のセンサシステム。
【請求項5】
前記環境因子整理データは、前記疾患毎にランク付けされた前記環境因子データを有していることを特徴とする請求項3に記載のセンサシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、住環境をはじめとする室内環境(例えば、住宅、オフィス、学校、病院、ホテル、店舗等)における環境因子の物理量を計測するためのセンサシステムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
住環境をはじめとする室内環境における環境因子の物理量を複合的に計測して得られる様々な環境因子データを用いて解析を行い、室内環境の最適化に利用する研究が広く行われている。
【0003】
例えば、特許文献1のセンサシステムは、環境因子である温度や湿度等を複数の環境センサにより計測して得られた環境因子データを基に、サーバ等と接続されるコンピュータシステムにおいて所定の生活目的(例えば睡眠、洗濯乾燥、仕事等)に対して室内環境が好適か否かの度合いを示す度合情報の解析を行い、室内環境の好適度または不適度を報知することにより快適な生活を送るための支援を行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-13221号公報(第5頁、第1図)
【非特許文献】
【0005】
Nakayama, Y., Nakaoka, H., Suzuki, N. et al. Prevalence and risk factors of pre-sick building syndrome: characteristics of indoor environmental and individual factors. Environ Health Prev Med 24, 77 (2019).
Nakayama Y, Suzuki N, Nakaoka H, Tsumura K, Takaguchi K, Takaya K, Hanazato M, Todaka E, Mori C. Assessment of Personal Relaxation in Indoor-Air Environments: Study in Real Full-Scale Laboratory Houses. Int J Environ Res Public Health. (2021).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
室内環境が人の健康に大きな影響を与えることは従来から知られているが、発明者らの研究により、例えばシックハウス症状は、室内環境における環境因子の一つである揮発性化学物質(VOC)等の化学物質の物理量だけでなく、CO

濃度や微粒子(PM)濃度等の他の環境因子やそこで生活する人の性別、年齢、疾患歴等の個人属性や掃除頻度、換気頻度等の生活様式といった要素が複合的に影響して発症に至ることが明らかになっている(非特許文献1,2参照)。
【0007】
特許文献1においては、複数の環境センサにより計測された各種環境因子のトレンドデータがサーバにアップロードされ、ビッグデータの一部として健康管理への影響等の評価に使用されているが、この場合、高精度な解析が可能となる一方で、評価を行うまでの間にデータのトレンドが損なわれてしまうという問題があった。また、データのトレンドを考慮するためには、専門家による予防医学的知見を基に疾患の発症に複合的に関連する環境因子データを選択する必要があり、非効率的であった。
【0008】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、データのトレンドと疾患に対する環境因子の複合的な影響の度合いが考慮されたデータ取得を可能とするセンサシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明のセンサシステムは、
疾患に対する環境因子の影響の度合いである影響度を疾患毎に格納する格納手段と、
複数の環境因子データを計測するセンシング手段と、
前記影響度を基に前記センシング手段で計測された複数の環境因子データの内、少なくとも一つを選択的に判別する判別手段と、を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、センシング手段により計測された大量の環境因子データから、判別手段により疾患に対する環境因子の影響の度合いを定量化した影響度を基に取得すべき環境因子データを判別することができるため、データのトレンドと影響度が考慮されたデータ取得を可能とするセンサシステムを提供できる。
【0010】
前記判別手段は、個人属性や生活様式の条件と前記影響度とを基に前記判別を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、影響度に加えて個人属性や生活様式の条件が加味されたデータ取得が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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