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公開番号2025024529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2023128701
出願日2023-08-07
発明の名称セラミックスサセプタ及び静電チャックの製造方法
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 21/683 20060101AFI20250213BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 セラミックスサセプタの絶縁性能を従来より向上させるための技術を提供する。
【解決手段】
セラミックスサセプタ100は、セラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設された金属製の高周波電極124及び/又は静電吸着用電極126とを備えている。高周波電極124及び/又は静電吸着用電極126は、セラミックス基材110の上面111から上下方向5に0.3mm以上離れた位置に埋設されている。高周波電極124及び/又は静電吸着用電極126は、Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有している。
【選択図】 図2

特許請求の範囲【請求項1】
上面、及び、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
前記セラミックス基材の前記上面から前記上下方向に0.3mm以上離れた位置に埋設された金属製の電極と、を備え、
前記電極は、Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有することを特徴とするセラミックスサセプタ。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記電極は、Moを主成分として含有するMo箔又はMo板により形成されており、前記Mo箔又はMo板は、前記Mo箔又はMo板を前記上下方向に貫通する複数の貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項3】
前記電極の上面の、前記複数の貫通孔の開口の外縁部分は、前記電極の前記上面の前記複数の貫通孔の前記開口の前記外縁部分を除く部分よりも上方に突出していないことを特徴とする請求項2に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項4】
前記電極は、Moを主成分として含有するMoワイヤを平織りしたMoメッシュにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項5】
前記Moワイヤの線径は0.03mm以上0.05mm以下であることを特徴とする請求項4に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項6】
さらに、前記セラミックス基材に埋設されたヒータ電極を備えることを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項7】
前記ヒータ電極は、Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有することを特徴とする請求項6に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項8】
前記ヒータ電極は、Moを主成分として含有するMoワイヤを織ったMoメッシュにより形成されており、前記Moワイヤの線径は0.03mm以上0.05mm以下であることを特徴とする請求項7に記載のセラミックスサセプタ。
【請求項9】
Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有する電極を用意することと、
前記電極を、セラミックス製の造粒粉又はセラミックス製の成形体に埋設することと、
前記電極を埋設した前記セラミックス製の前記造粒粉又は前記セラミック製の成形体を焼成して、セラミックス基材を形成することと、
前記セラミックス基材の上面と前記電極の上面との距離が0.3mm以上となるように、前記電極を前記セラミックス製の造粒粉又はセラミックス製の成形体に埋設する位置を調整すること、又は、前記セラミックス基材の上面を加工すること、とを含む静電チャックの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックスサセプタ及び静電チャックの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、AlNセラミックス等のセラミックス焼結体(セラミックス基材)に所定の寸法の耐熱金属(WやMoやこれらの合金など)からなる電極(高周波電極または静電吸着用電極)を埋設したセラミックサセプタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-77995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電極はセラミックス基材の上面からの深さが浅い位置に埋設される必要があり、セラミックス基材と電極の焼成時の収縮率の差やCTE差に起因して、電極と絶縁層(セラミックス基材上面と電極との間のセラミックス層)の間に応力が誘起されることがあった。このことが、セラミックスサセプタの絶縁抵抗の変動の原因になっていた。
【0005】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、セラミックスサセプタの絶縁性能を従来より向上させるための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、上面、及び、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
前記セラミックス基材の前記上面から前記上下方向に0.3mm以上離れた位置に埋設された金属製の電極と、を備え、
前記電極は、Moを主成分として含有し、且つ、希土類酸化物を含有することを特徴とするセラミックスサセプタが提供される。
【発明の効果】
【0007】
Moを主成分として含み、且つ、希土類酸化物を添加した金属材料によって電極を形成した場合には、希土類酸化物を添加していないMoを用いた場合と比べて、セラミックスと同時焼成した後におけるMoの粒子径を小さくすることができる。この場合には、同時焼成時の高温下でMoに粒界滑りが生じて塑性変形するため、電極とセラミックスの絶縁層との間に働く応力が緩和される。これにより、セラミックスサセプタの絶縁性能を向上させることができる。また、金属製の電極をセラミックス基材の上面から上下方向に0.3mm以上離れた位置に埋設することにより、電極と半導体ウェハ(基板)間に働く電界強度を一定以下に抑制することができ、セラミックスサセプタの絶縁性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、セラミックスサセプタ100の斜視図である。
図2は、セラミックスサセプタ100の概略説明図である。
(a)は、高周波電極124の形状を示した概略説明図であり、(b)は、静電吸着用電極126の形状を示した概略説明図である。
図4はヒータ電極122の形状を示した概略説明図である。
(a)~(e)は、セラミックス基材110の製造方法の流れを示す図である。
(a)~(d)は、セラミックス基材110の別の製造方法の流れを示す図である。
図7は実施例1~3の結果をまとめた表である。
図8は実施例4~6の結果をまとめた表である。
図9は実施例7~9の結果をまとめた表である。
図10は比較例1、2の結果をまとめた表である。
図11は電極120にほつれが生じている状態を示す説明図である。
(a)は高周波電極124の上面よりも上方に突出するバリを説明するための説明図で有り、(b)は高周波電極124の複数の貫通孔128をエッチングにより形成した場合における、高周波電極124の上面よりも上方に突出するバリが残らない様子を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<セラミックスサセプタ100>
本発明の実施形態に係るセラミックスサセプタ100について、図1、2を参照しつつ説明する。本実施形態に係るセラミックスサセプタ100は、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)を吸着して保持するための基板保持部材である。なお、以下の説明においては、セラミックスサセプタ100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係るセラミックスサセプタ100は、セラミックス基材110と、ヒータ電極122及び高周波電極124(図2参照)と、シャフト130と、給電線140、141(図2参照)とを備える。
【0010】
セラミックス基材110は、直径12インチ(約300mm)の円形の板状の形状を有する部材であり、その上面111には保持対象であるウェハ10が載置される。なお、図1では図面を見やすくするためにウェハ10とセラミックス基材110とを離して図示している。図1に示されるように、セラミックス基材110の上面111には、環状の凸部152(以下、単に環状凸部152という)と、複数の凸部156とが設けられている。なお、図1においては、図面を見やすくするために、図2と比べて複数の凸部156の数を減らして図示している。また、図2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、後述の第1ガス流路164が形成されている。セラミックス基材110は、例えば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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