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公開番号2025020400
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-12
出願番号2024198813,2023071353
出願日2024-11-14,2019-02-14
発明の名称ポリアミック酸製造システム及び製造方法、並びにポリイミド製造システム及び製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人個人,個人
主分類C08G 73/10 20060101AFI20250204BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】連続的且つ安定的なポリアミック酸の製造が可能であるとともに、製造時における気泡の発生を抑制可能なポリアミック酸製造システム及び製造方法を提供する。
【解決手段】ポリアミック酸製造システム1は、重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液A1を供給する第1供給部と、重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液を供給する第2供給部と、第1溶液と第2溶液とを混合して第1混合溶液を生成する第1混合部20と、第1混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌し、第1重合性化合物と第2重合性化合物との重合反応を進行させて、ポリアミック酸が溶解した第1重合溶液を生成する第1反応部30と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液とを原料としてポリアミック酸を製造するポリアミック酸製造システムであって、
前記第1溶液を供給する第1供給部と、
前記第2溶液を供給する第2供給部と、
前記第1溶液と前記第2溶液とを密閉した管内において気体に接触しない状態で合流させることにより混合して第1混合溶液を生成する第1混合部と、
前記第1混合溶液を密閉した管内において気体に接触しない状態で撹拌し、前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて、ポリアミック酸が溶解した第1重合溶液を生成する第1反応部と、
前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の供給を制御する第1制御部と、を備え、
前記第1混合部が、前記第1溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第2溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第1混合溶液が通液される管状の送液ラインとの連結部であり、
前記第1反応部が、静止型混合器を含んで構成されるポリアミック酸製造システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1溶液、前記第2溶液、前記第1混合溶液、及び前記第1重合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する1又は2以上の第1反応情報を取得する第1測定部を更に備え、
前記第1制御部は、前記第1測定部により取得された第1反応情報に基づいて、前記第1供給部及び/又は前記第2供給部における供給を制御する請求項1に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項3】
前記第1測定部は、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成される請求項2に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項4】
前記第1制御部は、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の流量変動率を制御する請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項5】
前記第1制御部は、前記第1溶液の流量変動と前記第2溶液の流量変動とが同期するように制御する請求項4に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項6】
前記第1制御部は、前記第1溶液の流量変動率が第1閾値以下になるように制御し、前記第2溶液の流量変動率が第2閾値以下になるように制御する請求項1~5のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項7】
前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである請求項1~6のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項8】
前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である請求項1~6のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項9】
前記第1重合溶液に含まれるポリアミック酸が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、
前記第1重合溶液に含まれる酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸に重付加するジアミン又はテトラカルボン酸二無水物が溶解した第3溶液を供給する第3供給部と、
前記第1重合溶液と前記第3溶液とを密閉した管内において気体に接触しない状態で合流させることにより混合して第2混合溶液を生成する第2混合部と、
前記第2混合溶液を密閉した管内において気体に接触しない状態で撹拌し、前記第2混合溶液に含まれる前記第1重合溶液からの酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸と、前記第3溶液からのジアミン又はテトラカルボン酸二無水物との重合反応を進行させて、ポリアミック酸が溶解した第2重合溶液を生成する第2反応部と、を更に備え、
前記第2混合部が、前記第1重合溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第3溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第2混合溶液が通液される管状の送液ラインとの連結部であり、
前記第2反応部が、静止型混合器を含んで構成される請求項1~8のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のポリアミック酸製造システムと、
前記ポリアミック酸製造システムにより製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部と、を備えるポリイミド製造システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸を製造するポリアミック酸製造システム及び製造方法、並びにポリイミドを製造するポリイミド製造システム及び製造方法に関する。詳細には、本発明は、ポリアミック酸を連続的に製造可能なポリアミック酸製造システム及び製造方法、並びにポリイミドを連続的に製造可能なポリイミド製造システム及び製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、ポリアミック酸の製造方法として、撹拌槽を利用するバッチ方式の製造方法が知られている。バッチ方式の製造方法においては、撹拌槽に注入された原料溶液を撹拌して重合反応を進行させているが、この場合、撹拌によって撹拌槽上部の気相が液相中に巻き込まれてしまい、重合溶液中に気泡が含まれた状態になる。そして、ポリアミック酸を利用したポリイミドフィルム作製のためにキャストした場合、重合溶液中に気泡が残っているとフィルム欠陥となる。重合溶液中に気泡が存在することは、品質面における大きな課題となる。
【0003】
これに対し、例えば、重合溶液の効率的な脱気方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1に開示された方法は、減圧設備を必要とするため、実施には高額な設備費用が必要になる場合があった。また、本方法においては、長い脱気時間が必要であり、生産性が低下する場合があった。
【0004】
また、連続的なポリアミック酸の製造方法として、例えば、チューブ状等の管型反応器を用いてポリアミック酸(ポリアミド酸)の微粒子を製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第2741208号公報
特開2006-249380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の通り、撹拌槽を利用したバッチ方式の製造方法においては、気泡の発生という課題がある。これに対し、特許文献2に開示された方法のように、チューブ状等の管型反応器を利用する場合には、気泡の発生に関する課題は少ない。
【0007】
しかし、特許文献2に開示された方法は、ポリアミック酸の微粒子を製造する場合には適しているものの、溶液に溶解した状態でポリアミック酸を製造する場合には、所望のポリアミック酸を安定的に得ることが難しいという課題があった。
【0008】
本発明は、連続的且つ安定的なポリアミック酸の製造が可能であるとともに、製造時における気泡の発生を抑制可能なポリアミック酸製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、連続的且つ安定的なポリイミドの製造が可能であるとともに、製造時における気泡の発生を抑制可能なポリイミド製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液とを原料としてポリアミック酸を製造するポリアミック酸製造システムであって、
前記第1溶液を供給する第1供給部と、
前記第2溶液を供給する第2供給部と、
前記第1溶液と前記第2溶液とを密閉した管内において気体に接触しない状態で合流させることにより混合して第1混合溶液を生成する第1混合部と、
前記第1混合溶液を密閉した管内において気体に接触しない状態で撹拌し、前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて、ポリアミック酸が溶解した第1重合溶液を生成する第1反応部と、
前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の供給を制御する第1制御部と、を備え、
前記第1混合部が、前記第1溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第2溶液が通液される管状の送液ラインと、前記第1混合溶液が通液される管状の送液ラインとの連結部であり、
前記第1反応部が、静止型混合器を含んで構成されるポリアミック酸製造システム。
【0010】
<2> 前記第1溶液、前記第2溶液、前記第1混合溶液、及び前記第1重合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する1又は2以上の第1反応情報を取得する第1測定部を更に備え、
前記第1制御部は、前記第1測定部により取得された第1反応情報に基づいて、前記第1供給部及び/又は前記第2供給部における供給を制御する<1>に記載のポリアミック酸製造システム。
(【0011】以降は省略されています)

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