特許ウォッチ

公開番号2025029337
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-06
出願番号2023133892
出願日2023-08-21
発明の名称空調設備の制御装置、空調設備の制御方法、およびプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F24F 11/64 20180101AFI20250227BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】時々刻々と変化する熱負荷に応じて空調設備を最適な設定条件で運転することができる空調設備の制御装置を提供する。
【解決手段】空調設備の制御装置は、施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得する取得部と、前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測する予測部と、前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御装置であって、
前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得する取得部と、
前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測する予測部と、
前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御する制御部と、
を備える空調設備の制御装置。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
評価対象時刻に取得した前記計測値および前記設定条件から前記評価対象時刻の熱負荷の実績値を特定し、特定した前記熱負荷の実績値と、過去に予測した前記評価対象時刻の熱負荷の予測値との誤差に基づいて前記モデルを学習して更新する学習部をさらに備える、
請求項１に記載の空調設備の制御装置。
【請求項３】
前記施設の所定位置で計測した温度は、前記施設の室温と、前記空調機の吸込温度と、前記空調機の排出温度と、前記発熱体の吸気温度と、前記発熱体の排気温度と、前記発熱体の温度とのうち少なくとも１つである、
請求項１に記載の空調設備の制御装置。
【請求項４】
前記設定条件は、前記空調機の運転台数と、前記空調機の風量とのうち少なくとも１つをさらに含む、
請求項１に記載の空調設備の制御装置。
【請求項５】
前記空調設備は前記発熱体が有するファンを含み、
前記設定条件は前記ファンの風量または回転速度をさらに含む、
請求項１に記載の空調設備の制御装置。
【請求項６】
前記熱負荷は、前記施設の室温、前記空調機の吸込温度、前記空調機の排出温度、前記発熱体の吸気温度、前記発熱体の排気温度、前記発熱体の温度のうち少なくとも１つと、前記施設の電力使用効率とを含み、
前記制御部は、前記電力使用効率以外の前記熱負荷の予測値が前記環境条件を満たし、かつ、前記電力使用効率の予測値が最小となる前記設定条件候補を選択する、
請求項１に記載の空調設備の制御装置。
【請求項７】
前記空調設備は複数の加湿器をさらに含み、
前記計測値および前記熱負荷は前記施設の湿度をさらに含み、
前記設定条件は前記加湿器の運転台数をさらに含む、
請求項１から６のいずれか一項に記載の空調設備の制御装置。
【請求項８】
複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御方法であって、
前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得するステップと、
前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測するステップと、
前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御するステップと、
を有する空調設備の制御方法。
【請求項９】
複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御装置に、
前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得するステップと、
前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測するステップと、
前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御するステップと、
を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、空調設備の制御装置、空調設備の制御方法、およびプログラムに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
ＩＴ機器（たとえばサーバや通信装置）などの発熱体を多数配置した施設（たとえばサーバ室）では、発熱体を冷却するための空調設備が設けられている（特許文献１～２を参照）。このような空調設備は、電力効率などを考慮して、季節毎に設定条件（温度など）を変更することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第５８０１７３２号公報
特開２０２３－２６１０４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
従来の空調設備の制御方法においては、ある一つの季節においては、設定条件が一定となる。しかしながら、発熱体の熱負荷（発熱体の発熱による室温の上昇など）は季節のみならず、時間帯などによっても変化する。したがって、現実には、一日のなかでも本来の理想の設定条件は時々刻々と変化していく。
【０００５】
本開示の目的は、時々刻々と変化する熱負荷に応じて空調設備を最適な設定条件で運転することができる空調設備の制御装置、空調設備の制御方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の一態様によれば、空調設備の制御装置は、複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御装置であって、前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得する取得部と、前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測する予測部と、前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御する制御部と、を備える。
【０００７】
本開示の一態様によれば、空調設備の制御方法は、複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御方法であって、前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得するステップと、前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測するステップと、前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御するステップと、を有する。
【０００８】
本開示の一態様によれば、プログラムは、複数の発熱体が配置された施設に設けられた空調機を含む空調設備の制御装置に、前記施設の所定位置で計測した温度を含む計測値と、前記空調機の設定温度を含む前記空調設備の設定条件とを取得するステップと、前記計測値および前記設定条件を説明変数とし、前記発熱体の発熱による熱負荷を目的変数とするモデルを用いて、複数の設定条件候補それぞれに対応する将来の熱負荷を予測するステップと、前記設定条件候補のうち、前記熱負荷の基準値または基準範囲を規定した環境条件を満たす予測値が得られた設定条件候補を選択し、選択した設定候補条件に基づき前記空調設備を制御するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【０００９】
上記態様によれば、時々刻々と変化する熱負荷に応じて空調設備を最適な設定条件で運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
第１の実施形態に係る空調システムの全体構成を示す図である。
第１の実施形態に係る制御装置の機能構成を示すブロック図である。
第１の実施形態に係る制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。
第１の実施形態に係るモデルの一例を示す図である。
第１の実施形態に係る制御装置の機能を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許