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公開番号2025021171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124933
出願日2023-07-31
発明の名称リサイクル吸水性樹脂の製造方法
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08J 3/24 20060101AFI20250205BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】使用済み吸収性物品から、加圧下吸水倍率が十分回復している、リサイクル吸水性樹脂を効率よく製造できる方法の提供。
【解決手段】使用済み吸収性物品から回収された、5分間水可溶性成分量が5質量%以下であり、かつ、16時間水可溶性成分量が10質量%以上である回収吸水性樹脂の表面に、表面架橋剤により架橋層を形成する、表面架橋処理工程を含む、リサイクル吸水性樹脂の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
使用済み吸収性物品から回収された回収吸水性樹脂の表面に、表面架橋剤により架橋層を形成して、再利用可能吸水性樹脂を得る、表面架橋処理工程を含み、
前記回収吸水性樹脂は、前記回収吸水性樹脂全体の質量に対する、5分間水可溶性成分量が、5質量%以下であり、かつ、16時間水可溶性成分量が、10質量%以上である、リサイクル吸水性樹脂の製造方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記表面架橋処理工程の前に、使用済み吸収性物品から分離された吸水性樹脂に対して、洗浄水を用いて洗浄する洗浄工程、および/または、吸収されている被吸収液を排出する脱水処理工程を実施することをさらに含む、請求項1に記載のリサイクル吸水性樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記脱水処理工程が、前記使用済み吸収性物品から分離された吸水性樹脂と、多価金属塩、多価金属塩を含む水溶液、酸性液、親水性有機溶媒、及び、親水性有機溶媒を含有する水溶液からなる群から選択される1以上と、を接触させることを含む、請求項2に記載のリサイクル吸水性樹脂の製造方法。
【請求項4】
以下の式(1)で表される、CRCの回復率が、80%以上である、請求項1に記載のリサイクル吸水性樹脂の製造方法。
{前記再利用可能吸水性樹脂のCRC[g/g]/使用前の吸収性物品に含まれる吸水性樹脂のCRC[g/g]}×100 ・・・ (1)
【請求項5】
以下の式(2)で表される、AUL0.3の回復率が、80%以上である、請求項1に記載のリサイクル吸水性樹脂の製造方法。
{前記再利用可能吸水性樹脂のAUL0.3[g/g]/使用前の吸収性物品に含まれる吸水性樹脂のAUL0.3[g/g]}×100 ・・・ (2)
【請求項6】
以下の式(3)で表される、回収吸水性樹脂のリサイクル率が80%以上である、請求項1に記載のリサイクル吸水性樹脂の製造方法。
リサイクル率(%)=100-(回収操作前の吸水性樹脂の16時間水可溶性成分量-回収吸水性樹脂の16時間水可溶性成分量)・・・(3)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクル吸水性樹脂の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、使用済み吸収性物品に含まれる吸水性樹脂から、リサイクル吸水性樹脂を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
吸水性樹脂(SAP/Super Absorbent polymer)は、水膨潤性水不溶性の高分子ゲル化剤であり、紙おむつ、生理用ナプキン、成人向け失禁用製品(失禁パッド)、ペット用シート等の衛生材料(衛生用品)、農園芸用の土壌保水剤、工業用の止水剤等、様々な吸収性物品において利用されている。
【0003】
中でも、紙おむつ、生理用ナプキン等の衛生材料が、吸水性樹脂の主用途である。これらの衛生材料は、短時間(長くとも1日間程度)の使用の後に、使用済みの吸収性物品として大量に廃棄され、焼却されている。
【0004】
近年、環境保護等の観点から、このような使用済みの吸収性物品のリサイクルが試みられている。例えば、衛生材料には、前述の吸水性樹脂の他に、パルプ、不織布、接着剤等の原料が含まれており、使用済みの衛生材料から、これらの原料を分別して再利用するマテリアルリサイクルが試みられている。
【0005】
特許文献1には、使用済みの吸収性物品から吸水性樹脂を分別し、取り出した吸水性樹脂に対して洗浄および脱水処理を行う、吸水性樹脂のリサイクル方法が開示されている。また、特許文献1には、前述の洗浄および脱水処理の後、表面架橋処理を行うことによって、リサイクルされる吸水性樹脂の加圧下吸水倍率等の吸水性能を向上(再生)させることも開示されている。
【0006】
特許文献2には、使用済みの吸収性物品から分離された吸水性樹脂に対して、多価金属塩を接触させて、脱水させた後、前記多価金属塩に含まれる金属と錯体を形成する錯体形成化合物に接触させ吸水力を回復させる方法が開示されている。
【0007】
特許文献3には、使用済み吸収性物品から得られる、パルプ成分と吸水性ポリマーとの混合物に、遷移金属塩、および、任意でアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を添加することにより、当該吸水性ポリマーの脱水および分離を行う方法が開示されている。また、特許文献3には、分離された前記吸水性ポリマーを洗浄した後、アルカリ処理することにより、吸水性ポリマーの吸水力を回復させる方法も開示されている。
【0008】
特許文献4には、使用済みの吸収性物品から取り出した吸水性樹脂を酸で処理し、次いで、アルカリ金属イオン供給源で処理する、吸水性樹脂のリサイクル方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2003-326161号公報
国際公開WO2021/162082号パンフレット
特開2003-225645号公報
特開2019-135046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2~4に記載の吸水性樹脂のリサイクル方法では、リサイクルされた吸水性樹脂における加圧下吸水倍率の回復が不十分であるとの問題があった。また、特許文献1に記載の洗浄および脱水処理の後、表面架橋処理を行うリサイクル方法では、リサイクルされた吸水性樹脂における加圧下吸水倍率が回復しない場合があった。
(【0011】以降は省略されています)

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